fc2ブログ
大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
02 | 2024/03 | 04
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -



高値警戒で反落スタートも、解散や消費税引き上げ見送りに関する政治家の発言を手掛かりにした先物買いにリードされ、3日続伸して終了
 黒田バズーカの威力は、海外短期筋に最大の威力を発揮したようです。今日発表された投資主体別売買動向(11月4日~7日)で、海外投資家は東証一部だけで7738億円の買い越しでした。これが、先物売買にいくと、日経平均型はラージ、ミニを合わせ8643億円、TOPIX型は5927億円の各買い越しで、トータルは2兆2218億円、前週が現物、先物合わせ1兆3694億円の買い越しでしたから、バズーカ炸裂以来の海外投資家の買い越しは3兆5900億円の買い越しになりました。今週に入っても、買いは続いているようですが、これだけの玉が「回れ右…」になった時に果たして吸収できるのかどうか…。何しろ、買っているのがヘッジファンドなどの超短期筋ですから…。ただ、一昨年、暮れの場合は、過熱感など関係なしに、買いが買いを呼ぶ、という格好でガンガン上がっていっただけに、変な心配はしない方がいいのかもしれませんね。

 本日も日経平均先物リードの展開で、日経平均は195円74銭高(1.14%)の1万7392円79銭、TOPIXは、12.46ポイント高(0.90%)の1389.51ポイントと、ともに3日続伸して終わりました。出来高は、6億5000万株減の24億6788万株、売買代金は7000億円減の2兆5665億円と、ともに大幅減。騰落状況は、値上り1297、値下がり433。業種別は、水産・農林、倉庫、その他金融、保険、小売りなどを上位に29業種が上昇。鉱業、金属製品、ガラス土石、建設の4業種が下落。

 今日の終値での日経平均サイコロは、9勝3敗(75%)で警戒ゾーンは変わらず。TOPIXも同じ。RSI(相対力指数)は3ポイント上げ89%に上昇。9月16日(89.49%)以来の数字に上昇。25日線かい離は、+9.94%と前日からさらに拡大。反落警戒ゾーンにあります。指数系は、先物筋の買いに過熱感を引きずったまま上げのモメンタムを強めています。物色の広がりを見る騰落レシオは8ポイント拡大し98%に上昇。指数は年初来高値圏にあるものの、新高値銘柄数は80にとどまっており、短期の循環買いが続いていることがわかります。

 朝方は、米国株が高安まちまちになっていたことや、高値警戒感から、売りが先行。小幅に反落してスタートしました。前日、消費税引き上げの見送りを思惑して買われた不動産や建設などが売られ、寄り後まもなく日経平均は、この日の安値1万7099円(前日比98円安)をつけています。しかし、自民党有力議員から、解散総選挙について「確度が高い…」との談話が伝わると、再び、先物から切り返しに入り、裁定買いから指数は上げ幅を拡大。昼休み中にも買い仕掛けの動きがあり、後場寄りからも指数は上げ幅を拡大。日経平均はほぼ高値引けになっています。先物筋は、CME日経平均先物レンジの上限(1万7460円)を意識して買い進めたようです。

 冒頭に紹介した投資主体別売買動向では、個人の現物は、今週も9881億円と1兆円近い売り越しになっています。国内弱気、海外というより海外短期筋強気…ということで、内外の長期投資家は見送りという感じになっています。まあ、長期投資家にとっては、総選挙実施後の政権の安定度やアベノミクス(政権を維持できれば…の話しですが)のゆくへを見極めたいということで、無理をしていないという感じです。海外短期筋が買い過ぎているのが気になりますが、2012年末は過熱感を警戒して乗らなかった投資家が、結局、運用競争のためには買わざるを得ないところに追い詰められ、バーナンキショック近くまで買いついた…という例があります。難しいところですが、ついていくしかないということなのではないでしょうか。

 さて、MUTOHホールディングスが、中間期の見通しを大幅に増額修正したものの、通期見通しを据え置いたために売られています。中間経常利益の通期見通しに対する進捗率は92.8%に達しています。決算短信でも、3Dプリンターや大型のインクジェットプリンタの出荷が好調に推移している…と書いているにも関わらず、ウクライナ情勢や、イスラム国の問題など不透明要因が多いほか、為替の見通しが立てにくい…と、わけのわからない説明で、通期見通しを据え置いたあと、現在、受注状況を踏まえ、通期見通しを作成中で、わかり次第発表する…とのこと。少なくとも、決算短信を見る限りでは、これほど売られる内容ではないはず。想定通りなら、小幅な増益になってもおかしくないと思います。たぶん、目先筋の叩き屋が動いいるのでしょうが、決算短信を読む限り、この押し目はいい買い場を提供しそうな気がします。ツガミ、日本水産、東京製鉄は想定通りの経過をたどっています。
※レポート購読会員を募集しています。関心のある方は、レポート案内を見るか、メールフォームにて、直接、お問い合わせください。
スポンサーサイト





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。




***************

*ブログ内すべての文章・チャートの無断転載・引用は禁止いたしております。
ご利用になられたい方は、ご一報よろしくお願いいたします。


***************

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ