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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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EUのお家騒動を懸念して大幅続落して始まるも、引けにかけ状況改善への期待感から急反発して終了
 おはようございます。 EUのお家騒動はまだ続いているようです。ギリシャは、なんとか融資側の意向に沿うようにと、頑張って身を削っていますが、その裏側で、国民がプラカードを掲げて緊縮財政に反対していては、市場も実効性を信じるわけには行かないというところでしょうか。まあ、主な金主のドイツも、足元の銀行への影響もあるので、ギリシャへの融資をなんとかしないと…と、考えてはいても、「借金を返す努力もしない奴になんで金を貸す…」という、国民の思惑を考えれば、一応、強行姿勢を示さねばならないし…。まあ、融資しないと、国民生活まで影響する…というくらい、市場から催促されないと動かないんでしょう。1987年のブラックマンデー、2003年のリーマンショック後など、いつものこととは、言いながら、お騒がせなことです。

 ただ、市場の催促に、さすがのトリシェECB総裁も、折れてきたようです。銀行の経営不安に対し、無制限に資金供給すると発言。ついに輪転機を回す決断をしたようです。プライドがあるのか、利下げに関しては、さらに市場から催促された場合に備えて、動かしませんでした。ただ、昨日、対円でのユーロレートが103円台に下落したように、市場は利下げを織り込み始めており、ECBも否応なしに利下げに追い込まれいくんでしょう。昨日も、書きましたように、今回の危機は一部の国のご都合で、無理やり利上げを実施したことから始まり、景気への下押し圧力が高まっているのに、デフレ的な財政赤字削減を強制したことが、状況を悪化させています。ここで、輪転機を回す決断をしたことは、財政至上主義に景気刺激的な政策を併用する、米国流のやり方を導入することを決めたのと同じ…。また「日本化」の仲間が増えることになります。まあ、政策の舵が変わったことは、のちのち市場にも効いてくるはずです。財政至上原理主義のメンバーが外れたことは、後から、考えるとECBの方向転換を示した出来事だった、と分かることになるのかもしれません。

 昨日は、債務国への締め付けの厳しさを見て、イタリアは独自の財政赤字の削減案をまとめていますし、国債の消化先を求めて中国の政府系投資ファンドとの交渉をしていると、報じられ、市場はこれを評価しています。また、16日に開催されるEU財務相・中央銀行総裁会議に米国のガイトナー財務長官が出席するといいます。きわめて異例のことのようですが、これももしかしたら、ECBの方針転換と関係があるのかもしれません。さて、市場はこの変化に対し、どう反応するのでしょうか。もっとも、景気刺激策には輸出の振興がありますが、EUと米国がともに、輸出増加に走ったら、安住財務大臣が期待しているような円高の修正って、ほんとにできるのかな…。また、欧州銀行危機の本質は、ギリシャ危機だけではありませんしね。

 12日の米国市場動向
 ニューヨークダウ 1万1061ドル12セント +68ドル99セント(0.63%)

 NASDAQ総合指数 2485.19ポイント +27.10ポイント(1.10%)

 S&P500 1162.27ポイント +8.04ポイント(0.70%)

 CME日経平均先物(円建て) 8515円 +35円

 米国10年もの国債金利 1.951% +0.033%

 ニューヨーク原油 88.19ドル +0.95ドル

 GOLD 1813.3ドル -46.2ドル

 ドルインデックス 77.14 -0.07
 

 昨日の米国株は、ギリシャのデフォルト懸念やお騒がせ屋の格付け会社ムーディーズによるフランス銀行3行の格下げ懸念を映し欧州株が大幅続落した流れを受け、急落してスタートしました。ECBの無制限の域内銀行への資金供給方針を受け、欧州株が下げ渋るなか、米国株も、模様眺めとなり下げ渋りました。ニューヨークダウは、一時、安値1万824ドル(前週末終値比168ドル安)まで売られています。ただ、引け近くに、イタリアの中国の政府系投資ファンドとの国債購入交渉や財務長官のEU財務相・中央銀行総裁会議への出席方針が伝わると、事態の改善を期待した買いが増加。ニューヨークダウは引けにかけ、一気に237ドル上伸。結局、主力3指数とも3日ぶりに反発して終わりました。ニューヨーク市場の出来高は、前週末比1億3420万株減の10億3854万株。騰落状況は、値上がり1464、値下がり1580でした。

 業種別の値上がり上位は、半導体・同製造装置、履物、再保険など。一方、下落したのは、タイヤ、石炭、金鉱山、鉱山、貴金属など。素材や運輸もさえない動きでした。ニューヨークダウ30種は、22社が上昇。8社が下落しました。半導体メーカーに大型M&Aがあったことから、業界再編を思惑してインテルが3%近く上昇したほか、スリーエムやATT、シスコシステムズなどハイテク株の上げが目立ちました。一方、下落幅が少ないものの、アルコア、キャタピラー、GEなど景気敏感株の動きがさえませんでした。

 ニューヨークダウは、一時、8月10日安値を基点にする上昇バンドを大きく下回る場面がありましたが、引けにかけての上げで、かろうじてバンド内にとどまって終わっています。8月19日の安値1万749ドルを下回っていませんから、上昇トレンドが壊れたわけではありませんが、25日線など上値圧迫もあり、目先、底固めをしながら、欧州情勢やオバマ大統領の雇用・景気対策の議会交渉、経済効果を見守ることになるのでしょうか。

 米国株は3日ぶりに反発。CME日経平均先物は、米国株の反発を好感し、大証終値を35円上回る8515円でかえってきました。レンジは8375円~8520円。円相場は、対ユーロ相場が金融危機を映し、103円90銭だまで上昇したものの、ECBの方針転換などから市場が落ち着き、105円50銭台に、対ドルも77円20銭台に乗せてかえってきました。国内に帰ってからは、海外に比べ小幅な円高で始まっています。本日の日本株は、先物高を受け反発して始まりそうですが、対ドル、対ユーロとも円が高止まりしていることから、輸出株のさえない動きが続きそうです。先週からの流れを受け復興関連株が注目されるほか、円高による不況色がつよまりそうなことから、景気に左右されず成長している企業や、新規に発行された四季報や会社情報で来期にかけての業績見通しの明るいものが個別に物色されそうです。当面、再び中小型株優位の流れに戻りそうです。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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