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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
09 | 2008/10 | 11
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日本の先例に習い資本注入を急ぐが、崩壊克服の真のノウハウは「富の移転」
 3連休の間、株式レポートの原稿書きや相談事が相次ぎ、書き込みをする時間がとれずに失礼しました。ただ、書いてある内容を読んでいただければ、相場全体がどういう位置にあったかは読み取っていただけたものと思います。要するに世界中が金融恐慌の再来…という恐怖の前に「総悲観」の状態にあったわけで、これから相場が出直るとすれば、今回もまた「強気相場は総悲観の中で生まれる…」という、尊敬するジョンテンプルトンの言葉は正しかったことになります。
 よく相場は人生に例えられますが、人生のドン底で「楽になりたい…」と逃げ出した人、一方、果敢に立ち向かった人…これからの投資成果に大きな違いが出て来るはずです。(底を打っていれば…の話ですが)

 さて、3連休明け、14日の日経平均は1171円14銭高の9447円57銭、TOPIXは115.44ポイント高の956.30と、ともに急反発して終わりました。日経平均サイコロは2勝10敗、騰落レシオは62、RSIは24、25日線かい離は-16.2%でした。値上がり率は過去最高になったようですが、出来高概算は23億8000万株、売買代金は1兆9209億円と、市場エネルギーは、まったく盛り上がっていませんね。
 先週末のパニック的な投げ相場では、期間投資家らの先物ヘッジ売りが大量に入っていましたから、海外の堅調振りを見て慌てて買戻しが入ったものでしょう。週末の朝の書き込みで、「3連休になるのが惜しい…」としましたが、昨日、市場が開いていたら日本がどんな反応になったか…非常に興味がありました。もし、昨日、今日と二日間場がたっていたら、どれくらい戻していたんでしょうかね。

★まだまだ問題含みの欧州…アイスランドがIMFに救済を申請へ
 週末の米国では、G7、G20 という先進国、新興国を交えた国際会議が開催され、緊張した金融情勢への対処法について話し合われ、「公的資金の資金投入を早急に実施すること」や「短期金融市場への無制限の資金供給」など緊急に実施する5項目が決まりました。まさに、大盤振る舞いですね。ただ、預金保護など一部の対策について国の対応が異なるために、欧州のほうでトラブルが発生していますし、張本人のアイスランドはとうとう、ギブアップし、IMFへの救済を申し立てました。実質的な国家破たんですね。この国も、金融立国で成長しましたが、ロシアのダーティな資金が入り込んでマネーロンダリングに使われていた、という話があり、IMF管理下に入ると、いろいろロシアとの間で問題が起きてきそうです。

★まずは資本注入からスタート…輸血の資金は用意してあるの?
 欧州の方では銀行の国有化を含めて、危機対策がどんどん進行しています。これまで、比較的軽く考えていたドイツも足元に火がついて、銀行への資金投入に踏み切りました。結局、震源地の米国の対策着手が一番遅れはじめたみたいですね。不良資産の買い上げについては、財務省で原案が練られているようですが、まだ検討項目も多く、実施には時間がかかりそうです。そのため、7000億ドルのなかから2500億ドルを割いて、銀行への資本注入に充てることにしたようです。まず、出来ることから先にやろうということのようですが、その意味では、やっと動きだした…といえそうです。

 ただ、外から見ていると何かいやいやながらやっている感じはぬぐえません。本音の部分では選挙民をあまり刺激したくないという事なんでしょう。時間が遅れれば1929年に共和党政権が犯した間違いをまた繰り返すことになるだけに、もっとてきぱきと進めてもらいたいものです。とりあえず、国際協調体制の確認と資本注入は動き始めました。米国は、最初に主要行に資本注入し、他行が追随しやすい体制作りをはかるようですが、最終的には数千行に注入することになるかもしれない、といいます。

★CDSの決済が今月21日に接近…被害者が誰か分からない恐怖
 とりあえず止血作業は始まりました、でもまだ、CDSという新たな傷口も開きかかっています。米国政府は投資銀行大手リーマンブラザーズをいともあっさり、つぶしてしまいましたが、同社はCDS市場でのシェアは5%近く持っていた、といいます。この決済が今月21日にくると言いますが、どこがどれくらいのポジションを持っているかの情報はまったく明らかにされていません。まだ、時限爆弾は動いたままです。それに、危機の高まりからCDSを使うケースが増加しており、早期に市場を開設するか、利用を制限するかの措置をとらないと、時限爆弾が原子爆弾に変わる可能性すらあるのです。どうも、機動的な対応が遅れているような気がして仕方がありません。

 とにかく、資本投入、不良資産買い上げと財政資金を投入していくわけですが、いくら金融機関が健全になっても、金融機関の資金が市中に還流していかなければ経済は正常化しません。そのためには、資金需要が増えるように、景気対策をしなければ成りませんが、今の調子でいって、各国の財政状況はもつのでしょうか。すでに、米国は一年分のドル紙幣をわずか9月一ヶ月間に印刷し、その後も大変な量が刷られていると言います。

 いまだに不良資産の額が確定していないのですから、投入する資本額もいくらになるのか分からない…、CDSの傷口が破れたら…、景気対策の原資は…?など、まさに、今の米国は傷だらけです。昨日の株価の急騰をみて、また米国の覇権の時代が来る…なんて、ぬるいことを言う投資家がいましたが、以前から言っているように、10年から20年は「座敷牢」に入らなければ成らないでしょう。世界の本当の課題は、米国が座敷牢に入ることで失われる世界シェア20%分の消費をどのような形で補うか…です。世界的な規模の公共投資が必要になるかもしれませんね。

★日本のバブル対策の真髄は、資本注入よりも富の移転…?
 さて、今、欧州や米国では、日本のバブル崩壊から立ち直った(?)処方箋の研究が進み、公的資本投入も、この研究からでてきたようです。迅速にやらなければ、日本みたいに「失われた10年」になってしまう、という懸念があるようです。でも、大丈夫なんでしょうか…。公的資本注入のところばかりに目が言っているようですが、日本の場合は表に出せない富の移転があったことが海外から見落とされ勝ちです。日本の場合、個人の金融資産に占める預金の比率は非常に大きなものです。バブル崩壊後に低金利政策が採用され、預金金利はほとんどゼロになりましたが、ある調査によると預金金利は10分の1になった、といいますが、貸し出し金利は5分の3にとどまった、といいます。

 この政策により、預金から金融機関や法人へ約250兆円の富の移転が図られています。これは、一気には出来ませんから、10数年かけて、確実に移転が図られていきました。まさに、ここに、日本のバブル崩壊対策の真髄があるわけです、「時間がかかった」ことで、日本の対策を批判する動きがありますが、実際は、時間をかけたから富の移転ができ、金融機関や企業の再生を図ることができたのかもしれません。いま、海外で始まっていることは、どちらかといえば欧米人が好きな「外科的な療法」です。一つ間違えば、出血多量で死ぬかも知れない危険な治療です。おまけに、輸血用の血液は十分にあるのでしょうか。

★外科療法に失敗すれば致命的
 日本は、個人預金者の逸失利益250兆円を10数年かけ投入。漢方療法により治癒させました。この日本独特の治癒法が果たして欧米に伝わっているのでしょうか。外科療法であちこち切りまくったものの、輸血の血が足りなくて途中で患者を死なせることにはならないのでしょうか…。日本がこんなやり方をしたことはおおっぴらには出来ませんから、もしかしたら「公的資金注入」が万能薬のように考えているのではないでしょうか。ちょっと怖い気もします。

 株価がこんな戻し方をしている時に、水をかけるようで申し訳ないのですが、何かが違うような気がして仕方がありません。
  
★まだジェットコースター相場は続く 
とにかく、ニューヨークダウは大幅に反発し、戻りに入りましたから、これも想定内ではありますが、何しろ、本来、下値支持線として機能してきたものを全てきり、今はこれが「上値抵抗ライン」に変化しています。直近のレポートでも、10000ドル手前の抵抗帯を抜けられるかが課題としておきました。今も、GLOBEXは順調に戻り、ダウも200ドル以上高いようですが、ここから大台を回復するだけの力があるかどうか…。まだまだ波乱相場は続く。「赤三兵」を付けられるかどうかの見極めが大事。

 

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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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