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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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不透明な海外要因を避け、追加緩和による資産価格上昇を思惑した内需含み株に短期資金が集中し、小幅反発。
 欧州危機は収束の方向に向かっている…との観測で、リスクオフで他の安全資産に移動していた資金が、一斉に欧州に還流。これに、安倍首相誕生による追加金融緩和期待…という国内事情が絡み、進行した円安(ユーロ高?)でしたが、国内情勢に変化はないものの、海外情勢がおかしくなってきました。EU内で残り少なくなったトリプルAの国だった英国が格下げを受けたほか、イタリアは、総選挙で緊縮財政やEU離脱を主張する政党が躍進。緊縮財政を主張する政党だけで組閣することさえ困難な状態になってきました。また、スペインやギリシャ、ポルトガルなどの問題債務国も緊縮財政の影響で景気が悪化。当初目標とした対GDP比の赤字削減目標も達成できない状況になってきました。

 また、米国では、歳出削減にこだわる共和党と増税と歳出削減の組み合わせを主張する政府・民主党が対立。お互いに妥協する気配がないことから、このままでは今晩23時59分に時間切れとなり、歳出強制カットが現実のものになりそうです。すでに、昨年10月から新会計年度が始まっており、実際に影響が出るのは9月末までの440億ドル程度といいます。GDPを0.5%~0.6%程度押し下げるようです。実際に、給与の支払いなどに影響が出るのは数週間先になるようですが、一昨年の夏から続く、政治的なごたごたに国民自身が嫌気をさしており、市場の方も、「毎度のバカ騒ぎ…」と無視する姿勢で、株価はバーナンキ議長の緩和姿勢持続方針の方を好感し、次第にリーマンショック前の高値に接近してきました。特にごたごたの原因を作ってきた共和党への風当たりは強く、このところ、支持率は急落しているといいます。オバマ大統領は、9・11テロで国民の信頼を得た消防士を全面にだし、彼らに給与が支払えなくなる…と、国民感情に訴える作戦も取っていますが、今晩の両院幹部とオバマ大統領の会談が、果たしてうまくいくものかどうか…。市場は、無視する気配ですが、もし、この問題が無かったとしたら、今頃、ニューヨークダウは、どのあたりにいるんでしょうかね。どうも、海外要因がおかしくなり始め、リスクオンの資金の流れが中断してきたような感じになってきました。

 本日の日本株は、米株安や対ユーロでの円高を嫌気し、先物売りが先行。裁定解消売りが出され、日経平均は、前日比95円安の1万1464円と安寄りして始まりました。海外要因が不透明感を増すなか輸出関連への買いが手控えられる一方、新総裁のもとでの追加緩和を期待。不動産価格の上昇を思惑し、不動産、鉄道、倉庫、紙パルプ、陸運など含み資産株が短期資金を巻き込み上昇していました。ただ、指数寄与度の高い輸出株が冴えず、前場中、指数的には前日比マイナス圏の動きでした。後場になると、やや円安に振れたことから先物にまとまった買いが入り、指数との裁定買いも増加。上げ歩調を強め、日経平均は2時過ぎに、この日の高値1万1648円をつけ、25日につけた戻り高値(1万1662円)に肉迫する場面もありました。引けにかかては、週末の手じまい売りや米国の歳出強制カットの影響を見守りたいということから売り物が増加。上げ幅を縮め、結局、日経平均は、47円02銭高の1万1606円38銭、TOPIXは8.67ポイント高の984.33ポイントと、ともに反発して終わりました。海外情勢を見極めたいとのムードが強く、出来高は前日比3億8000万株減の29億1200万株と減少しています。騰落状況は、値上がり990、値下がり584。不透明な海外関連株は見送り、方向性がはっきりしている内需株買いの図式でした。

 今日の引け値での日経平均サイコロは、7勝5敗、RSIは60%、25日線かい離は+2.9%、騰落レシオは114%と、指数全体が上向きになっています。まあ、前段でも書きましたように、国内要因に不安はないものの、歳出強制カットでべいこくGDPが従来の+2.0%増から1.5%程度に修正される可能性があり、景気敏感型の銘柄は買いづらく、資金が、金利敏感型に向かっています。ここにきて、欧州リスクの後退のストーリーに修正の動きが出ており、当面は国内事情優先の展開にならざるを得ないというところでしょうか。ただ、全米個人投資家協会(AAII)のブルベア指数で、弱気が強気を上回るなど、相場の転機が近いサインも出てきました。朝も書きましたように、チャート面での強気のパターンが出始めています。米株が新値に躍り出てきたときに、金利敏感型の相場が続くかどうか…。この辺りも含めて、あさって発信のレポートで注目株とともに検討してみます。レポート直近号で、空中戦ですが…として再注目した小松ウォール工業、日本M&Aセンターがともに新値更新。マツキヨ、空港施設、大気社、新明和工業なども…。待ち伏せ…銘柄としたやまびこは今日2000円大台を取ってきましたね。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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