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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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世界大恐慌突入を覚悟した債券先物高値141円91銭…今日の先物高値は141円19銭。また大恐慌突入?そんな馬鹿な!
 9日水曜日の日経平均株価は、98円81銭安の9439円13銭と反落、TOPIXは7.96ポイント安の850.37と続落して終わりました。出来高概算は20億4000万株、売買代金は1兆3850億円と、薄商い状態が続いています。また、日経平均サイコロは6勝6敗、騰落レシオは65、RSIは34、25日線かい離はマイナス5.4%でした。なかなか、厳しい数字が出てくれませんん。今日の終値での25日線は9980円…とうとう1万円の大台を割り込んでしまいました。相場環境の悪さから、投資家が現物市場で見送り姿勢を続けるなか、先物筋やオプション筋が、先物と現物とのサヤや自分にとって都合の良いストライク価格だけを求めて、不毛な売買を繰り返す…、まったく無味乾燥な相場になってしまいました。最近の相場からは、まったくといって良いほど人間味を感じられません。個人投資家が逃げて行くはずですね。真剣に海外投資をかんがえはじめました。

 冒頭からグチを言っても仕方がありませんが、「これも相場」として、与えられた環境の中でベストを尽くすしかないんでしょう。
 さて、今日の相場は、為替の方が比較的落ち着いた感じになっていましたが、GLOBEX市場の米国株先物が軟調に推移。これを手がかりに先物売りが先行。景気の先行きへの懸念から債券先物も買われ、その反動で株の先物を売る、ロングショートポジションが出されたことも先物への売り圧力を強めました。その結果、裁定解消売りがまとまって出たこともあり、日経平均は一時9378円と、先々週つけた安値9395円を下回ってしまいました。オプション筋は、あわよくば9250円のストライク価格まで押し下げてやろうかと思ったんじゃないでしょうかね。まったく、米国雇用統計への期待感から買った先週の相場が余計でした。今晩の、米国株次第では、あさってのメジャーSQ前の人稼ぎを狙って売り崩すような動きが出るかもしれません。昨日も書いたように、なんとか、9500円で折り合うかな…と思ったんですが、明日も顔の前を飛び交うデリバティブに悩まされることになりそうです。

 今日、6月4日売買分までの裁定取引状況が発表されていましたが、裁定買い残は5071億円減り、1兆2782億円になっていました。先週の相場は比較的堅調に推移していましたから、この減少分は9月限りへのロールオーバーにともなうものでしょう。今日あたりは、先物価格が9400円に近づいたところで、かなりまとまった売り物が出され、それが裁定解消売りにつながり、日経平均が安値を更新する原因になったようですが、ロールオーバーしたくないところが、解消売りをするために売り崩しにきた、という見方もできます。

 情けないですね、今日の相場が下げたことを解説するのに、景気指標が悪化したからとか、業績が急速に悪化してPERが割高になったから…など、ファンダメンタルに関するものは一言もありません。株価は下げているのに、今日発表された5月の工作機械受注は前年同月比2.9倍という数字。PERは16.37倍、PBRももしかしたら1倍を割り込むかもしれないという状態。個人の中にはこんな割安なのはおかしい…と思って、買い物を入れても、先物筋や裁定業者が自分たちの都合だけで日経平均の指数を操作。下落圧力は増すばかりで、ファンダメンタルとはどんどん遠ざかっています。別に、悪いことだとは言いませんが、レバレッジの比率が25倍、日経平均は値嵩株を動かせばどうにでも操作できる…。こんな、欠陥商品に25倍ものレバレッジ比率を与え手いること自体が問題で、制度的な欠陥を放置している当局のkんがえかたが分かりません。いまのままでは、どれだけ企業業績が良くなっても、日本株を上げたくないと思えば、日経平均先物を操作すれば低位に押さえ込むことができます。日本経済をコントロールしたい国にとってはこれほど便利な道具はありませんね。なぜ、20年も日本経済が低迷したか…。日本を財布代わりにしたい国にとっては、日本の景気が良くなって、国内で資金需要が増加。金利が上昇すると、相手の財布の中に日本お金が流れて行きませんしね…。

 今日は、取り立てて書くようなこともありませんから、馬鹿なことを書いてしまいました。ただ、問題は債券市場。以前から、金融危機の際に世界中にばら撒かれた過剰流動性は、安全資産買いの一環として債券に向かい、長期金利を低下させました。その際、金余りにものを言わせ、ジャンク債にまで手を出すなど、一種の債券バブルの様相を呈しています。今回、問題になり始めたギリシャやスペイン、東欧諸国のソブリン問題も、市場が市場からの資金の引き上げを意識。リスクを無視して買ったジャンク級の資産への懸念から起きたものです。日本でも、債券先物は昨年3月の危機のピーク時には141円91銭まで買われています。しかし、危機の大きさでは比べ物にならないPIIGS問題が原因になった波乱で再び債券に人気が集中。今日の債券先物の高値は141円19銭まで買われてきました。金利が低下するということは、景気の先行きが悪化する…ということですが、債券の高値が大恐慌の再来を意識した昨年3月の水準に近づいているとしたら、これはちょっと問題かも知れません。再び「大恐慌」の再来を覚悟するなら、株は全て売りですが、市場はそうは見ていないようです。そうすると、債券は買われすぎ…ということになるのですが、これ以上買えないとしたら資金はどこへ向かうのでしょう。冷静に株式市場をみると、PERやPBRは記録的な低水準にありますし、東証一部全銘柄の配当利回りは2%超え…。景気の先行き見通しさえつけば、やはり株式に資金が流れるとみるのが正解ではないでしょうか。

 世界の景気が良くなればなるほど、貿易決済通貨としてのドルへの需要が膨らむ。ここに来て、主要通貨に対しドル相場の堅調が続いているのは。世界の景気が依然拡大している事をしめしているという見方もできます。ドル安を前提にした相場の流れと、ドル高を前提にした相場の流れとは自ずと異なるはず…。今の世界的な株価の調整が、この基調変化を前提にしているとしたら…。弱気になるべきか、強気になるべきか…ここは、性根をすえて考えてみるところだと思うのですが…。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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