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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
12 | 2010/01 | 02
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リード役を失い方向感のない相場に…それでも意外に底堅い動き
 週明け18日の日経平均株価は127円02銭安の1万855円08銭、TOPIXは8.85ポイント安の957.55と。ともに反落して終わりました。出来高概算は23億770万株と20億株台を維持したものの、三菱UFJ,みずほ、JALの3社の合計出来高は7億5000万株と全体の32%を占めており、これを除けば見送り気分の強い展開だったことが分かります。売買代金は1兆4500億円と前週末から40000億円近く減少しています。また、日経平均サイコロは8勝4敗、騰落レシオは114、RSIは62、25日線かい離は+3.6%でした。今日現在の25日線は約1万480円に位置し、上昇傾向を続けています。まあ、今晩の米国株がお休みでは海外投資家も、日本も動けない、ということですね。

★リード役不在で方向感のない相場に
 日米の相場については、休日の間にも書きましたので、いまさら、述べるまでもありませんが、今日は、特に新しい手がかり材料も無く、ほぼ、週末の米国市場の安い流れを受けた展開になりました。
 週末のCME日経平均先物は、大証先物終値を140円下回っていましたので、今日、安く始まることは想定内の動き…。また、このところの外人買いもポートフォリオのウエート調整にともなうものだけに、足元の米国株の動向がわからなければ本格的には動けない…ということで、今日のような冴えない動きになってしまいました。全体的に、投資家の見送り気分が強く、その中を小口の売りで下げた…という感じで、業種別で値上がりしたのは運輸株だけという状態。ほぼ全般にわたって満遍なく小口の売りがでていた、ということでしょうか。一時、日経平均は1万800円を割り込み、1万781円まで売られましたが、終日、先物価格が現物を下回っていましたので、裁定解消売りがかなり出ていたことによるものと思われます。ただ、引けにかけては、GLOBEX米国株先物が堅調に推移していたこともあり、先物リードで下げ幅を縮小して終わっています。

★無理に突っ走って、週単位のテクニカル指標が加熱することが懸念される
 まあ、完全に焦点ボケの相場でした。日本株の目が米国に向いていることがはっきり分かりましたね。さて、週末の日経平均週足サイコロは7勝5敗で変わらずでした。先週までの日経平均は5週連続下落した後、7週連続して上昇。今週から、この5連連続安の分が消えていきますので、2週続けて上昇するとあっという間に9勝3敗になって警戒ゾーンに入ってしまいます。週末の週足RSIは64と過熱感はありませんが、13週移動平均線との買い利率が9%に拡大。これまでの調整ゾーン入りの10%超えに近づいていました。その意味ではここで調整を交えるのが相場の寿命にとっては良いと思うのですが…。ただ、今日の動きを見ると1万780円付近から買い物が入ってきましたが、これは昨年8月31日のザラ場の戻り高値1万767円に接近したことによるものでしょう。
 また、先週、2兆円を超える裁定買い残に対する懸念を書きましたが、今日もかなり解消売りが出ていたものと思います。しかし、相場全体が大きく崩れることがありませんでしたので、この解消売りを吸収できるだけの買い物が市場には入っている、ということになり、結構、強い相場だと言うこともできます。3連休明けの米国株次第では、週単位のテクニカル指標が悪化する可能性もでてきます。

★米国次第の動きだが、今週の決算発表は新旧主役が登場…内容次第では流れの変化も
 土曜日の米国株の解説にも書きましたように、週末の米国株はJPモルガンの決算に失望した…というよりも、3連休を前に利食い売りをする口実を探していたところに、うまい具合にマイナス材料が出てきてくれた、ということではなかったんでしょうか。ミシガン大消費者信頼感指数も前月を上回っていたのに、市場予想を下回っていた、と過大な失望感を煽りたて、今月という直近のデータに基づく製造業業況指数が市場予想を大幅に上回った上に、前月の数字も上方修正され、項目別に見ても新規受注や出荷が強烈に上伸。雇用も前月のマイナスからプラスに転換するなどの変化は完全に無視された形になっていました。
 
 以前から、3月からの上昇相場の主役だった金融から、次の主役となる製造業やサービス業へのバトンタッチが今回の決算を機に行われるのではないか…としてきましたが、その第一陣であるインテル VS JPモルガンは、インテルの勝に終わりました。今週は、製造業・サービス業ではソフト企業への脱皮が進むIBMや、イーベイ、グーグル、半導体のAMD、GEなどが決算を発表。一方で、旧主役のシティ、バンクオブアメリカ、ゴールドマンザックスという錚々たるメンバーが決算を発表してきます。金融界のなかで比較的手堅い経営で知られるJPモルガンでさえ、不良資産の増加には抗しきれなかったわけですから、他の金融機関については、週末の下落で織り込み済みになった可能性があります。そうなると、好調な製造業・サービス業の好転を素直に織り込む動きに入ることも予想されるだけに、今週の米国の決算発表、特に製造業の決算内容と市場の反応が注目されます。注目すべきは決算内容よりも市場の反応…か。

 まあ、今日は雑株ばかりが動いていて、特徴らしい特徴もない相場でした。円高の進展が懸念されましたが、波乱国会の幕開けで、片足91円台の動きとなっており、相場的には足を引っ張ることにはなっていないようでした。日本も、今週木曜日に信越化学工業の決算が発表され決算シーズンに入ります。米国の流れを受け、製造業やソフトウエア関連が堅調になれば日本でも…という感じになりそうですが、景気サイクルは米国とはやや遅れており、焦点は通期の見通しに重点がおかれることになりそうです。まあ、いずれにしても、頭が限定された小動きの展開になるのではないでしょうか。上昇中の25日線に接近してきた銘柄をピックアップし研究してみては…。

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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。




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