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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
07 | 2020/08 | 09
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米国株は続落するも、下値では基調の変化も…
 おはようございます。
 大型連休が明けました。日本も否応無しに、大荒れの市場の中に放り込まれます。市場に飲み込まれないよう、目先よりも風上の天気を見ながら、残り二日間、船にしがみついていることにしましょう。

 さて、欧州情勢は日増しに悪化の度合いを強めています。ドイツの財務相がギリシャ支援の議会合意を得るために行った答弁で「ギリシャの必要資金は1500ユーロ。決まった支援額の1100億ユーロでは不足で市場からの調達が不可欠…」としたことから、ギリシャのデフォールト懸念が強まり、再び市場金利が上昇。次の危機候補とされるポルトガルとスペインの国債も売られ、ドイツ国債との金利格差が拡大。これに追い討ちをかけるように、格付け会社ムーディーズがポルトガルの格下げ懸念を表明するなど、市場のバッシングが続いています。
 また、年金支給のカットなど厳しい財政縮減策に反対して開催されたゼネストで死亡者が出たことで、政策遂行が出来なくなるのでは…との懸念が増幅。ユーロの下落幅が拡大。対ドル相場は1.2803ドルと昨年3月来の安値に落ち込んだほか、対円でも120円割れ寸前に下落。今年2月25日につけた安値119円63銭に迫る動きになっています。ソブリンリスク問題は、PIIGSだけでなく他の問題国にも波及。ユーロの存在そのものが問われようとしており、その意味では今回の危機はピークに近づいているという見方もできます。ECBが市場介入できないなど、EU通貨体制の不備を投機筋が突いた側面もあり、EUの制度見直しが始まれば、投機筋の動きも沈静化するかもしれません。まだ、先の話ですが…。
とにかく、今回の貴意がEUの存在意義そのものまで及んできたことは、結果は別にして事態の改善が近づいたと見ることはできないでしょうか…?

 さて、昨日の米国株は、欧州情勢が再び緊迫化し欧州株が続落した流れを受け、続落してスタート。ドル高を嫌気して、原油価格が下落したことから資源・エネルギー株が続落したほか、通貨高による輸出への影響を懸念し、GEやキャタピラー、ボーイングなど輸出関連株も売られるなど、ほぼ全面安商状となり、一時、ニューヨークダウは安値1万818ドルと、800ドルの大台割れ寸前まで下落する場面がありました。その後、雇用統計の先行指標になるADP全米雇用報告が市場予想を上回る増加をしたことから、週末に発表される雇用統計への期待感が高まり、買い気が回復。プラス圏に浮上する場面もありました。ただ、ISM非製造業景気指数が予想を下回ったことへの失望感から再び売り物が優勢となるなど、強弱感が対立する中、結局、主力3指数は続落して終わりました。ニューヨーク市場の出来高は前日比2048万株減の14億9989万株。騰落状況は値上がり625、値下がり2461とほぼ全面安でしたが値上がり数は前日から増加しています。

 この日発表された給与計算サービスのADP社全米雇用報告(4月)の民間部門雇用者数は3万2000人の増加。市場予想の3万人増を上回りました。また、2月の数字は3000人の増加、3月は2万3000人の減少から1万9000人の増加とそれぞれ上方修正されており、雇用状況の改善への市場の期待感を強めました。明日夜発表される4月雇用統計で、市場は非農業部門雇用者数を20万人の増加。失業率9.7%(前月比横ばい)と予想しています。また、同日発表のISM非製造業景気指数(4月)は、55.4。前月比で横ばいとなったものの、市場予想の56.0をやや下回りました。新規受注が62.3から58.2、雇用が49.8から49.5に、それぞれ低下するとともに、在庫が46.5から54.5に増加しています。
 
 昨日の相場展開は、前日の一方的な下落から、一旦はプラスに転換するなど、下値を意識した動きに変わってきました。寄り後に付けたこの日の安値を後場の安値が下回らず約40ドル戻して終わっており、日中ベースではダブル底をつけたような動きをしています。以前から、今年1月高値付近への下値調べがあるとしてきましたが、このポイントに接近してきたことで、押し目買いうや買戻しを入れる動きが出たものと思われます。直近レポートでも、ニューヨークダウの押し目について、二つのポイントから、押し目限界が近いとしてきましたが、このポイント付近で、下値調べの動きが出始めたことには注意する必要がありそうです。テクニカルでもそろそろ押し目買いゾーンに近づいてきました。現在の環境悪がいわれだして時間がたっていることも、逆に警戒する必要がありますね。まあ、もうすこし、様子を見ましょうか。

5日の米国株
ニューヨークダウ 1万868ドル12セント -58ドル65セント(0.54%)

NASDAQ総合指数  2402.29ポイント -21.96ポイント (0.91%)

S&P500      1165.87ポイント  -7.73ポイント (0.66%)

CME日経平均先物 (ドル建て)  1万670円  -380円(4月30日大証先物終値比)

         (円建て)  1万660円  -390円 (同)

米国10年もの国債金利  3.5550%  -0.066%

WTI原油  79.53ドル -3.80ドル

GOLD  1175.40ドル +6.80ドル 


 米国株は続落、CME日経平均先物は連休中にトータルで390円の下落になっています。為替は、連休中に1ドル95円台に入ったものの、欧州のソブリンリスク問題が再燃したことから、対ドルで93円台後半、対ユーロは120円前半とともに円高気味に推移しています。今日は、連休中の波乱材料を一日で織り込まなければなりませんから、先物や現物の売りから波乱相場は避けられないものと思われます。また、日本の場合、欧州情勢だけでなく、引き締め体制に入った中国経済への不透明感があり、この状況も織り込まなければなりません。特に、ドルとのリンクを強めている中国はドルの上昇で実質的な元高になっており、輸出に取ってマイナスに作用しています。内需の強化が望まれますが、不動産価格の上昇を懸念し、刺激策も取りにくく、板ばさみ状態に追い込まれる可能性があり市場の反応が懸念されます。
 当面、この二日間は連休中のツケを払わなければなりませんので、振幅が増加する可能性もあります。ただ、明日は企業決算の前半のピークを迎えるなど、予想を上回る好調な企業決算があり、個別には見直し買いも入りそうです。まあ、あまり指数の動きに動揺しないことが大事でしょう。米国株の動きが焦点に…。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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