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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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日銀は前向きの政策を取ったものの、市場にサプライズは与えられず、カレンダーに負け反落…市場に対しては相変わらずの「KY」ぶり
 月内の最後の重要イベントだった日銀金融政策決定会合が終わりました。国債買取枠の5兆円拡大、買取対象国債年限の3年物への延長、ETF買取枠の1000億円、不動産リート100億円などリスク資産購入枠の拡大、基金による買取期間を今年末から、来年半ばに延長することが、柱になっていました。市場が期待しそうな対策を網羅した…という感じです。ただ、いつもどおり「TOO LITTLE」で…。市場も、買い取り枠5兆円に失望して、先物売りで対応。次に、リスク資産買取が出てきて、慌てて買い戻しを入れています。ただ、日銀のコメントのなかで「物価上昇率1%は、早いうちに達成できる…」とありましたので、達成したら、もう緩和は無い…と判断。円売りポジションを買い戻したことから、円が上昇。大型連休にはいることに伴う手じまい売りも手伝い、引けにかけ下落して終わってしまいました。

 結局、市場の期待をひっくり返すほどのサプライズをもたらすインパクトを与えることはできませんでした。一昨日のバーナンキFRB議長の市場を意識した発言とは大きな違いを見せました。やはり、日銀は市場というものを、理解していないといわざるを得ませんね。古臭い経済理論を勉強する前に、市場というものの機微を勉強したほうが良さそうです。結局、連休というカレンダーに負けてしまった、ということでしょう。日本の市場は、来週1日と2日しかありませんから、休みの間に、日銀の追加緩和を期待して取られた、ドル買い・円売りポジションが巻きもどされたら、大型連休明けの相場の景色は大きく変わっているかも知れませんね。今日の朝も、米系証券が先物の売りポジションを積み上げていることや、CMEの終日レンジで、9505円安値をつけていたことを懸念しましたが、心配したとおりの展開になってしまいました。また、来週から仕切りなおしになりましたね。

 さて、本日の日本株は、朝方は、米株高やCME日経平均先物高を受け、買い先行で始まりました。ただ、買い一巡後は、日銀の政策発表待ちで、見送り気分が強まりました。普通なら、昼のニュースで日銀の政策変更が報道されるのですが、今回はありませんでした。そのため、何か大きな変化が出るのではとの期待感から、買いが先行する場面がありましたが、買い取り枠が発表されると失望売りが…、リスク資産買取がでると、先物買いが強まり、先物は一気に9700円まで買い上げられ、これにともなう裁定買いが指数を押し上げるなど、短時間に230円幅を上下する荒っぽい展開になりました。ただ、明日から、大型連休にはいることから、日銀のポジティブサプライズを期待した先物買いや円売り・ドル買いのポジションが一斉に巻き戻され、急速に値を消し、反落して終わりました。結局、日経平均は40円94銭安の9520円89銭、TOPIXは5.83ポイント安の804.27ポイントと、ともに反落して終わっています。出来高は21億8920万株、売買代金は1兆4930億円と前日比で急増。この日が決算発表の前半のピークに当たっていたことから、これに伴う売買があったことがボリュームアップにつながったようです。騰落状況は、値上がり382、値下がり1176。

 まあ、日銀に振り回された週でしたが、それ以上に、アルゴリズム取引という、超短期売買に振り回された感じです。前期の数字が予想を上回り、今期の数字もアナリスト予想を上回ったにもかかわらず、勝手なプログラムの設定のおかげで、急落するものが出ています。コンピューターを使い、瞬間に板を読んで売買しますから、成長性などは無視されています。発表数字につられて買ったものの、一定の株価が出たとたん、成行きの売り物が出だして急落。ハシゴをはずされた投資家も多いのではないでしょうか。まあ、短期売買をする人には今の市場は、向いていないといったほうがいいでしょう。とにかく、相手を出し抜いて、0.0秒単位で板を読んで高速売買する…。相手が上回ったら、それ以上のスピードのものを開発する…。こんなのに付き合っていたら、勝てるはずはありません。しかし、スピード競争しているほうも、開発経費がかかるわけですし、稼動し始めることには、相手がもっと早いものを開発している…。結局、トータルで見たら、儲けがあるかどうか分からないのではないかと、他人事ながら心配してしまいます。

 まあ、個人は、以前から書いているように、装置で勝負したら負けるのは分かっていますから、ファンダメンタルにベースをおいて、エスカレーターで勝負していくことです。明日から、大型連休に入ります。日本株のことをあれこれ予想しても、海外情勢次第で、どうにでも変わりますから、臨機応変に動くしかありません。詳しくは、レポートで解説します。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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