fc2ブログ
大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
02 | 2024/03 | 04
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -



商品相場急落の本当の意味は何だろう…か。
 週末21日の日経平均は222円13銭高の1万2482円57銭、TOPIXは23.74ポイント高の1220.64と、ともに3日続伸して終わりました。日経平均サイコロは6勝6敗、騰落レシオは87、RSIは34、25日線かい離はマイナス4.6%でした。出来高概算は18億株、売買代金は2兆円割れ…と閑散状態。今晩のニューヨークが休みでは、動きようがないですね。

 さて、日経平均の週足サイコロは今週安ければ2勝10敗とここ10年位の間で最低の数字を出すところでした。でも、逆に言えばこういうときが買いのチャンスだったはず。株式レポートでは先週号で今週の月曜日か火曜日が買い場になる、と書いておきました。でも、主力株は避けて、高配当ものか、業績の高進捗率ものを狙うように…としましたが、第三四半期の進捗率が約110%あり増額修正が必至のカゴメ(2811)は今日も順調に値を伸ばしています。またこのところ、新たに注目を始めたデサント(8114)も進捗率は125%に達しているほか、大手商社による株の買い増しも進んでいます。あまり出来高のない株でしたが、今日は10万株を大きく越えてきました。第二の近畿車輛を狙っているのですが果たしてどうか…購読者の方、乞うご期待。

★上昇トレンド入りには時間が必要か…?
 とにかく、今週の上げで、日経平均は週足で止め線をつけました。このところ、高値と安値を切り下げる下降相場になっていますが、当面は、1月22日の安値1万2572円をクリヤーすること。あと、100円もありませんので、来週月曜日が気になりますが、なんとか自力で抜いてもらいたいものです。また、戻っても13週移動平均線で頭を抑えられる動きがつづいていますが、ポイントは、2月27日の高値1万4105円を上回り、上昇転換を確認すること…。下降中の25日線、13週線をクリヤーしなければいけませんので、今のように投資家の買い姿勢がもどらないようでは、時間をかけるしかありません。多分、今日の上げでも裁定取引の買いが絡んでいたように思われますので、また、裁定取引に振り回される相場がくるかもしれません。

 米国の方では根拠のない話を流して空売りするような行為を取り締まろうという動きがでているようですが、日本では外資系は治外法権(間違っていたらごめんなさい…)。なにしろ板がありませんからちょっとした噂で株価は大きく振れてしまいます。インデックス採用銘柄を買っていたら、いつまでもシステム売買の餌食になりますよ…。

★商品価格の急落は金融機関の資金回収が原因なのか…?
 さて今週は商品市況が大荒れになりました。120ドル一直線とみられていたWTI原油先物が100ドルを割れ、ドルヘッジで変われたはずの金も急落、穀物、非鉄なども下落。LMEの鉛は週間で2割以上も下落しています。国際商品の代表指数であるCRB指数は、今週、1959年に算出を始めて以来の下落率を記録しています。そのため、レバレッジを利かして買っていた筋ではポジションが悪化したところが多いはずです。市場では、ヘッジファンドに資金を回していた金融機関が回収に動いたとか、増し担保を要求されポジションを回収してキャッシュポジションの上げに動いた、とかいう解説がありました。

 一部には規制強化の話も出ていたようですが、果たしてそれだけなんでしょうか…。先週から今週にかけての金融当局が出したクレジットクランチ対策は、効果のほどは別にしてすさまじいものでした。また、一時期、ひびが入ったといわれていた国際協調体制も、日米欧の協調利下げ説や協調介入説がでてくるなど、修復された気配がうかがえます。投機筋にとっては、もしかしたら本気でドルの建て直しに動いてくるのでは…?という恐怖心が芽生えていたことは確かです。もともと、景気の裏づけ(実需)なしに思惑だけで買っていた投機相場ですから、根拠が崩れたらもろいのは当然ですね。

 もしかしたら、金融商品の見直しが始まる前兆なのかも知れません。実際まだ何も変わっていませんし、悪化の方向をたどっているのかも知れません。しかし、米国の実質金利がゼロからマイナスに変わるなど、資産価格を刺激するような大きな変化が今週起きています。今は、兆候のかけらもないかもしれませんが、変化はすでに始まろうとしているのかも知れません。皆が一番強気になっていた商品相場に頭をぶった叩くような変化がおきたことの意味はよく検討する必要があります…。

 心配していた米国株は昨日の戻りで、再び上昇トレンドの支持線上に復帰してきたのかも知れません(これは休みの間に検証してみますが…)。ここからは相場観の再構築が必要になりそうです。相場が上下するたびに強気を言ったり弱気を言ったりする無責任なテレビ出演者などの意見は参考にせずに自分の知識を搾り出して相場観を組み立ててみてはどうですか…
スポンサーサイト





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。




***************

*ブログ内すべての文章・チャートの無断転載・引用は禁止いたしております。
ご利用になられたい方は、ご一報よろしくお願いいたします。


***************

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ