fc2ブログ
大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
04 | 2009/05 | 06
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -



米国市場では需要イベント通過で、主役交代が接近…きっかけは「何」?
 なんか、頭が連休モードから抜けきらないうちに、もう休みになってしまいます。今週は決算数字にも目を通すこともせず、宿題ばかりがたまってしまいました。なんとか早く通常モードに戻らなくては…。

 8日の日経平均株価は47円13銭高の9432円83銭、TOPIXは9.42ポイント高の895.35と、ともに4日続伸して終わりました。出来高概算は28億6500万株、売買代金は1兆9280億円と、週末にもかかわらず高水準の商いを維持しました。また、日経平均サイコロは9勝3敗、騰落レシオは109、RSIは65、25日線かい離は7%でした。サイコロと25日線かい離が「黄色信号」発信中というところでしょうか。日経平均の週足サイコロは8勝4敗、RSIは昨日までで67と、まだ余裕含みですが、来週高いとサイコロは9勝3敗の危険信号を出してきます。今週日曜日が「満月」の変化日になっていますが、変化があるとすれば今日か。来週月曜日…。どんな感じになるのかな?

★重要なイベント通過ととらえるべきストレステスト結果発表
 さて、朝からストレステストの結果待ちで、パソコンの画面に釘付けでしたが、蓋を空けてみれば、ほぼウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズなど有力紙が報じた通りでしたね。市場の関心が異常に高かったので、変な反応を防ぐためにも内容をリークして市場を安定させておかねばならなかった、ということでしょう。中身については、諸説紛々で、出てきた数字を額面どおりに受け取っている人は誰もいないと思います。AIGが大きな損失を出していますがこのカウンターパートで上げた利益を付け替えたり、性懲りも無くレバレッジをかけてあげた利益を決算に計上したうえ、時価会計ルールをひん曲げて適用したり…で、本当の所は「どうなの…?」て、感じですね。

 特に、これから調べてみたいのは、SIVなど簿外になっている資産が果たして評価の対象になったのかどうか。実質的な「飛ばし」状態になっているので、ここの動きによっては「第二の山一證券」が誕生するかも…。なんだか、日本のバブル崩壊後の出来事をなぞっているような感じがしないでもありません。そうなると、今の景気回復の兆候は…。日本では景気回復は間違いない、として慌てて財政再建に着手し、景気をさらに冷え込ました…という苦い経験があるだけに、オバマさん、注意してくださいよ。日銀の、白川総裁が「偽りの夜明け」と米国で警告を発したらしいですが、一応、当時の失敗の責任を感じてはいらっしやるようですね。

★冷徹な株価の「先見性」は信頼してみよう
 状況は変りつつはありますが、簿外に潜む爆弾はまだ撤去されてはいないと思われます。住宅価格や商業用不動産価格が回復しないと着実に損失は膨らんでいきますし、株価や消費が回復しないと、ローンの損失も膨らんでいきます。その意味では、今後の関心は益々資産価格の動向に移っていくことになりそうです。まあ、株価の「先見性」というものは冷徹なもので、とりあえず目を瞑っておこうというような手抜きはしませんから、よほどの政策的な失敗が無い限りは、株価が予想する方向へ動いていくことになるものと思われます。

★主役交代のビックサプライズは「何時」、そして「何」
 とりあえず、今回のストレステストの結果発表は、内容を精査する…というより、通過すべきイベントの一つ…と市場は見ていたのではないでしょうか。実際、ここまでの相場上昇を引っ張ってきたのは金融株でした。ただ、今日の重要なイベントを通過したことで、今後は主役交代が必要になってきます。その意味では、今晩の雇用統計が重要な意味を持ちそうです。これまで、発表されてきた各種経済統計で雇用の項目が4月に入り好転しているものが多くありました。最近発表された、失業保険申請件数でも4週間の移動平均では4週連続して減少するなど、4月にはいっての状況の改善ぶりが目立っています。問題は、財政状況に苦しむ公的部門の状況がどうなっているか…。これが大きな変化がないとすれば、かなり期待できる数字が出てくるものと思われます。

 先日から、書いてきたように、4月に入り、個人の給与所得からの減税が始まっているほか、高速道路や橋梁の補修を柱とする公共工事も案件の集計や承認が終わり、一気に2000件以上の工事が動き出してきます。一方、グリーンニューディールの柱になる「スマートグリッド」に関する案件も動き始めます。市場の関心はこれまで、金融に向かっていましたが、次は、景気を意識した展開に入っていくのではないでしょうか。日本流の株の見通しでは、一旦、全体が下落することで主役の交代が起きるのですが、テクニカルな状態をみると「深い押し」が入るような状況ではありません。そうなると、なにか主役交代を促すような「ビッグサプライズ」が必要になります。

 日本では2006年1月に個人中心の新興市場や中小型株相場から、大型主力株への劇的な変化がありましたが、このときの「ビッグサプライズ」はライブドア事件…。あまり大げさなことを書くと馬鹿にされますので、この変にしときますが、とにかく、重要なイベントを通過したことで、相場全体は次のステップに移行する段階に来ていることだけは確か…。そのきっかけが何になるか…、そして、それは何時か…。まさに「神のみぞ知る」ということですが、今まで弱気していた回りの人が、一人、二人と強気に転換していくなかで、なにやら、毎日背筋が寒くなっていきます。ここからは、何か「落し穴」は無いのか…にも注意を払わなくてはいけなくなりそうです。また、人から嫌われるな~。

 さて、この辺にしといて、早速、次のレポートの銘柄探しでもやってみましょうか。そういえば、以前皆さんにご提案した上昇中の25日線に下落して値固めをしている銘柄を買う…というのは実行されましたか。今日新値をとった木村加工機や古河電池などがいいタイミングで拾えたはずですし、先日から案内していたジェネリック薬関連の銘柄(実は、日本調剤)も同じパターンからのスタートになっています。パソコンを使って探してみてはどうですか…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

スポンサーサイト



事前報道を100億ドル上回った要求増資額への反応が気になるが、雇用統計数字によっては市場の関心が変化することも…
 おはようございます。
 昨日の米国株は、失業保険申請件数の減少を好感し高く始まったものの、この日発表されるストレステスト結果への警戒感が強いなか、30年もの国債入札の不調や大手銀行による通信株の投資判断格下げを機に利食い売りが増加。結局、反落して終わりました。

 日本時間の6時から発表されたストレステストの結果は、検査対象になった19行のうち、10行に対し746億ドルの増資を求めるものになりました。必要増資額はこれまで市場で伝えられた650億ドル程度を、上回るものになっています。増資を要求された銀行と増資額は次の通り。
 バンク・オブ・アメリカ(339億ドル)、シティ・コープ(55億ドル)、フィフス・サード(11億ドル)、GMAC(115億ドル)、キーコープ(18億ドル)、PNCフィナンシャル(6億ドル)、リージョンズ(25億ドル)、サントラストバンク(22億ドル)、ウェールズファーゴ(137億ドル)。
 
 これに対し、モルガンスタンレーは50億ドル、ウエールズファーゴは60億ドルの増資計画を公表しています。

 また、この日発表された、5月2日までの週間失業保険申請件数は、市場予想の63万5000件を下回る60万1000件。前週の63万5000件から3万4000件減少しています。トレンドを見る4週移動平均は62万3500件で、前週の63万8250件から減り、4週連続の減少となっています。

 この日は、市場の関心が引け後に発表されるストレステストの結果に集中し、材料に敏感な相場展開になりました。寄り付き段階では、失業保険申請件数の減少を好感して高く始まったものの、JPモルガンが通信大手ATTとべライゾンコミュニケーションの投資判断を「ニュートラル」に格下げしたおとをきっかけに、ハイテク株全般に売りが広がったほか、追加増資が噂されるウェールズファーゴなどが大幅に下落。結局、ニューヨークダウは8500ドルの大台を割り込んで終わっています。特に、景気敏感株が多い、NASDAQ総合指数の下落率が大きかったことには注意が必要です。このところ、他の指数に比べ、動きが鈍かっただけに、この動きが何かを暗示している可能性も否定できません。

 ニューヨークダウについては、昨日朝の書き込みで、昨年10月高値から引きおろした上値抵抗ラインに接近しており、正念場にある…としましたが、やはり、売り圧迫が強まり下押しました。引け値では5日移動平均線を維持して終わっており、押し目買い意欲の強さを暗示していますが、まだ、26週線が下降しているだけに、目先の調整懸念はぬぐえません。公表されたストレステストによる要求増資額は市場予想を100億ドル上回るものになりましたが、今晩の市場で、この材料を織り込むことになります。また、今晩、4月の雇用統計が発表になります(多分、いい数字が出る…?)が、これを機に、市場の関心が銀行問題から景気対策に移行できるかが次のポイントになります。「ポジティブサプライズ」に期待したいところです。

 7日の米国株
 ニューヨークダウ 8409ドル85セント -102ドル43セント(1.20%)

 NASDAQ     1716.24ポイント  -42.86ポイント (2.44%)

 S&P500     907.39ポイント   -12.14ポイント (1.32%)

 CME日経平均先物(ドル建て)  9320円  -50円

             (円建て)  9285円   -85円
 

 米国株は神経質な動きを繰り返し、結局、反落して終わりました。ストレステストの結果、市場予想を100億ドル上回った必要増資額は、これから始まる日本市場から評価が始まります。ただ、CME日経平均先物はしっかりに終わっているほか、為替市場では円安が進行。対ドルで再び99円台に軟化していますので、ハイテク株の買戻しを中心に案外底堅い展開になるかもしれません。懸念材料は今日がオプションに絡むSQ日にあたっていることと、週末に当たっていること。今晩の雇用統計や、ストレステスト評価をめぐり、手仕舞い売りが増加する懸念も…。昨日、当面の抵抗ラインを上回ったことで押し目にも限界があります。当面、GLOBEXの米国株先物を見ながら、ストレステストの結果評価を探るところか…?今日は、来週以降の米国市場の物色動向の変化を展望し様子見でも良いか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。




***************

*ブログ内すべての文章・チャートの無断転載・引用は禁止いたしております。
ご利用になられたい方は、ご一報よろしくお願いいたします。


***************

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ