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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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他力本願で動く日本株。指数は膠着しても、各論は結構にぎやかになってきた
 16日水曜日の日経平均株価は、179円26銭高の1万0067円15銭、TOPIXは13.55ポイント高の892.38と、ともに5日続伸して終わりました。外部環境にらみの展開で見送り気分が強く、出来高は17億2807万株、売買代金は1兆2482億円と、わずかながらボリュームアップしているものの、薄商い状態が続いています。また、日経平均サイコロは7勝5敗、騰落レシオは89、RSIは62、25日線かい離はプラス2.2%になりました。まあ、順風が吹いているという感じでしょうか。今日の終値での25日線は9847円。依然下落基調が続いています。

 日本株は相変わらず、主体性を欠いた展開。今日も、昨日の米国株が急伸したことやCME日経平均先物が1万円大台に乗せて帰ってきたこと。円相場が一時1ユーロ113円台に乗せるなど円安気味に推移したことなどから、先物の買戻しやユーロ安を嫌気して売られてきた輸出株が買い戻されたことから、寄付きから大幅に続伸して始まりました。ただ、立会時間中、GLOBEXなど外部環境が小動きに推移。立会いが再開された上海市場も大きな動きが無かったことから、指数は上値に張り付いた状態fが続き、終日値幅はわずか76円幅にとどまっていました。下落傾向にある52週線が1万240円台にあること、ともに下落している13週線と26週線の差が20円を切り、デッドクロスをつける時期が近いこと、今日で3空になるなど、テクニカル面からの警戒感も強まっているようです。

 ただ、昨日も指摘しましたように、新しい四季報や会社情報が販売され、個人投資家を中心に2012年決算見通しからみて割安なものを物色しようという意欲が強く、今期予想EPS36円、来期45円が予想されるオリジン電気(6513)(5月30日号、6月6日号レポート注目株)やメガチップス(6875)などが値を飛ばしていました。指数銘柄の場合は、どうしても先物売買の影響を受けてしまいますので、当面、指数が堅調に推移する中、小型好業績株が個別に循環物色する展開になりそうです。

 5月のヘッジファンド、6月のミューチャルファンドなどの中間決算にからみ、5月相場と6月前半相場は大荒れとなりました。ただ、彼らの刈り取りも一巡し、ここからしばらくは平穏な状態が続きそうです。投機筋が徹底して、EUの組織的な弱点や加盟国のバブル崩壊による財政事情の悪化を、突いたおかげで、問題国は必死になって赤字解消に取り組み、EUも、ECBの加盟国の国債買い入れや、金融安定化ファンドの創設で組織的なウィークポイントをカバー。当面は、大きな揺れは収まった状態になっています。ただ、不良債権の処理で英米銀行に大きく立ち遅れてしまっていることや、問題国の債務弁済はこれから本格化してくることなどを考えると、また、どこかの時点で投機筋が矛盾をついてくることになるんでしょう。のど元過ぎれば何とやら…で、ラテン系民族のいい加減さが復活して来るのは夏場くらいから…。ヘッジファンドなどの投機筋も11月の本決算をめざし、次の餌食を探すころですから、そのときまでに、英米がヘッジファンド規制やCDSなどデリバティブに関する規制を設けていなかったら、またどこかがひどい目にあうことになります。
 
 まあ、今回のユーロ危機が始まった当時、CDSや債券叩き、格付けの引き下げをセットにして売り叩き、破たんに追い込むやり方は、米国の金融危機で次々と金融機関が経営破たんや、経営統合に追い込まれていったときの危機の増幅の手法と同じだから、甘く見ているととんでもないことになるかもしれない…としましたが、まさに、米国の金融危機と同じで、次から次へと危機が連鎖していきました。単に、企業が国に変わっただけと言う状態でした。CDSなどのデリバティブを使えば、国単位でも危機を増幅できるということが分かりましたから、人為的に危機を演出出来るシステムの連鎖を断ち切るようにしておかないt、再び、投機筋の理不尽な攻撃にあう国や企業が出てくる可能性があります。ドイツは、空売りやCDS売買の禁止に踏みきりましたが、現実にはこの手法はロンドンやウォールストリートでも実行できますので、英国と米国が改善に乗り出さない限り、続くことになります。(こんなおいしい手法を簡単に英米が手放すことは無いと思うんですが…)。

 この意味でも、ヘッジファンドへの銀行からの資金の流入を遮断できるかどうか…米国の金融規制法の中味が注目されます。まあ、今月から来月にかけては、投機筋に痛めつけられた被害者の治癒期間みたいなものでしょうか。ここで頑張っておかないと。気学的にも8月からしばらくは悪い時期が続きます。

 さて、中国のことが、ボロクソに言われ始めました。ついこの間までの賛辞に満ちた表現がウソのようです。人件費が上がるし、元も上昇するので、もはや中国を生産基地としては使えない…というものです。恐らく、金利上昇による景気の減速を気にしているものでしょうが、本当に、金利の引き上げを続けるんでしょうか。先ごろ発表された不動産統計では、相変わらず住宅価格の上昇は続いています。しかし、ちょっと変わったのは、住宅販売戸数が減少していたことです。米国も、2006年1月の段階で住宅販売戸数が頭打ちになっていましたが、住宅価格が上昇していたため、FRBは引き締め策を続けました。結果、引き締め効果が効き過ぎてバブル崩壊につながったわけですが、中国もこのあたりは研究し尽くしているはず。販売戸数が頭打ちになったことは現在の政策を続けていればいずれ価格は下落して来るはず。ここで無理して利上げすると、価格の下落を拡大し、ハードランディングしてしまう危険性がでてきます。こういう事態にならないように、直接的な利上げを行わないで、価格をコントロールする策に出て来るんではないでしょうか。
 
 また、中国から輸出企業が出て行く…という論法もあるようですが、果たして、現在の中国のように原材料の調達や物流、製造インフラが整っている国は他にあるんでしょうか。結局、他の労働コストの安い国に行っても、安い原材料を調達しようとすれば中国から輸入せざるを得ず、コストが高くつくため、中国に戻った企業も多いといいます。結局、賃金の安い内陸部に移るか(現在は沿海部も内陸部も大差がなくなっている)、機械化を進めるしかなくなるわけで、我田引水的になりますが、日本の設備投資関連がメリットを受けることになります。最近の工作機械株の言いの長い相場は、どうもこのあたりを読み始めたのかも知れません。先進国の企業の中で、最後の最後まで儲かるのは、日本の設備投資関連だということを、覚えておく必要があります。とにかく、中国が持っている生産へ向けてのインフラは、他の新興国とは比べ物にならないレベルにあることは確かでしょう。エコノミストの評判が悪くなってきただけに、天邪鬼的に考えてみました。とにかく、インフラ関連…。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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