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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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3連休前、雇用統計発表では動くに動けず…引け間際に欧州筋の売り崩し?
 8日金曜日の日経平均株価は、95円93銭安の9588円88銭と続落、TOPIXは6.62ポイント安の839.44と反落して終わりました。出来高概算は19億7217万株と前日を下回ったものの、売買代金は1兆5079億円と前日水準を上回っています。また、日経平均サイコロは5勝7敗、騰落レシオは110、RSIは53、25日線かい離は+1.9%でした。まあ、巡航速度圏内というところでしょう。今日の終値での25日線は9411円。依然、上昇傾向継続中。

 今日は、米国株が高安まちまち、円相場は高止まりですが介入警戒から小動き、3連休控え…ということで、小動きの展開になりました。海外安から先物売りが入り、軟化して始まりましたが、その後は小動きに推移。欧州市場が開く2時半過ぎに、欧州投機筋の売り仕掛けが入り引けにかけ軟化したものの、日経平均の終日値幅は87円にとどまっていました。今日は、オプションがらみのSQでしたが、清算値は9692円となりました。普通なら、この清算値をめぐり、強気筋と弱気筋の攻防があるんですが、今晩、米国雇用統計の発表というビッグイベントを控えていることから、無理な仕掛けが無かったことが、原因でしょうか。ただ、引けにかけ、日本株を一貫して弱気している欧州投機筋の売りが入ったことに加え、3連休を前にしたポジション調整の売りがかさみ、日経平均は安値引けしています。この投機筋は、雇用統計の発表前になると、弱気のポジションを採ってきますが、昨日と今日だけで5500枚を超える売り物を出しているのが気になります。今晩、何も無ければいいのですが…。

 今日の相場を業種別に見ると、値上がりは鉱業、証券、倉庫・運輸、その他金融の4業種のみ。円高を嫌気した精密や電気機器、機械など輸出株や昨日まで日銀の政策変更を織り込み上げていた不動産株など29業種が下落しています。まあ、3連休の間に何がおこるか分かりませんから、とりあえず利食えるものは利食っておこうということのようです。今週は、日銀のゼロ金利回帰というサプライズがあったものの、米国の追加的な量的緩和の実施への期待感が上回り、ドル安が進行。その思惑に一応の区切りをつけるのが、今晩の雇用統計になります。ISM製造業・非製造業景況指数はともに米国の景気が底堅いことを示していますが、雇用統計の先行指標になるADP全米雇用統計では民間雇用者数は減少。一方、昨晩発表された新規失業保険申請件数は予想を上回る減少…と正反対の結果がでています。ここで、今晩の雇用統計で民間部門の雇用者数が増加すれば、追加緩和はやりにくくなり、また、来月2日、3日のFOMCまで引っ張り廻されることにもなりかねません。

 ただ、最近のドル安で反動として通貨が上昇する新興国やEUなどでは、悲鳴に近い状況になり、必死になって自国通貨売りを進め、景気の腰を折らないようにしており、国際協調による通貨の安定への要望が高まっています。また、欧州も再びソブリンリスク問題が再燃してきましたが、どうも自作自演の匂いがしないでもありません。ユーロ安が6月に反転してからすでに4ヶ月を経過。特に、9月に入ってからのドルに対するユーロ高のピッチは早まっています。ユーロ安を受け、7月ごろまでは欧州の輸出企業はわが世の春を謳歌していましたが、最近のユーロ高でユーロ安効果もすっかり剥げ、今日発表されたドイツの貿易収支(8月)は輸入が0.8%増、輸出が0.4%減となり、貿易黒字は前月の126億ユーロから、117億ユーロに減少しています。明らかに、ユーロ安効果に依存した好景気は曲がり角を迎えたようです。

 もともと、今回のユーロ危機は、貿易黒字で稼ぐ国が問題国を支援していくことで合意し、市場がこれを好感したことから、落ち着きを取り戻したのですが、肝心の支援国の外貨収入の状況が悪化することは、支援体制が揺らぐことにもなりかねません。いずれ、ユーロが再び売られる時期が来るように思われれます。まあ、どっちにしても、円、ユーロ、ドルの関係は坂道を転がり落ちているなかで、どこが遅いか、早いかの関係だけ…。流れが変わる時期は早いような気がします。

 さて、今晩の雇用統計がどうなるかなど、インサイダーでもない限り分かりません。ただ、テクニカルでは、このところ26週線の下落圧力に注意するように書いてきました。昨日は、26週線まで、後40円まで接近。円高の有無にかかわらず、高値警戒がでてくるところでした。その点から見ると、今日の調整は自然の流れ、と見ることもできます。日経平均の週足を見ると、このところ、上昇中の13週線と下落中の26週線にはさまれた、狭いレンジ内の動きになっています。26週線の対応点は、まだ、4月高値付近にありますから、下降トレンドはよほど大きく上昇しない限りしばらく続くことになります。この場合、もし26週線を上回っても引きずり戻される可能性がたかまりますから、来週はこのあたりに注意する必要がありそうです。ただ、今回の日銀のゼロ金利回帰とそれに続く政策変更は、06年以前の資産価格上昇への回帰も意味しますから、不動産など資産価格の上げに関連する業界は息の長い相場になるかもしれません。膠着感を強めそうな指数は無視して、各論で望むところでしょう。すでに、4月高値の銘柄に期日迎えの動きが出はじめており、環境関連などが復調してくる可能性もあります。

 年末近くになって、やっと八白土星の関連業種の不動産が動き始めてきましたが、来年(7赤金星)の銀行やハイテクにつなげられるか…やっと面白くなってきたようです。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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