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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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欧州情勢の落ち着きを受けた欧米株高で、反発…主力株は、米国景気指標待ち
 欧州情勢は、ギリシャがEU内にとどまると、独仏首脳とギリシャの首相が声明を出したことで、とりあえず小康状態を取り戻したようです。これだけ世間を騒がせたんですから、まさかギリシャへの融資をしないなんてことは無いでしょう。まあ、市場も相判断したようです。また、EUのバローズ委員長から、欧州共同債券の発行の提言もでていました。短期的な解決手段としては、一番有効なものですから、実際に発行に踏みきるとなれば、市場は好感するものと思われます。欧州共同債券は、格付けの高い国から低い国まで、加盟国のすべてが関係することから、格付けが懸念されていました。通常なら、格付け最下位の国の格付けが適用されるようですが、欧州共同債券に関しては、高格付け国がおおいことから、この適用はないようです。具体的にどのような格付けになるかは示されていませんが、関門のひとつはクリアされた格好になっています。

 まあ、具体的な運用に関しては、金融、財政を統合した欧州財務省みたいなものがいるようで、そのレベルにいたるまでは、金持ち国が稼いで、貢しかないんでしょう。次は、12月が次回融資月になりますが、ギリシャが今のように真剣味を欠いた対応をしていると、また11月ごろになるとすったもんだを繰り返すことになってしまいます。まあ、とりあえず今回乗り切れば、売られ過ぎの市場は反発することになりそうです。ただ、欧州の銀行の問題は別…。長い間、米国のMMFを通じてドル資金を取り入れてきましたが、米国が重要な制度変更を実施。MMFに流れ込んでいた資金が銀行へと還流。MMFを通じた資金パイプが細っているときに、欧州債務国問題が発生。お互いが疑心暗鬼になって、資金を融通しなくなったことからロンドン銀行間貸出金利が上昇。ますます、資金繰りが苦しくなるという、状態で、この状況は現在もあまり変わっていません。現在では、ECBだけが貸し手という状態ですから、どこから火が吹き出すか分からない状態。

 まあ、いずれ、資本の増強から公的資金の注入をしなければならないでしょうが、その際には資産の売却が条件。先日、日経でも書いていましたが、欧州の銀行には、米国で組成されたMBSやCDOなどサブプライムがらみの金融商品が3000億ドルはあるといわれています。もし、これを処分したら、米国の住宅や不動産は無事ですむのでしょうか。先ほどの、制度改正も、MMFから銀行への資金ルートを作り、国債消化を円滑に図る狙いがあるようですが、先ごろの、連邦住宅金融局の主要17行への損害賠償の提訴も、よそからとられる前に、取れるだけとっておこうという狙いがあるのではないでしようか。民間と、公的部門が損害賠償や買取で競争して銀行を攻め立てるわけですから、日本の過払い金返還で苦しむ、消費者ローン会社みたいなことが始まるのかもしれません。一方で、金融規制強化で締め上げられるわけですから、これで、長期の座敷牢入りが確定することになります。まあ、しばらくは手が出せなくなりますね。苦し紛れに、米銀が持っている証券化商品を売ったら…。まあ、そんないやな話は先に考えることにしましょう。

 まあ、とりあえず状況が落ち着いているところから、欧州株は軒並み1%を超える上昇で始まっています。まあ、ドイツの関係者の皆様、しばらくは「お口にチャック」ですよ。

 15日の日本株動向
 
 日経平均終値:8668円86銭 +150円29銭  日経平均先物終値:8600円

 TOPIX終値:751.76ポイント +10.07ポイント 騰落状況:値上がり1316、値下がり248

 出来高概算:16億8610万株     売買代金:1兆414億円

 日経平均サイコロ:6勝6敗  騰落レシオ:104  RSI:45


 本日の日経平均は、ギリシャ問題が小康状態になったことから欧米株が上昇したことや、CME日経平均先物が、前日の大証終値を100円近く上回って帰ってきたことから、CME終値にサヤ寄せする格好で先物買いが先行。日経平均は前日終値を127円上回る8645円と高寄りして始まってきました。先物買いが先行したことから、指数採用銘柄への裁定買いも活発に入ったほか、米国市場で半導体株を中心にハイテク株が買われた流れを受け、輸出関連株も高よりしてスタートしていました。ただ、より後は、今晩米国で発表される複数の景気指標への警戒感が高まり、上値は伸び悩んでいます。主力株への欧州からの売りが続き、日経平均は150円高で終わったものの、終日値幅は61円と小幅にとどまっていました。出来高など市場エネルギーも低迷したままです。

 業種別では、前日まで欧州危機を嫌気して売られた精密や、輸送用機器、海運などが買われ、30業種が上昇。一方、食料品、その他製品、空運の3業種が下落。主力株から、成長株、材料株などほぼ全面高商状でした。ただ、主力株については、世界的な景気後退懸念があり、今晩米国で発表されるニューヨーク連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀指数、消費者物価指数などを見極め体とのムードが強く、伸び悩む展開が続きました。一方、米国でNASDAQ市場が堅調になった流れを受け、成長株買いが強まり、年初対高値を更新するものが増加。当社レポート前号、直近号のなかから4銘柄が高値を更新しています。

 朝の書き込みで解説しましたように、米国市場ではNASDAQ100指数が戻り高値を更新。上昇トレンドの継続を確かなものにしています。アップルやアマゾン、ヤフー、アドビシステムズなど成長株への評価が高まっているほか、企業の経営合理化を裏で支えるクラウドコンピューターサービス関連などネット関連も切り返しに入っています。市場は、世界景気減速の影響を受ける主力株よりも、独自の成長エネルギーを持つ企業を買う方向へと変化しているようです。このことは、以前からこのコーナーで書いてきたことですが、米国市場で明確に示現してきたようです。日本でも、クラウド技術の根幹を支える仮想化技術を持つネットワンに証券各社の株価目標の引き上げや格上げの動きが続き、今日も高値を更新してきました。このコーナーでもレポート銘柄として公開して以来かなりの上げ幅になったはずです。日本でも米国と同様に経済の構造転換がはじまり、新しい産業が生まれ始めています。今日の日経3面のウェザーニュースの記事も、新しい成長事業の誕生を示しています。株価を見る方向を間違えると、今の市場は理解できなくなってしまいます。まあ、後は今晩のニューヨーク市場が順調にあげてくれることだけ。

 ところで、あんまり長い陰線ばかりで、しばらく陽転がなかった日経平均ですが、小幅な陰線が続いたことから、今日の上げで「陽転」したのですが、これって素直に強気に変わっていいのでしょうか?
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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