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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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解散による円安を好感した買いに、自民安倍総裁の超金融緩和発言を好感して急伸
 「衆院解散を16日におこなう…」との、異例の宣言を受けた今日の相場ですが、各政党は一斉に、来月16日の総選挙へ向けて動き始めています。民主党で戦うのは不利と見た議員は、党を離れ、新しい所属先を求めて離合集散がありそうです。おそらく比例区から青天の霹靂で当選したような議員の中には、立候補を見送る人も出てくるでしょうから、今回の選挙は、民主党の解散…といってもいいのかもしれません。

 ただ、野田首相の、意表を突く解散宣言は、「ひたすら時間稼ぎをし、延命を図っている…」と国民が受け取り、ますます信用を失っていく流れに歯止めをかけた…といわれ、これにより、地滑り的な敗戦から免れるのでは…との評価もあるようです。一方で、注目が集まるのは、次期政権を担うかもしれない自民党の安倍総裁の動向ですが、今日は経済団体の集まりで、大きくぶち上げてくれたようです。伝わるところでは、デフレ克服に向けたインフレターゲットの設定、無制限の金融緩和に加え、マイナス金利も辞さない…というものです。日銀の白川総裁が聞いたら、卒倒しそうな内容でした。もちろん、京大教授が提唱する列島強靭化計画(10年間200兆円を投入する耐震化などの社会インフラ整備)による景気刺激も、話したようです。日銀の専権事項なのにこんなことを言っていいの…?て感じはありますが、相場のほうは素直に反応しました。

 以前から、為替市場では、80円30銭台にストップロスの円売り注文がだされていたといいますが、このオーダーに接近すると、円買いが入り、円高に押し戻される動きが続いていたようです。そこに、次期政権を担うかもしれないトップからの、大盤振る舞いの話し…。これがサプライズになり、円売りが殺到。ストップロスのオーダーを巻き込んで81円近く(80円93銭)まで下落。これを好感した先物買いが入り、裁定買いを刺激。一気に指数を押し上げた…という格好です。まあ、いくら円安になって輸出株にとってプラスでも、問題は、輸出相手国。世界経済が減速すれば、意味はありません。持続的な上昇のためには、中国や米国、欧州などの景気がポイントになってきます。ただ、以前から書いているように、この辺の安値を買っておけば、来年の半ばには、そこそこの利益がでているだろうとの予想に変化はありませんが…。

 まあ、今日は、安倍総裁さまさま…という相場。ただ、いくらはったりにせよ、政治家が、前向きに話をするだけで相場がこんなに反応する…。株価が上がれば、経済のムードも変わるのは、小泉政権時代にも経験したこと…。金融政策が日銀主導で進められた民主党政権時代は、株式市場は完全に蚊帳の外に追いやられていました。どこの政党が政権を担うかわかりませんが、株式市場にやさしい政策をとり、株価が上昇するだけで、世間のムードは大きく変わってきます。「株価の上昇を意識するよな金融政策は、日銀にとっての恥…」という忌まわしい伝統があるようですが、まず、これを改め、新しい時代に即した形に日銀の組織、考え方を改めることから始めるべきでしょうが、果たして、できるのか…な?

 また、今日は中国の常務委員会のメンバーが正式に発表されました。習近平氏、李克強氏ら予想されたメンバーでしたが、定員は9人から7人に削減され、権限の強化が図られました。派閥別にみると、過去の首脳の子弟である太子党が3人、胡錦濤氏につながる共産主義青年同盟が2人、江沢民氏につながる上海閥が2人という構成。常務委員会の人選でも、勢力争いがあったことをうかがわせます。これからこの7人が、中国を動かすことになりますが、上海株式市場では「ご祝儀相場」はなく、株価は2000ポイントの大台割れが近づいてきました。景気のソフトランディングが確実となり、景気指標の面でも裏付けがあるのに、この弱さはどういうことでしょうか。いろいろ、考えてみる必要がありそうです。

 さて、今日の日本株は、久しぶりに明るい相場付きになりました。朝方は、米国株の急落があったものの、円相場が80円台に乗せて帰ってきたことや、米株安に足を引っ張られたものの、CME日経平均先物が8790円近くまで上昇したことを手がかりに先物買いが先行して上昇。これが裁定取引を刺激し、日経平均は8700円台を回復して始まりました。寄り付き後も、円安を好感して外需株が買われたほか、自民党の「列島強靭化計画」を先取りし、建設株や橋梁株が上げたほか、選挙関連株もにぎわいました。ただ、前場中は、先物価格がCMEレンジ上限(8790円)に接近すると、伸び悩み8800円をつけることができませんでしたが、安倍総裁の話が伝わると、一気に円安が進行。これを好感した先物買いや買戻しがまとまって入り、引けにかけ上昇。前場物色された業種に加え不動産や銀行、証券など金融緩和関連も買われるなど、ほぼ全面高となり、結局、日経平均は164円99銭高の8829円72銭、TOPIXは15.10ポイント高の737.51ポイントと急伸して終わりました。主力株が買われたこともあり、出来高は22億2403万株と9億株を超える増加。売買代金も1兆2484億円に拡大しています。騰落状況は、値上がり1350、値下がり250。

 今日の終値での日経平均サイコロは5勝7敗、RSIは43%、25日線かい離は-0.4%、騰落指数は104%になりました。今回も、一昨日の日経平均サイコロ25%、昨日のRSI26%で反発しましたね。当面、25日線がポイントになりますが、これまで弱かったTOPIXが日経平均に先行して、本日三本新値が陽転し、強気に転換しました。日経平均は、8837円の陽転値に一歩足りませんでした。明日が週末になりますが、終値が26週移動平均線(8815円付近)を上回って終われるかどうか…。レポートでは下値めどは、計算上の①ポイント8698円付近としましたが、今のところは正解みたいですね。まあ、明日は、海外次第ですが、欧州市場は安く始待っています。また、GLOBEX米国株先物は、小反発…。読みがむつかしくなってきましたね。長い目で見れば問題はないのですが、目先となるとね…。個別は、なんでも上がっていますから、今日はいいでしょう。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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