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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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欧州金融情勢の緊張緩和を受けた欧米株高を好感し全面高
 第二のリーマンショックの到来必至とされた欧州情勢は小康状態を示しています。今週は、ギリシャの、第六次追加融資(80億ユーロ)の査定作業が再開されるかどうか…、また、週末に締めきられたはずの民間銀行の持つギリシャ国債のロールオーバーががハードルの90%を超えたのかどうか…という不透明材料を抱えたままのスタートになりました。ロールオーバーについては、どうやら90%に届かなかったようですが(ギリシャ当局は、内容を発表しないと声明)、EUの高官が「90%を若干下回っても問題ない…」と、状況を追認する発言をしています。これ以上、事態を混乱させたくないとの配慮でしょうか。ギリシャが「90%にいかなかったら、ロールオーバーは止める」なんて、強気の発言をしなかったら、こんな混乱にはなっていなかったはずですが、本当に、反省しているのでしょうか。また、次回の融資(12月)を前に、混乱するのではないでしょうか。

 まさに、EU内のギリシャの存在は、米国金融危機の元凶になったサブプライムローンとよく似た構造を持っています。早く、つまみ出しておかないと、ずっと支援を続けなければならない健全な国の財務にまで影響を及ぼしかねません。これからのEUの会議で、脱退の規約を作るのか、問題国の財務権限を一時的にEUが奪うのか、財政・金融の統合を図り欧州共同債券の発行に進むのか…。EUの存立基盤そのものを見直す必要に迫られています。ことがおきるたびに、根本的な治療を避け一時しのぎでやってきたことが、世界経済を揺るがしかねないことになってきただけに、対岸の火事ではすまなくなってきています。ただ、国家の財政運営の権利を奪うところまで改革を踏み込まねばならず、果たして、短期間に問題が解決できるのかどうか…。

 朝も書いたように、今晩から始まるEU財務相・中央銀行総裁会議にガイトナー財務長官が出席したのも、欧州の銀行が持つサブプライムローンを含み膨大な含み損がある証券化商品の売却を始める動きがでたためと思われます。もし、実際に売却が始まったら、米国の住宅は、さらに価格が下落することとなり、米国も金融危機に発展しかねないリスクがでてきたためでしょう。何とか、資産の売却をとめなけtればなりませんが、それが、今日のドル資金の国際協調での供給になったんでしょう。まあ、米国も欧州も、証券化商品の時価評価をストップし、取得価格で簿外で所有しており、すねに傷を持っている状態は改善されていません。

 バブル崩壊後の日本に対しては、不動産価格などの時価評価を強制し、多くの金融機関や企業が破綻させられましたが、バブル崩壊がわが身に降りかかると、時価評価をストップして、簿外で管理する楽な方法を採用。都合が悪くなると、ルールを変更するいつものずるさを発揮しています。ただ、天に向かって吐いた唾は確実に欧米諸国自らの顔にかかり始めました。日本が彼らに言われたとおりにして、身を切り刻んで不良債権処理を済ませたのに、欧米は、これから、市場に強制されることになりそうです。EUだけで3000億ドルと言われる証券化商品で、含み損を損だしすれば、銀行の損失を埋めるのに、どれだけの資金が必要になるか…。今後、売らせないために銀行に突っ込む資金はいくらになるんでしょう。また、米国市場で売られた場合に住宅市場に与える影響は…。欧米市場の危機は何も克服されておらず、正常化を図ろうとすれば、彼らが馬鹿にしてきた「日本化」の道を否応なしに歩かされることになると思うのだが…。

 16日の日本株動向

 日経平均株価終値:8864円16銭 +195円30銭     日経平均先物終値:8790円

 TOPIX終値:768.13ポイント +16.57ポイント 騰落状況:値上がり1442 、値下がり152

 出来高概算:19億2644万株       売買代金:1兆1941億円

 日経平均サイコロ:6勝6敗  騰落レシオ:112  RSI:50


 本日の日本株は、欧州金融情勢が小康状態になったことから、欧米株式市場が上昇したことや、CME日経平均先物が8730円台で帰ってきたことから、同終値にサヤ寄せする格好で、先物買いが優勢となり、日経平均は前日比117円高の8785円と高よりしています。欧州情勢の好転から、円の対ユーロ相場が軟化したことから、機械や精密、電気製品など、対ユーロでの円高を嫌気して売られた業種に買いがはいるなど、主力株、材料株、出遅れ株など幅広く買われていました。ただ、3連休控えであることや、連休中にEUで重要イベントがあることや、連休明けには米国FOMCを控えるなど、不透明要因も多く、高寄り後の値幅は90円と小幅にとどまっています。ただ、日経平均が25日線(8805円)や先週末のSQ値(8732円)を上回ったことで、来週からは上昇相場に弾みがつくことになるかもしれません。

 日経平均サイコロは6勝6敗、RSIは50%と過熱感はないものの、騰落レシオが急伸。今日112%に載せてきました。リバウンド銘柄を含め幅広く買われたことが騰落レシオの拡大につながっていますが、以前にも書いたように、25日線への戻りでリバウンド相場第一弾が終了。次は週足移動平均線へのリバウンドが始まります。来週の海外情勢次第のところはありますが、下落中の13週への戻りで、騰落レシオは一段と拡大。戻り達成後は、再び成長株や配当取り銘柄などに物色が絞り込まれて騰落レシオが低下することになるのでしょうか。当面、RSIの80乗せ暗いまでは大丈夫…でしょうか。

 このところ、米国のNASDAQ100の強さに注目した記事を書いていますが、日本でも、主力株よりも、独自の事業性でマーケットを切り開く企業に注目するように書いてきました。レポートでもそれを基準に銘柄選定をし、最近2号分だけでも、今日のネットワン、ハピネット、コメリ、加藤産業、ニチイ学館の5銘柄が年初来高値を更新。世界最大の天気予報会社ウェザーニュースも高値圏で超然とした動きを続けています。また、資源開発や土壌改良、利益準備金だけで時価総額を上回る銘柄も戻り高値の面あわせになってきました。加藤産業は、9月決算銘柄ですが、下期の配当分だけで2円増配予定で、これを手がかりに配当取りの動きが強まるものとみて注目しました。もちろん、業績見通しも来期にかけ増益予想で、EPSは170円に達する予定。来期には、さらに増配期待ももたれます。9月4日号からの注目ですが、早くも200円近く上げてきました。9月に入り、相場は波乱しましたが、成長性を重視して」注目したものは、全体相場には影響されず上昇を続けています。

 また、リバウンド取りで8月28日号から注目した鬼怒川ゴムも、ここにきてもみ合いを離れてきました。年初来高値にあと23円のところまで来ていますので、来週は年初来高値更新の期待ももたれます。まあ、順調な終わり方でよかった、考えていますが、来週は、既出の銘柄のフォローも含め、リバウンド銘柄も対象にしなけtればいけないようです。下落中の週足移動平均線が目標になりますが、動きが早いのは、今週25日線を回復。かつ25日線が上向きに転じている銘柄。その中で、最下位にある移動平均線とのかい離が大きい銘柄が」ねらい目になりそうです。まあ、今晩から始まる、EUの会議は、サプライズはないと思うのですが…。日本株については、米国市場とことなり、まだ強気転換していませんので、体勢観についてはレポートで米国を含め分析してみます。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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