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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
11 | 2019/12 | 01
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QE3への期待感から立ち直りかけた相場は、アイルランド格下げで泡に消え、3日続落
 おはようございます。 欧州の動揺がなかなか収束しません。昨日は、ECB(欧州中銀行)が国債市場のテコ入れに乗り出すのでは…との観測から、イタリア、スペイン国債の値戻しが進んでいた(金利は低下)ところに、格付け会社ムーディーズがアイルランド国債のジャンク債(投資不適格級)への引き下げを発表。また、立ち直りのきっかけを封じられてしまいました。EUでは、格付け会社の寡占を是正しようと、独自の格付け機関の設置を検討するなど、格付け会社との対決姿勢を鮮明にしており、報復的な意味合いもあるのかもしれません。当面、格付け会社が金融市場を引っ掻き回す動きが懸念されます。(もっとも、つけこまれるような隙を作っている側にも問題があるのですが…)

 12日の米国市場動向
 ニューヨークダウ  1万2446ドル88セント -58ドル88セント(0.47%)

 NASDAQ総合指数 2781.91ポイント -20.71ポイント(0.74%)

 S&P500  1313.64ポイント -5.85ポイント(0.44%)

 CME日経平均先物(円建て) 9810円 -110円

 米国10年もの国債金利 2.881% -0.038%

 ニューヨーク原油 97.43ドル +2.28ドル

 GOLD 1562.3ドル +13.1ドル ←引値での過去最高値

 ドルインデックス  76.01 +0.11


 昨日の米国株は、ECBの国債買い入れ思惑から、イタリア、スペイン国債が値戻ししたことを好感。前日引け値付近での落ち着いた始まりになりました。この日、6月開催のFOMC議事録の発表を控えていたことから、材料待ちの気分が強く小動きの展開が続きました。午後になり、FOMC議事録が発表され、委員の中に追加的な金融緩和の実施を主張する動きがあったことが分かると、押し目買いが増加。ユーロが買い戻され、ドルが軟化すると原油価格も反発に向かい、資源・エネルギー株も上昇。ニューヨークダウは、一時、前日比65ドル高の1万2570ドルまで反発する局面もありました。ただ、引け近くに格付け会社ムーディーズがアイルランド国債の格付けを投資不適格急に引き下げたことが伝わると、再び売り圧力が増加。引けにかけ急速に下落し、結局、主力3指数とも3日続落して終わりました。NASDAQ総合指数は、半導体関連メーカーに悪材料が続いたこともあり、終日ほぼマイナス圏で推移。下落率も他の指数を上回っています。ニューヨーク市場の出来高は、前日比9604万株増の9億2303万株。騰落状況は値上がり1281、値下がり1749でした。

 業種別で値上がりしたのは、金価格の上昇を映し、産金株、貴金属が上位にランクされたほか、タイヤ、非鉄、ネット関連が値上がりしました。公共事業、ヘルスケアなども堅調。一方、冴えない決算を背景に半導体関連が値下がり率トップにランク。航空機、電子部品、タバコなども値下がりしています。産業資材など景気敏感株も冴えませんでした。ニューヨークダウ採用銘柄30社のうち、値上がりしたのはAMEX、トラベラーズ、ウォルマート、シスコシステムズの4社のみ。シスコシステムズは、1%を超える上げになりましたが、前日発表された1万人の従業員削減計画が好感されたようです。一方、前日引け後に予想をやや下回る決算を発表したアルミ大手アルコアは1.2%を超える下落。アナリストが下期のアルミ需要に対して警戒的な見方を示したことが嫌気されました。また、半導体製造装置のノベラス・システムズが半導体メーカーの生産縮小から受注が減少すると予想したことを受け株価が11%を超える下落となったほか、半導体の」マイクロチップテクノロジーの決算が予想を下回り下落。同じく、マキシムインテグレーテッドが投資判断の引き下げから下落するなど、半導体関連にマイナス材料が相次いだことを嫌気。インテルが1.7%を超える下落になったほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOXX)が約2.9%下落するなどハイテク株の足を引っ張りました。

 ニューヨークダウは、3日続落して終わりました。昨日、朝の書き込みで当面の抵抗線として示したライン付近まで戻したところで頭を押さえられ反転。このラインを上値抵抗として意識しはじめたことは、気になる点です。一時、因縁場のい70%ラインに近づいていたRSIも54%に低下。サイコロジカルラインも7勝5敗に低下するなど短期のテクニカル指標の調整が進んでいることは歓迎されます。ニューヨークダウの3本新値の陰転値は1万2414ドルですが、昨日段階ではまだ下回っておらず、かろうじて強気相場の中を動いてます。当面、ここまで下値をささえてきた100日線での反応が注目されます。明日の夜から、グーグルやJPモルガンなど主要企業の決算発表が始まりますが、何か「ポジティブサプライズ」な材料が出るかどうかがカギになります。

 米国株は、3日続落。CME日経平均先物は、対ドル、対ユーロで円高が進んだことを嫌気し、大証先物終値を110円下回る9810円で帰ってきました。レンジは9970円~9780円。為替市場で、EU金融情勢の混乱や米株安を受け、円は対ユーロで110円40銭台、対ドルが78円90銭台に上伸しています。国内に帰ってからは、対ドルが79円30銭台、対ユーロが110円70銭台と、海外に比べやや円安気味に始まっていますが、今日の株式市場の圧迫要因になりそうです。今日の日本株は、海外先物安を受け、先物売が先行。軟調な始まりが予想されます。先物の手口を見る限り、積極的に売り崩すような動きはないようですが、昨日のCMEの下限は9780円になっており、売り目標にされると市場のムードを悪くしそうです。円高に加え、米国でハイテク株が売られた流れを受け、輸出関連が売られそうですが、一方で、金が引け値ベースで高値を更新したことから、関連株の物色も強まりそうです。今回の欧州の混乱は、ストレステスト結果の公表を15日に控え、投機筋が仕掛けた可能性が強く、根本的な解決は別にして、短期的にはユーロの買いポジションの投げが一巡すれば解消する可能性もあります。日本株の場合、震災後に形成した9400円から9750円のレンジ相場の上限付近が下支えになる可能性もあり、あまり悲観的に相場を見ない方が良いように思われます。いまのところ、レポート等でご案内したように、想定どおりの動きですので、流れを見ておけばいいでしょう。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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