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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
02 | 2010/03 | 04
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急激な円安を消化しきれず小幅高で終わる…円安の持続性を読みきれず
 25日木曜日の日経平均株価は、13円82銭高の1万828円85銭、TOPIXは0.16ポイント高の952.12と、ともに小幅続伸して終わりました。出来高概算は19億259万株、売買代金は1兆3183億円と、ともにボリュームアップしています。また、日経平均サイコロは7勝5敗、騰落レシオは124、RSIは81、25日線かい離はプラス3.2%でした。今日の終値での25日線は1万489円。依然、上昇傾向が続いていますが、このところ小幅な値動きが続いていることから伸び率がやや鈍ってきました。小幅な値動きを重ねながら、上値を慕う動きは、ニューヨークダウが「吊り天井」突破前に見せた2月後半から3月初旬の動きに良く似ています。このときは、5日の122ドル高で一気に壁を突破。その後はじり高ながら高値を更新し続けています。上値抵抗ライン突破に苦労している日経平均に、このような一点突破のような動きが出てくるかどうかが焦点になります。

★円安にはなったが、市場は「持続性」を測りかねている?
 さて、今晩から始まるEU首脳会議を控え、ギリシャとドイツの対立、ポルトガル国債の格下げ…と続けざまにパンチが繰り出され、ユーロ売りが加速。対ドルでの安値を更新しています。財務に対する懸念の高まりから韓国ウォンなど新興国通貨も売られていました。また、ドルとともに安全資産として買われてきた円も、この日は米国との金利差の拡大から売られて下落。シカゴIMM通貨先物市場に溜っていた投機筋の円買いポジションのまき戻しもあり、一気に円安が進行。ドル独歩高の様相を呈しています。

 今日の日本株も、輸出企業の採算レート(91円50銭台?)を上回る円安を好感。主力輸出企業が買われましたが、欧州新興国財務懸念から香港が売られ、金融当局のまとまった資金吸収から利上げ懸念が強まった中国市場が下落、同様に利上げ懸念が強まった豪州株が軟化したことや、円相場が小幅に反発したことから、上値を買う動きは少なく、一時は、前日比でマイナスに転じる局面もありました。引けにかけ、円相場が92円台を回復したことから買い戻す動きが強まり、小幅ながら続伸して終わっています。ただ、日経平均の終日値幅は64円、先物も70円幅と小動きにとどまっており、急激な円安を消化しきれない市場の戸惑いも感じさせます。

★為替の波乱と共に強まる金利上昇の動き
 以前から、先物市場に溜りこんでいる円買い(ドル売り)ポジションの後始末が注目される、としました。昨日は、米国の5年もの国債入札が倍率、間接入札比率とも平均を下回り、一昨日行われた2年債に続き不振だったことから、今晩行われる7年債320億ドルの入札への懸念が増幅。長期金利が上昇し、日米の金利差が拡大したことからドル買いが優勢となり、これが投機筋のストップロスの円売りを巻き込んだものと思われます。今晩の入札結果によって、金利が一段と上昇し円安が加速するのか、金利上昇が株式市場に波及し、リスク回避から円が買われるのか…ちょっと読みづらい局面になってきたので、株式市場でも手控え気分が強まった、ということでしょう。
 問題は、ここに来て、インドの利上げ、中国のまとまった資金吸収、豪州の利上げ懸念、カナダ金融当局の利上げ発言など、利上げにつながる動きが増えていること。特に、米国の金利上昇は、ドルリンクの国に波及していくだけに、ちょっと注意が必要かも知れません。今日の上海市場の下げも、金融引き締め懸念もありますが、元がドルリンクになっているだけにドル高が実質的な元高につながり輸出にマイナスになるとの見方があるのかもしれません。

★ユーロ安を利して回復色を強めるドイツ
 まあ、とにかくEU首脳会議でギリシャ救済に関しIMFを選択するのか、域内で自力救済を行うのか、それとも、異なる救済案が提示されるのか…明日には結論が出る(先延ばしする可能性も…?)のでしょうが、為替の反応を見ないと手が出せない…ということなんでしょう。ただ、昨日、為替市場がポルトガルの格下げに揺れたものの、株価はプラスで終わっています。ユーロ高で回復が遅れていたドイツで3月のPMIや景気動向指数が市場予想を上回る好調な数字になったことを好感。ユーロ安が欧州の輸出を下支えし始めたことが顕著になってきました。新興国などの意図的な通貨安により輸出シェアを奪われていた欧州がユーロ安を機にマーケットシェアを回復し始めた…ということでしょうか。EUの輸出企業の買いが強まりそうです。本来なら、日本も円安が進めば、モット回復色が鮮明になるのですが、市場では円を安全資産のラストリゾートと見ている節があり、思ったように円安がすすまないことが、いまだに1月高値を上回れない理由になっているようです。ここは大きなチャンスだと思うんですが…。政府から何か為替に関する発言が出ても良いんですがね…。このあたりの間の悪さが、素人政治といわれるところでしょうか。

★上値抵抗線の突破がカギ…下値不安の後退からかさ上げ相場が続く
 まあ、なんやかんや言っても、今日の東証一部の新値更新銘柄数は56。昨日を上回っています。キャノンやリコー、京セラ、ファナックなど日本を代表する輸出企業が増えてきました。期末を控え買戻しの動きが強まっていることも予想されますが、やはり、今後の動きは為替次第…。期末が終わり輸出企業のドル売りが一巡した後の為替相場次第では、空売り筋の踏み上げが一段と強まる可能性もあります。4月相場では輸出型ハイテク株の仕上げ的な動きが強まるのかもしれません。為替以外には相場を圧迫する材料はありませんので、当面下値不安も乏しく、割安に放置されている銘柄のかさ上げも平行して進みそうです。
 とにかく、今は、日経平均の上値抵抗ラインになっているインナーラインの突破が最大の課題。図は日経平均週足のインナーライン(一週遅れ)を示したものですが、週足終値で果たしてこのラインを上回って終われるか…。明日は正念場になりそうです。
無題

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為替市場は大荒れ…欧米株はポルトガルの格下げは冷静に受け止め
 おはようございます。
 
 昨日の為替市場は、EU首脳会議を控え、格付け会社フィッチがポルトガル国債の格付けを一段階引き下げ、さらに引き下げる可能性があることを示唆。ユーロが対ドルで安値を更新しただけでなく、リスク回避の動きが強まり新興国通貨が売られるなど、大荒れの展開になりました。ただ、同国の格下げ懸念は以前から言われてきたことで、欧州株はいずれもしっかりで終わっています。相場が一方向に傾いたことで、IMM通貨市場で溜りこんだ、投機筋のユーロ売りや円買いのポジション解消がかなり進み、相場的には転機が近づいた、といえるのではないでしょうか。

 昨日の米国株は、ポルトガル国債の格下げには冷静に反応したものの(銀行株は堅調)、2月の新築住宅販売が統計開始以来の最低水準に落ち込んだことや、この日行われた5年もの国債入札が不調になったことから、財政資金調達への懸念が高まり長期金利が上昇したことを嫌気し反落してスタートしました。主要通貨に対しドルが急伸したことから、資源価格が軟化。エネルギー株が売られたことも下げに寄与しています。売り買いが交錯するなか、終日安値圏での推移となりましたが、ニューヨークダウの終日値幅は62ドルの狭いレンジに収まっており、外部環境が荒れた割には、欧州と同様にしっかりだったといえるのかもしれません。結局、主力3指数ともに反落して終わりました。ニューヨー市場の出来高は前日比2900万株増の10億2276万株と10億株の大台を回復。騰落状況は、値上がり1020、値下がり2007でした。

 この日発表された、新築住宅販売(2月)は、前月比2.2%減の年率30万8000戸。(上方修正された)1月の31万5000戸を下回るとともに、市場予想の31万5000戸にも届きませんでした。市場は、寒波による影響が大きいと受け止めてはいますが、1963年に統計が開始されて以来の最低水準になったことに失望。キャタピラーやアルコアなど関連株が売られました。また同日発表の耐久財受注(2月)は0.5%の上昇。市場予想の0.6%増をわずかに下回ったほか、前月の3.9%増から伸び率が鈍化しています。ただ、変動が大きい輸送用機器を除いたコアの耐久財受注は0.9%の増加。市場予想の0.6%を上回るとともに、前月の-0.6%からは回復色を鮮明にしています。

 また、この日は、5年もの国債入札420億ドルが実施されましたが、入札倍率は前回実施の2.75倍を下回る2.55倍に低下。海外投資家の動向を見る間接入札比率も39.7%に低下。昨年7月らいの最低水準に落ち込み、今晩行われる7年債320億ドルの入札への懸念が高まり長期金利が急騰。ドル高に拍車をかけることになりました。

 この日の、株式市場は、ポルトガル国債の格下げという海外要因よりも、むしろ国内要因や市場内部要因が影響したように思われます。原油価格が一時80ドルの大台を割れましたが、これはこの日発表された原油在庫が、市場予想(165万バレル増加)を4倍以上上回る725万バレルに増加した影響が大きいものと思われます。また、テクニカルで見ると、ニューヨークダウの日足サイコロが10勝2敗、RSIが75%、25日線かい離が3.4%を超えるなど過熱感がでていたことも利食い売りを増加させたようです。ただ、個別では、貸し倒れの減少で銀行株の強気見通しが出されたり、画像処理大手アドビシステムズが好調な業績を発表するなど、強気材料が続いており、基調の強さには変化は無いものと思われます。為替市場の動向と今晩の7年債入札の結果が注目されます。当面、調整したとしても下値めどは、1月の戻り高値付近までと見ておけば良いのではないでしょうか。

24日の米国株
ニューヨークダウ 1万836ドル15セント -52ドル68セント (0.48%)

NASDAQ総合指数  2398.76ポイント -16.48ポイント (0.68%)

S&P500   1167.72ポイント  -6.45ポイント(0.65%)

CME日経平均先物 (ドル建て) 1万850円 +110円

          (円建て)  1万795円 +55円

米国10年もの国債金利 3.8300%  +0.1490%

WTI原油  80.61ドル -1.30ドル ← 一時80ドル割れ


 米国株は反落したものの、CME日経平均先物(円建て)は円安を好感して小幅に上昇して帰ってきました。このところ、シカゴIMM通貨先物市場に溜っていた円買いポジションのまき戻しがポイントになる…としてきましたが、昨日は金利上昇が支えとなり、対円でもドルが上昇。これまでの持ち合いから円安方向に放れてきました。国内に移っても、円相場は92円10銭台の取引となっており、今日は、輸出株を中心に堅調な相場展開が期待されます。ただ、輸出業者の手持ちのドル売りなど実需の売りが相場を圧迫する可能性も強いほか、投機筋の利食いの動きもありそうで、波乱の芽は残されています。相場観を一方向に傾けるのはまだ早いのかもしれません。ただ、為替が、日本の企業の輸出採算レート91円50銭を上回ってきたことから、輸出株の評価が上がりそうですが、米国の耐久財受注が上向いていることも支えとなりそうです。当面、ソニーと任天堂が指標株として注目されることになりそうです。円安の進行で、業績の高進捗率銘柄に益々増額修正の思惑が強まりそうです。

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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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