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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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円の102円乗せを好感した外需株買いで、2007年末以来の1万5000円大台を回復
 日経平均株価は、2007年末以来の1万5000円台を回復してきました。特に、債券価格が下落を始めた連休明けからの上げ方がすさまじくなっています。以前から、債券を持つリスクが言われてきましたが、運用面で横並び意識の強いファンドの運用者は、自分が下落の引き金は引きたくない…という意識が強く、持ち高を減らす動きが遅れていたようです。しかし、連休中に為替の状況が変化。米国は雇用状況の改善から金利が上昇をはじめ、いずれ日本にも波及してくる…との読みから、運用担当者は意を決して債券の持ち高減少に動き、他の運用担当者も追随したことから、このところの急落につながったんでしょう。そこに、海外投機筋が目をつけ、債券先物市場で売り仕掛けを実施。ビビったマネージャーが大慌てで売り物を出したことが、さらに下落幅を拡大することにつながってしまいました。今頃慌てて売るんなら、もっと前に売却しておけばよかった、と思うのですが、こういうところが、リスクに鈍感になっている債券市場関係者なんでしょうね。火の粉が目の前に飛んでこないと思い切れなかったんでしょう。

 新発10年物国債金利は4月5日には0.315%だったのですが、今日も投げが続き、とうとう0.9%台に入ってきました。約一か月で3倍近くに金利が上昇したわけです。国の利払いも3倍になるのですから、こんな状態が続けば、再び、日本売りを仕掛けるところが出てこないとも限りません。政府も、日銀に対し金利上昇を押さえるよう要請しています。日銀は、黒田総裁になって「とにかく、なんでもあり…」の世界に入っていますので、さらに国債の買い取りを増やすことをやるかもしれません。とにかく、債券市場には、リスク回避から逃げ込んだ資金が、袋がはちきれんばかりに入っていますから、日銀が金利上昇を抑制しようとすれば、とにかく、買って買って買いまくるしかなくなってくるかもしれません。または、金融庁あたりを通じ、銀行に「国債を売るな…」と行政指導してくるのかも知れません。とにかく、4連休以降、出来高が増加している点から見ても、債券から株式への資金の乗り換えが始まり、流動性の大きい大型株が買われる…というパターンに変化してきました。また、金利上昇を意識し、相場のリード役だった不動産など金利敏感株が売られ、円安メリットの外需大型株に資金がシフトするという現象も生まれています。

 ただ、これ以上の金利上昇は、政府がこれから進めようとしている成長戦略の障害になることは確か…。いずれ、FRB張りのサプライズな抑制手段がでてくることになるんでしょう。しばらくは、債券市場も見て置かねばなりませんね。

 さて今日の日本株は、円相場の102円乗せや、経営改革に対する株主提案があったソニーが米国で急伸した流れを受け、朝方から外需株を中心に買い物を集め、急伸して始まりました。前日の大証先物価格を265円上回り1万5065円で終わったCME先物価格にさや寄せする先物買いが増加。日経平均は、前日終値を204円上回る1万4962円で始まってきました。その後も円が102円台を維持したことから、好業績の自動車株に加え、円安で今期の利益が急増する電気機器などが買われ、指数は1万5000円台を回復。高値持ち合いの動きが続きました。また、本日も債券市場が下落したことから、「債券先物売り・株先物買い」の指数間裁定が入ったことで、裁定買いが入り指数を押し上げています。これを受け、ファーストリテーリングやソフトバンク、ファナックなど、値嵩指数採用銘柄が上昇。上位10銘柄だけで150円近く指数を持ち上げました。結局、高値で持ち合ったままこの日の取引を終了。日経平均は、337円61銭高の1万5096円03銭、TOPIXは、22.05ポイント高の1252.86ポイントと、ともに急反発して終わりました。自動車株や保険、電気機器など数量株が買われたことで、出来高は前日比13億株増の57億5284万株、売買代金は同1兆円増の4兆4701万株になりました。騰落状況は、値上がり635、値下がり1011でした。

 今日の終値での日経平均サイコロは6勝6敗(TOPIXは7勝5敗)で変わらず。RSIは83%にわずかに上昇し警戒ゾーン。25日線かい離は+8.5%と警戒ゾーンの7%を上回ったまま。騰落レシオは127%に低下しています。騰落指数の状態から見て、銘柄を絞り込むような動きが出そう…としましたが、想定通り大型の流動性のあるものにシフトしてきました。直近レポートでも、3年間の因縁場を抜けそうとして日立製作所、業績増額修正を期待して注目しましたが、想定通り、今週にはいりともに急伸。今期減益予想が、増益に転換したいすゞ自動車は150円ストップ高し、872円で終わってきました。日立や大成建設などと同じように月足の需要な転換点を上回ってきたことや、震災被災地で稼働するトラックの需要増加などを手掛かりに、2月24日号から注目をはじめ、直近号でも取り上げましたが、想定通り今期の増額修正を受け上げてきました。まあ、政府の成長戦略にも関わってきますから息の長い相場を見ています。

 ただ、いずれ、政府の成長戦略を受けたテーマ株にシフトする方針は変わりません。戦略をスムーズに進めるためにも、金利を抑制することは日銀の命題になってきます。依然、本命は不動産をはじめとする含み、不動産リートの方向は変わりません。政府の成長戦略が打ち出され、首都圏商業ビルのテナント料が上がってくれば、おのずと不動産リートの利回りも上がり、買いなおされてきます。今日あたりから、「悋気売りや悋気買い」が出始めました。上げているものは売り場を下げているものは、買い場を…月足を見ながら判断する準備を始まます。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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