大仏さんの「株やぶにらみ」
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09 | 2017/10 | 11
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雇用統計への期待感と、イベント通過(ECB理事会)による安心感から続伸。NYダウ、S&P500は最高値を更新
 おはようございます。
 日本型デフレへの転落の可能性が強まった欧州経済に対し、ECB(欧州中央銀行)は、政策金利を0.1%引き下げ0.15%にするほか、中央銀行への預け金の付利を-0.1%とし、市場への流動性の供給を促すこととしました。また、日銀と同様に、域内企業融資増加を公約する銀行に、低利の長期資金を供給する(最大4年間)規模4000億ユーロの基金を設けることも決定しています。市場が注目していた米国型QE(資産買い取りによる量的緩和策)については、どの国の国債を買い取るかという技術的な問題があり、見送られています。これにつては、ABS(資産担保証券)の買い取りによる量的緩和策の準備を進める…としています。今回の措置に対しては中銀預け金へのマイナス金利で、民間銀行が貸し出しを増加させるかどうかは未知数であるうえ、低利長期性資金供給の額も市場を驚かせるほどの規模ではないことから、サプライスは無いとの見方が多いようです。ただ、デフレ懸念は大きく、通貨高が継続するようだと、いずれ、実弾をばらまかなければならない時期が来るものと思われます。だんだん、2005年以降の中銀の動きに似てきました。前回は日銀とFRBだけの関係でしたが、今回は日銀・ECBと対FRBの関係で、流動性規模は当時よりも大きくなるかもしれません。短期は懸念だが、中長期は安心…というところでしょうか。

 5日の米国市場動向
 ニューヨークダウ    1万6836ドル11セント  +98ドル58セント(0.59%)
 NASDAQ総合指数   4296.23ポイント     +44.58ポイント(1.05%)
 S&P500          1940.46ポイント     +12.58ポイント(0.65%)
 CME日経平均先物   1万5160円        +100円
 米国10年物国債金利  2.5840%         -0.0220%
 ニューヨーク原油    102.48ドル         -0.16ドル
 GOLD           1253.30ドル        +9.0ドル
 ドルインデックス     80.30            -0.33


 昨日の米国株は、前日の好調な景気指標を受け続伸して始まったものの、マイナス金利の導入を含むECBの追加緩和策が発表されると、材料出尽くし感から売りが増加。寄り後まもなくこの日の安値1万6709ドル(前日比28ドル安)をつける場面もありました。ただ、売り一巡後、ECBの一連の緩和措置により欧州の景気が上向けば、米国経済にプラスとする見方が次第に増加。キャタピラやGEなど欧州との関係が深い景気敏感株を中心に買われたほか、弱気ポジションの巻き戻しもあり、株価は急回復。昼過ぎにはこの日の高値1万6845ドル(同108ドル高)をつけ、前日に続き史上最高値を更新していました。しかし、今晩に次の関門である米雇用統計の発表を控え、一段と買いあがる動きはなく、引けにかけては高値持ち合いの展開に。結局、主力3指数とも続伸して終わりました。NYダウ、S&P500は最高値を更新。ニューヨーク市場の出来高は前日比3685万株増の6億2738万株。騰落状況は、値上り2450、値下がり698。VIX指数は、3.3%下げ、111.68に低下しています。

 ダウ30種は、値上り27、値下がり3。欧州との関係が深いキャタピラが2.5%上げたほか、3Mの1.02%、GEの0.83%、ユナイテッドテクノロジーの0.88%など、景気敏感セクターの上げが目立ちました。このほか、ボーイングが1.6%、マイクロソフトが2.2%、JPモルガンが1.7%上げるなどし、指数の上げに寄与。業種別は、貴金属、石炭、モーゲージファイナンス、宿泊業、鉱山などが上昇。携帯電話、ギャンブル、空運、装飾品、自動車などが下落。
 NYダウは、続伸。ECBの追加緩和により過剰流動性が拡大されることへの期待感から持ち合いを離れてきました。ただ、ニューヨーク市場の52週高値を上回る企業が308と過去流れが変化した300台に乗せてきたことは注意する必要がありそう。長期金利はECB緩和を受け低下しましたが、これを受け、リスクオン気分が増幅。NASDAQ総合指数は、他の指数を上回る1%台の上昇率になり、4月2日の戻り高値を更新。一段の戻りの可能性を強めてきました。今晩の今宵r統計結果とそれを受けた長期金利の反応が相場の方向性を決めることになりそうです。プロ投資家の投資態度を見る「恐怖・歓喜指数」ははしゃぎ過ぎの75%ラインを超える79%に上昇してきたことは気になります。

 米国株は続伸。円は、ユーロの対ドル相場が「行って来い」となり上昇したことから、対ユーロは139円90銭台に軟化したものの、対ドルは長期金利の低下から102円40銭台に上昇しています。CME日経平均先物は、国内先物終値(1万5060円)を100円上回る1万5160円で帰ってきました。レンジは1万5015円~1万5170円。先物高値は前日のCME高値を上回っていないほか、出来高は5万1174枚と前日から急増。何らかの仕掛け的な動きがあったのかもしれません。本日の日本株は、CME終値にさや寄せし高寄りした後は、今晩の米雇用統計発表を控え神経質な動きに移行しそうです。短期テクニカル指標はさらに過熱する方向にあり、ここからは、下値リスクの少ないしっかりした材料を持った銘柄にシフトすべきかと思われます。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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