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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
02 | 2013/03 | 04
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配当取り銘柄への売りから一時下落する場面があったものの、日銀新総裁の緩和前倒し発言やアジア株高を好感。権利落ち分を埋め、反発して終了
 キプロス支援の後遺症は、欧州の信用機構に大きな傷をつけました。ECBのキプロス銀行への資金供給が危機の広がりを防いだものの、本来、発動が期待されたESM(欧州恒久的安定化基金)からの資金供給は使われず、預金保険でカバーされる10万ユーロを超える資金は、危機にあたっては没収されるリスクがあることを思い知らせました。日本でも、バブル崩壊後に銀行の破たんが相次いだ時には、預金保険でカバーされる1000万円を超える預金は保証されないとして、安全な銀行を選別し、複数の銀行に分散して預金することが行われました。これから、同じことがユーロ圏の銀行で始まることになるんでしょう。朝も書きましたように、月次で発表される国別の銀行預金の増減に市場が揺れ動くような状態が続くんでしょう。

 バブル崩壊を経験した日本や米国では、いち早く、公的資本を投入し、財務の健全化を達成していますが、欧州は、今回の危機でも、公的資金の導入を徹底して嫌い、海外資産の圧縮や、貸し出しの抑制による資産圧縮で、自己資本比率の上げをやりました。また、日米の銀行は、レバレッジをかけた資金運用に依存する経営に枠がはめられたものの、欧州の銀行は、相変わらず市場性資金に依存しているほか、レバレッジをかけた資金運用を続けており、市場の変動に弱い体質は変わりません。今回の危機も、キプロスの銀行が、ギリシャ国債を大量に買っているところに、国債価格の下落や債務のカットなどで傷口を広げたことがきっかけになっています。この脆弱性が解消されない限りは、財務基盤の弱い銀行からの預金流出はつづくことになるんでしょう。EUも、そろそろ、財政緊縮一辺倒ではなく、景気の浮揚策を考えないと、日本と同じようにデフレに突っ込んでいくリスクが増すことになります。

 インフレ恐怖症のドイツが、9月に選挙を控えており、今、景気刺激の利下げや追加緩和を実施すると、景気が底堅いドイツで物価上昇が発生。選挙で、メルケル首相の率いる与党が不利になる可能性もあり、ドイツとしてはここでの緩和的な金融政策は絶対に認められないところ…。緩和するなら選挙後に…というのが本音でしょう。でも、景気は待ってくれません。半年の遅れが命取りになることも…。また、今回の件で、資金が欧州域外に流出したら、域内の資金が不足し、血液不足から経済が窒息する可能性も出てきます。よく考えると、預金も金利を受け取りますから、銀行に資金を貸しているのと同じなので、カットされても文句は言えないということですね。もしかしたら、預金者の「信用」というものへの考え方を180度改めるカルチャーショックが起きるのかもしれません。

 さて、本日日本株は、米株高に加え、CME日経平均先物が前日の大証終値を100円上回って帰ってきましたので、朝方から先物を中心に買いが先行。日経平均は、前日終値を5円上回る(配当落ち分89円を加ええると、実質的には94円高)と、反発してスタートしました。この日も、不動産リートが投機色を強めて買われ、配当率は3%を割り込むまで上昇。だんだん、採算面で問題を抱えるような状態になってきたことから、資金は不動産株に回り、再び、含み資産株が買われ指数を押し上げ、寄り後まもなく、日経平均は1万2502円(前日比31円高=実質120円高)する場面もありました。しかし、欧州への懸念や、昨日、配当取りで買われた銘柄に売りが出たことから、前場中ごろにかけて急速に値を下げ、一時、この日の安値1万2442円をつける場面もありました。他のアジア市場が上昇したことから、前引けにかけ買い直され、再び、プラス圏に浮上するなど神経質な動きになりました。ただ、日銀の黒田新総裁が、基金方式の緩和手法の見直しや、来年から予定されていた無制限の緩和を前倒し実施する考えを示したことから、後場から円安が進行。これを好感して輸出関連株が買われたことから、後場にかけ上げ幅を拡大。引け間際に再度売られる場面がありましたが、結局、日経平均は22円17銭高の1万2493円89銭、TOPIXは2.25ポイント高の1046.47ポイントと、ともに反発。配当落ち分を埋めてプラスで終わりました。ただ、期末接近から、証券会社ディーラーなどが動けず、出来高は前日比5億株減の24億8390万株。売買代金は1兆8977億円と、低調な商いでした。騰落状況は値上がり842、値下がり776.配当落ち分を埋めきれなかった銘柄も多かったようです。

 直近レポートの案内文で、不動産リートの急伸と、過熱感を懸念した資金が再び不動産など含み資産株に向かう…と想定しましたが、やはり、利回りが2%台に低下するとなっては、まともな神経では買えない…ということで、含み資産株に戻ってきました。この流れは、当面続きそうな感じですね。まだ、実体経済が弱いことから、収益に反映してくるのは、賃貸料が上がってから…ということになりますが、その文、息の長い相場になるということ。結構、上がったような感じがしますが、月足でみれば、まだまだ、上値余地を残しています。欧州、中国の景気に問題を残している以上、円安=輸出株という流れは制限される。やはり、当面は、内需系ということになるんでしょうか。(アジア向けと米国向け比率の高いところは別ですが…)
 
 今日の引け値での日経平均サイコロは7勝5敗、RSIは62%、25日線かい離は+3.9%…と、指数系の指標はモメンタムの低下を暗示。騰落レシオも130%と、このところ低下気味。指数面からも各論優位を暗示しているみたいです。引き続き、今期業績見通しに増額修正余地があり、来期も増益が期待できる銘柄…。
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欧州への警戒感は残るものの、予想を上回る耐久財受注、全米に拡大する住宅価格の上げを好感し、反発して終了
 おはようございます。

 キプロス支援後遺症は、まだ尾を引いているようです。キプロス中銀は、ECBに新たに25~30億ユーロの追加支援を要請しました。用途は整理統合される2行向けではないとされていますが、他の銀行の営業再開に伴う、預金引き出しに対応する狙いがあるのかもしれません。一方、ECBは域内75行に対し、期間7日間の流動性供給オペを実施。1232億ユーロの資金を供給。銀行の手持ち資金を増やし、預金引き出しの増加による混乱に備える動きをしています。キプロス支援で、銀行の株主や債券保有者だけでなく、大口預金者まで負担を強いられたことに対し、預金者や銀行の関係者の不安が高まり、リスクを感じた預金者は、資金を金や、経営体質が強化された米国銀行などに移行しているといいます。

 その一方、米国FRB(連邦準備理事会)はブラックマネーの流入を警戒し、シティグループに、マネーロンダリング(資金洗浄)のリスク管理を強化するように指示。2か月以内に、全社的なコンプライアンス(法令順守)強化策を作り、提出するよう要請しています。一部には、今回のキプロス支援手法は、G20で了承されていた、との話もあり、すでに1月の段階でキプロスからの預金流出が始まっていたとも言います。ロシアの政権中枢に近い資金は、すでに逃げてどこかに行っているんでしょうね…。追い打ちをかけるように、EU関係者からは、銀行破たん時の処理で10万ユーロ超えの預金者に対する負担要求は、EU法に盛り込まれる可能性があるとの発言があり、上昇していた欧州株が、発言後、上げ幅を急速に縮めるなど、依然、後遺症が続いています。今後、発表される国ごとの預金の流出入統計に関心が集まりそうです。地下経済では、ものすごい資金の流れの変化が起きているのかもしれませんね。

 26日の米国市場動向
 ニューヨークダウ 1万4559ドル65セント +111ドル90セント(0.77%)

 NASDAQ総合指数 3252.48ポイント +17.18ポイント(0.53%)

 S&P500 1563.77ポイント +12.08ポイント(0.78%)

 CME日経平均先物(円建て) 1万24780円 +100円

 米国10年物国債金利 1.906% -0.09%

 ニューヨーク原油 96.64ドル +1.53ドル

 GOLD 1577.30ドル -9.20ドル

 ドルインデックス 82.86 変わらず
 

 昨日の米国株は、キプロス支援問題が一応の決着を見たことで欧州株が上昇したことや、朝方発表された耐久財受注(2月)が予想を大幅に上回ったことなどから、買いが先行。反発してスタートしました。耐久財受注のほか、ケースシラー住宅価格指数で価格上昇が全米20都市に波及していることが確認され、景気の足腰は強い、として原油価格が急伸。これを受け資源・エネルギー株が上昇したほか新分野への進出を好感しインテルが上昇するなど、指数寄与度の多きい銘柄が上昇したことから、引けにかけ上げ幅を拡大。結局、主力3指数とも反発して終わりました。月末が接近していることやキプロス後遺症への警戒、消費者信頼感指数の低下などから、売り買いを手控える動きが強まり、ニューヨーク市場の出来高は前日比1億株減の5億5797万株と低調な商いになりました。騰落状況は、値上がり2092、値下がり946。VIX指数は、堅調な景気指標を受け、7%下げ、12.77に低下しています。

 ダウ30種は、値上がり21、値下がり8、変わらず1。新分野進出が報じられたインテルが2.1%上昇。ドリームライナー787の試験飛行があったボーイングが2%それぞれ上げたほか、原油価格の上げを受けエクソンが1.2%、医薬品大手ファイザー、メルクが各1.5%超え上げたのが目立ちました。
 NYダウは反発。依然、高値圏でレンジを形成する動きが続いています。S&P500が、2007年10月9日に付けた過去最高値(1565.15ポイント)に肉薄していますが、キプロス支援後遺症による銀行株の不振などから、あと一歩及ばない状態。方向感が定まるのは、当初の想定通り、ニューヨークダウの25日線とのかい離修正待ち…というところか…。

 米国株は反発。CME日経平均先物は、大証終値を100円上回る1万2470円で帰ってきました。レンジは、1万2340円~1万2495円。円は、堅調な米景気指標や株高を映し、対ドルは94円40銭台にやや軟化。対ユーロは、10万ユーロ以上の預金者負担が、EU法に盛り込まれる…との話しが浮上したことが嫌気され、121円40銭台と高止まりしたまま。本日の日本株は、堅調に推移する予想。市場の関心は、85円程度下落する権利配当落ち分を今日中に埋められるか…に関心が集まっていますが、基本的に、個別物色の流れに変化はないものと思われます。イオンのダイエー子会社化、NECの系列会社売却交渉など、M&Aの動きが活発化しており、構造改革に前向きな日立グループ、NECグループ企業の整理統合思惑が強まりそうです。レポート送信分でも案内したように、有配会社への復帰で、機関投資家の組み入れが始まるNEC…。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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