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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
07 | 2020/08 | 09
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円高進行と介入警戒で小動きの展開
 7日木曜日の日経平均株価は、6円62銭安の9691円43銭と3日ぶりに反落したものの、TOPIXは1.56ポイント高の846.66と3日続伸して終わりました。出来高概算は、21億9181万株、売買代金は1兆4225億円と、ともに前日比で急減しています。また、日経平均サイコロは6勝6敗、騰落レシオは102、RSIは64、25日線かい離は3.7%と、相場的には一番おいしいところに来ています。また、今日の終値での日経平均25日線は9350円…と、上昇傾向継続中。

★売り買いとも手控えられ小動きの展開
 今日は、米国株が高安まちまちとなったものの、円相場が82円台に円高が進行して帰ってきたことを嫌気。売り先行でスタートしました。円がじわじわ水準を切り上げたものの、介入を警戒して、積極的に売り崩そうという動きは無く、全般的に小動きの展開になりました。一時、明日のオプションSQを控え、売りポジションの踏み上げを狙った先物買いから、9月21日につけた直近高値を上回る場面がありました。ただ、海外でスイスフランが対ドルでの高値を更新するなど、ドルを売り込む動きが強まるとともに、先物にも売り仕掛けが入り始め、昨日、まとまった買戻しを入れた欧州投機筋(商品投資顧問?)が、再び、まとまった売りを入れるなど、先物売りが強まり、日経平均は小幅に反落して終わっています。日経平均の終日値幅は、67円にとどまっており、先物市場の売り崩しに現物市場が抵抗したことが分かります。日経平均はマイナスで終わったものの、騰落状況は値上がり980、値下がり520と、値上がり数が大幅に上回っており、全般が底堅く推移したことが分かります。

★指数の動きをよそに政策関連や売り込み株は堅調
 業種別の騰落状況を見ても、全33業種中、鉱業や海運など国際商品市況に関連した業界、前日に続き日銀の政策変更を受けた不動産などが買われたほか、このところ売り込まれてきた小売や証券、銀行など20業種が上昇。米国のハイテク株の格下げや円高の進行を嫌気し、輸送用機器や電気機器、機械など13業種が売られました。個別にも、政府のエコ住宅補助に関連した三晃金属が値を飛ばすなど、個別の材料株を物色しようという動きも強まっています。個人投資家の買い意欲はじょじょに強まってきたようですが、このところ書いていますように、日銀の大幅な政策変更というサプライズがあったにもかかわらず、投機筋の売りポジションの解消は少しずつしか進んでいないように思われます。

★円高進行で日本株の売りポジションを崩していない投機筋の巻き返しを懸念
 もともと、円高進行によって日本経済が弱含む…というのが売りの根拠でしたので、実際に円高が進行している以上、ポジションの解消はできないというのが本音でしょう。実際、シカゴIMM通貨先物市場のドル売りポジションは、対ユーロで3万枚の増加。対円でも5000枚増加するなど、投機筋がドル売りの手を緩める気配はありません。今日、株式市場の引け後に、円高が進行し82円20銭台をつけたのも、明日からのG7会合を控え介入はないとして、円買いを進めたののでしょう。直近号の、レポートでも、今回のヘッジファンドの攻勢は、運用成果が上がっていないだけに、レバレッジを通常以上にかけており、間単には引き下がらない…と書いてきましたが、どうやら心配していた状況になってきました。

★輸出刺激と財政資金調達の微妙なバランス上にあるドル安
 今日は、外資系証券の1ドル80円説のレポートがでたことが、円買いの要因になっていたようですが、基本はドルの全面安。あまりのドル安に、EUや韓国など輸出に活路を見出そうとしている国が、国際的な通貨調整を主張し始めました。また、ガイトナー米国財務長官も、通貨切り下げ競争に警鐘を鳴らし始めています。米国のドル安政策が、輸出刺激と財政資金調達リスクの間で微妙なバランスを取りながら行われていることは確か。もし、行き過ぎたドル安で、国債消化ができなくなれば、金利が上昇に向かい、景気対策どころではなくなってきます。今日のGLOBEX市場の動きを見る限り、今日のドル全面安に対し、株価の反応は無いようですが、昨日から、インフレに弱いNASDAQ市場がニューヨークダウと異なる動きをしたことには注意が必要です。

 日銀の金融政策の変更については、すでに解説していますが、欧米に続き、日本が通貨供給の増加に参加。中国も輪転機を廻しまくって通貨供給を増やしているのに、日欧米から新たな資金が流入してくる…。世界的な過剰流動性相場が再スタートしそうな感じです。しつこい不動産株やリートの上昇がその走りを思わせます。

★次の関門26週線に近づいた日経平均…下値圧力に勝てるか
 さて、先行きの話はさておいて、日経平均はとりあえず直近高値(9月21日9707円)を抜いてきました以前から書いてきた下降相場最後の戻り高値9807円抜けはまだおあずけ状態ですが、とりあえず第一関門は今日通過したといえます。ただ、当面の上値圧迫線としてきた日経平均の26週移動平均線は9752円に接近。いよいよ大きな関門に直面することになります。下値については、25日線(9350円)13週線(9384円)が上向きに転じて下値を支えていますので、心配はありませんが、当面、狭いレンジの動きに移行するかもしれません。

 あまり指数を見すぎるとつい弱気になってしまいますが、今日の相場を見ても、好取組銘柄や材料株は個別にしっかりした動きをしています。米国でハイテク株への弱気が増えていることは気になりますが、当面、個別の材料株は上値慕いの動きを強めることになりそうです。ヘッジファンドや商品投資顧問の連中が日本株の売りポジションを生かし、さらに攻めに転じてくるか…。45日ルールの期日になる来週末まで、まだ気を緩めることはできないようです。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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