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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
04 | 2010/05 | 06
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回りは悪材料ばかり…近くで戦争が起きるかもしれないのに円が買われる不思議
 25日火曜日の日経平均株価は298円51銭安の9459円89銭と5日続落、TOPIXは20.19ポイント安の859.82と反落して終わりました。出来高概算は23億5038万株、売買代金は1兆5964億円と、前日の商いをやや上回りました。また、日経平均サイコロは3勝9敗、騰落レシオは66、RSIは16、25日線かい離はマイナス10.65と指数的には陰の極に近づいています。今日現在の25日線は1万587円。前日から一気に70円近く落ちています。

 スペイン中銀が、実質的に経営破たんした貯蓄銀行の救済に乗り出したことは、世界の金融市場にとってリーマンショック時に起きた金融収縮の悪夢を甦らせたようです。欧米の銀行はお互いを信用しなくなり、銀行間の貸し借りが停滞。銀行間貸し出し金利は急騰。財政赤字が問題になったときは、ギリシャやスペインの国債を持っているかどうかが注目材料になりましたが、今回の危機は欧米銀行間の貸し借りの問題。融資に関しては複雑に絡み合っているだけに、不信感が世界の銀行に拡大。米国の銀行売りにまで波及しました。今回は、うまく収めないと、難しいことになるかもしれません。

 もともと、今問題になっている「PIIGS」には、EUが共通通貨ユーロを発行したとき、観光レジャー開発などを目当てに膨大な資金が流入。これが引き金となり不動産ブームが発生。労働者の3分の1が不動産や建設に関係する仕事につくという異常なブームが起きました。リーマンショック後は、海外からの資金の引き上げが起こるとともに不動産価格が下落。失業率は急上昇するは、銀行の不良債権は急増するは…で、景気も一気に奈落の底へ突っ込んでいきました。金融関係者も、やばいのは政府債務だけではなく、PIIGSの金融機関も…とみていただけに、今回のカハ・スールの破たんは、EUの銀行全体の不良債権問題に発展しかねません。米国の銀行は危機後に徹底した資産評価をやり、公的資本を注入。経営体質を強化していますので、大きな影響は無いと思いますが、問題は欧州の銀行…。結構、手抜きをしてきただけに、下手をすると、またCDSや株の空売りを使って窮地に追い込まれる可能性も出てきます。ドイツは銀行の空売りを禁止していましたが、欧州での実際の取り引きの中心は英国のシティー。投機筋が破滅の方程式をまた使わないようにお願いするばかりです。スペインの大手銀行サンタンデールあたりは、以前から不動産貸付の不良債権化が言われてましたから、もしかしたら、狙われるかも…。どうやら、最後は、投機筋対国際協調という対立構図にまで行くのかもしれませんね。

 まあ、今日の日本株は、EUの危機が金融機関まで波及したことを嫌気し、米国株が下落した流れを受け続落してスタート。昨日、不動産課税の適用が見送られるという噂で急騰した中国株が反落。為替は、海外からの流れを受け次いで大きな動きは無かったものの、GLOBEX安、中国株安を手がかりに先物市場に断続的な売りが出されたほか、世界景気の減速を受け安全資産としての国債の買いが増加。金利が低下する中、債券先物にも買いが入り、その一方で株の先物を売る動きも強まり、裁定解消売りが多発。じょじょに下げ幅を拡大しているところに、北朝鮮の金正日総書記が軍に対して戦闘準備を取ることを支持した…とつたわると、さらに先物売が増加。信用取引の投げも手伝い需給面の最悪の局面がでて下落幅を拡大。9500円も簡単に割り込んでしまいました。需給の崩れだけに、テクニカルな下値目処の算定が出来にくいところがあります。

 ファンダメンタル面だけから見れば、日経平均のPERは16.5倍に下落。割安感が出ていますが、回りの悪材料を怖がって手が出せないという感じ。値ごろ感が通用しなくなっています。朝鮮半島の緊張は、当事国の全てが戦争をしたくないわけで、結局、日本がカネを出させられて、またしばらくは緊張の糸がほぐれる、という方向にむかうのでしょうか。ただ、不思議なのは、欧州市場での取引が始まって、株はのっけから2%を越える下落でスタート。これを嫌気してドルが買われていますが、不思議なのは、対ドルでは円が上昇。89円台なかばになっています。下手すると、近くで戦争があるかもしれない国の通貨が買われるのも変…。結局、市場は朝鮮半島の問題は大したことはないと見ているんでしょうか。まあ、とにかく、なんやかんやと言いながら、円相場を押し上げれば、日本に投資した資産の価値はあがるので、この際、ついでに引き上げておこうということでしょうか。本当なら、中国に元の切り上げをさせて資産価値を上げて投資資産の回収をしようと思ったのに中国が言うことを聞かないから、日本からいただこうということかもしれません。 政府もボーッとしていないで、為替に対して何らかの手を打たないと、とことん円高に持ち込まれる可能性もありますよ。期待するだけ無駄かもしれませんが…。

 まあ、今は「野も山も 皆一面に弱気なら、阿呆になって 買いの種撒け」と言う状態なのかもしれません。短期テクニカル指標は、極端な数字を出し始めましたし、日経平均の三本新値は陰転後9本目の陰線をつけてきました。一旦は買いに出ることを検討するポイントには着ていると思うのですが、何しろ今の日本株は、自律性を失っており、海外要因次第のところがあります。やはり、米国株の動向かポイントになりますが、その米国株は、今のところGLOBEX市場でダウは220ドル以上下落。欧州株の下落の影響を受けているものと思われますが、これが、今晩どういう動きをするかが焦点。一気に下値からたくるような動きがでれば、流れが変わるのですが、果たしてどうなるか…。

 下値目処については、もう昨年11月安値しかなくなっていますが、敢て、自分勝手な計算を持ち出せば、上昇時に抑えるべきポイントのうち9395円が未整理になっており、このポイント付近がターニングポイントになるか…?ただ、ここをさらに切る様だと、整理を済ませているポイントが7900円台まで無く、場合によっては、8400円台への押し目も考えられます。下げエネルギーは上昇時に溜め込まれるという牧野チャートで算出すると、下げエネルギーの解消点がこの付近に出てきますので、考えたくは無いのですが…。まあ、とにかく今晩の米国株の動きを見てみましょう。そろそろ、政治の出番なんですが…。

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財政危機の民間への波及を懸念し反落…市場は、出直り後の主役を模索へ
 おはようございます。
 
 欧州情勢の混乱は相変わらず続いています。財政赤字の削減に関する監視機関の設置がギリシャなどの反対で棚上げになったほか、GDP比の赤字比率がEUの規約を上回る国からの議決権の剥奪を含むEU規約改正提案が反対されるなど、EU内の不協和音が目立っています。また、新たに、スペインで不良債権の増加から経営に行き詰った金融機関を中央銀行が救済する動きが表面化。市場が以前から警戒していた不動産部門への過剰貸付による金融機関の経営破たんが始まった…として、再びユーロを売る動きが強まりました。問題銀行は、スペインの小規模金融機関のカハ・スール。不動産への過剰貸付による不良債権の増加で、売上高を上回る赤字を計上。合併を模索していたものの、不調となり中銀が救済に乗り出したものです。市場は、財務問題が民間企業に波及したとして、同様に不動産向けの融資が多い同国大手銀行サンタンデールの株式を売るなどしており、新たな波乱の芽を抱え込むことになりました。シカゴIMM通貨先物市場のユーロ売り越しは前週から減少していますが、買いが増加した反面、売りの絶対枚数も増加。投機筋が依然としてユーロ売りポジションを持続したままになっていることは気になります。

 昨日の米国株は、欧州株が堅調に推移したものの、スペインの金融システムへの不安感が米銀にも波及。大手地銀の株価見通しが引き下げられたのを機に、バンクオブアメリカなど銀行株全般に売りが拡大。反落してのスタートになりました。4月の中古住宅販売が市場予想を上回る伸びを示したものの、市場は、住宅取得への税優遇措置終了間際の駆け込み需要の増加で、次回発表分では減少すると、判断。買い材料にはつながらず、関連株は売られています。全般に売りが優勢となる中、モルガンスタンレーがアップルの目標株価を引き上げたほか、グーグルへの注目度引き上げ、IBMのネット決済企業の買収など、ネット関連に好材料が相次ぎ、ハイテク株の一部が逆行高を演じていました。ニューヨークダウは、終日、前週末比マイナス圏で推移していましたが、引け際に下げ幅を拡大。結局、主力3指数とも反落して終わりました。ニューヨーク市場の出来高は前週末比9億8293万株減の13億1254万株。騰落状況は、値上がり1184、値下がり1900でした。

 昨日のニューヨークダウは反落して終わり、引け値ベースの安値を更新して終えました。ハイテク株が多いNASDAQ総合指数は、終日プラス圏で推移していたものの、引け間際の売りによりマイナスに転じるなど荒っぽい動きが続いています。ただ、これまでのように全面安する動きから、成長性のあるものを個別に選別しようという動きがでてきており、相場反転後の動きを模索する動きも始まっています。以前から書いてきているように、米国では第二次ICT革命が始まっており、データ交信の大容量化で従来のインフラでは対応できない事態が始まっています。今回IBMが電子決済の企業を買収したのもこの流れに沿ったもの。すでに、関連部品の不足から事業が滞る事態がおき始めており、今後、日本の電子部品への需要も急速に高まるものと思われます。また、決算発表でデルが部品の調達懸念から業績見通しを押さえて売られたほか、今日の日経でもパナソニックが液晶部品の不足から、発売を延期するなど、今後、電子部品業界が様変わりする兆候が出てきました。また、パーツ業界に限らず、太陽電池の封止材に使われtるEVA樹脂が不足するなど、影響は素材業界にも及び始めています。生産拡大に対してはどの企業も慎重になっており、今後、価格に跳ね返る公算も大きくなっています。市場の抜け道が見え始めてきました。

 ニューヨークダウは、上昇中の52週移動線に支えられれ、底値持合を始めています。世界景気の減速懸念から資源株や輸出株が軟化し株価の足をひっぱっており、予断を許しませんが、当面は外部環境を見ながら、底値模索の動きが続きそうです。ただ、相場が出直るには、一時的2月安値を一気に下回るなど、弱気をふるい落とす動きも必要なのかもしれません。いずれにしても、反転の時期は近そうです。

24日の米国株
ニューヨークダウ 1万66ドル57セント -126ドル82セント(1.24%)

NASDAQ総合指数  2213.55ポイント  -15.49ポイント (0.69ポイント)

S&P500   1073.65ポイント  -14.04ポイント  (1.29%)

CME日経平均先物 (ドル建て) 9700円 -60円

         (円建て)  9680円 -80円

米国10年もの国債金利  3.22% -0.02%

WTI原油  70.21ドル +0.17ドル

GOLD  1194.00ドル  +17.9ドル  


 米国株は反落。CME日経平均は9700円を割り込んで帰ってきました。為替は、ユーロ市場の混乱が続いているほか、米株安でリスク回避からの円買い圧力が強く、国内でも対ドルで90円付近、対ユーロでも111円台前半の取引。いずれも大台が変わりやすいところにあり、先物筋の売り仕掛けが入りやすいところにあります。このところ書いていますように、見送り気分が強まるとともに、裁定解消売りの影響が強まっており、今日も、GLOBEX米国株先物、中国市場、為替動向など市場外部要因を見ながら、先物に振られる展開。日経平均のPERは17倍割れ寸前まできており、どの時点で値ごろ感が働き押し目買いが入ってくるかがカギ…。テクニカル的には何時反発してもおかしくない状態だけにショートポジションを取ることも出来ず、結局、相場が落ち着くのを待つしかない状態でしょうか。値ごろ感と関係無しに動く裁定取引とそれによりムードが悪化してでてくる信用取引の投げ…という需給要因も目先は心配です。
 日本経済のファンダメンタルはどうなっているんでしょうか。米国株のところでも書いた、電子部品や素材に現れた「兆候」に注目しましょう。

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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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