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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
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手がかり材料難から小動きとなり日経平均は小幅反発で終了…内需系が冴えずTOPIXは続落
 今日、モーニングショーを見ていると、東京電力の料金上げに関連し、天然ガスの調達法を変えれば料金を値下げすることも可能という話題を取り上げていました。米国で、これまで採掘ができなかったシェールガスが新しい採掘法の開発で、生産量が急増。価格が6分の1に下落し、現在では米国が天然ガスの輸出国に転じたとしていました。早速、韓国は割安のガスを米国から輸入することになった、といいますが、国内の電力会社は、「エネルギーの安定調達」を名目に、いまだに国際標準から見ても割高な天然ガスを買い続けているといいます。東南アジアなどの産出国が、日本向け輸出を働きかけても、全く相手にされず、割高な天然ガスを使い続け、採算が合わないからといって、安易な値上げに走ろうとしています。安い燃料に切り替えれば良いのに、いろんな利害関係があって、理屈に合わないと分かっていても、続けざるを得ないという事情があるのっでしょう。今の日本には、このような不合理がたくさんあって、国民が知らないところで、利害関係者の利益を確保するためのコストを押し付けられているものが、数知れずあるのでしょう。維新の会ではないですが、今の日本は、既得権益でがんじがらめになった統治体制を根本から壊さない限り、再生はなさそうです。

 日本でも、新エネルギーの決め手として、日本の周辺にあるメタンハイドレートを使おうということで、今年2月15日から愛知県沖で試験掘りが始まりました。メタンハイドレートに関しては、採算性の問題が指摘されていますが、とりあえず、掘ろうということで、膨大な予算をかけて取り組みがはじまりました。話題性もありマスコミも注目しましたが、エネルギーの専門家にいわせると、何故、太平洋側なのか?といいます。太平洋側は、海底の地層内に存在しているため、採掘が難しいといわれ、パイプを海底深くに差し込んで集めるそうです。しかし、日本海側にあるものは、塊として海底近くに露出しており、太平洋側に比べると採掘しやすく、何故、日本海側で試験堀りしないのか、関係者は疑問視しているといいます。この難しい採掘法を研究しているのが日本で一番といわれる国立大学の先生方。日本海での採掘は、土木技術を使えば簡単に採掘できるため、大きな研究費を獲得できないという事情があるようです。その結果が、今回の太平洋側での採掘。このやり方では採算が合うはずはなく、もしかしたら、コストが合わないとの一言で、実用化が葬り去られる可能性もあります。

 国益よりも自分たちの面子や予算の獲得を重視しているようにしか見えません。大手の建設会社などは、土木技術を駆使して日本海側のものを採掘する技術を確立しているといいますが、今のままでは、日の目を見るかどうかわかりません。一方、韓国は竹島に異様な執念を燃やして占拠していますが、狙いは、竹島南方(本来なら日本の領土)にあるメタンハイドレートといい、ここ数年のうちに商業生産に着手するといいます。東シナ海のガス開発につづき、日本海でもエネルギー開発に遅れをとろうとしています。結局、これもどこかのお偉方の面子をたもつために国益が損なわれることにつながりそうです。とにかく、日本が立ち直るためには、既得権益で凝り固まった体制をガラガラポンするしか道はなさそうです。まったく、ため息しかでてきません。

 さて、週明けの日本株ですが、手がかり材料難に加え、期末最終を控えており、身動き取れない展開でした。朝方は、週末の米国株が高かったことや、CME日経平均先物が小幅高で帰ってきていたことに加え、円が小安く始まったことから、外需関連が買われ堅調に始まりました。また、中国株が堅調に始まったことも中国関連株の上げにつながり、終日前週末比でプラス圏で推移しました。ただ、GLOBEX夜間取引市場で米国株が軟調に推移していたことから、引けにかけ前週末のCME日経平均先物のレンジ下限(9845円)を意識した先物売りが断続的に出されたことから、上げ幅を縮小。結局、日経平均は前週末比6円77銭高の1万0018円24銭と小反発したものの、銀行や電力など内需系が冴えなかったことから、TOPIXは0.71ポイント安の851.82ポイントと続落して終わりました。日経平均の終日値幅は40円という狭いレンジの動きになりました。出来高は18億株台、売買代金は1兆930億円と、閑散商い。騰落状況は、値上がり457に対し、値下がりは1073と大幅に上回っています。東京エレクトロンなど一部の指数採用値嵩株に支えられたと言う格好です。

 日経平均の日足サイコロは、9勝3敗と、再び、警戒ゾーン。RSIは66、25日線かい離は+2.0%と過熱感は順調に解消されています。騰落レシオも116%と、警戒ゾーンの120%を下回ってきました。先週末の日経平均週足サイコロは9勝3敗(75%)に低下したものの、RSIは92%に上昇。13週移動平均線との+かい離も12%に拡大していました。目先的には過熱感の解消が必要になっています。問題は、為替の見通し。ゴールドマンザックスは79円程度への円の上昇がありそうとして、円買いを推奨。先週発表されたシカゴIMMの先物は、円買いポジションが急増しています。ただ、円が買われた割には、円売りのポジションは余り減っておらず、投機筋のなかに円の先安感がのこったまま。ロングとショートの思惑が対立し、取り組みが厚みを増している格好になっています。こんなときに、仕掛けが入ったら、一気に上下に動いてしまいます。まあ、無理してポジションを作るところではないということですね。ただ、今日の日立のように、上がるものは上がる…。小水力発電の規制緩和を好感して酉島製作所が上げるなど、引き続き、個別株への買い意欲は強いまま。まあ、ここは日柄待ち…というところ。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。




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