大仏さんの「株やぶにらみ」
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ギリシャ債務をめぐる混乱や、ドルの12年ぶり水準への上げを嫌気した売りに、急反落して終了
 おはようございます。
 米国市場で、行き過ぎた楽観の修正が続いています。これは、レポートでも解説したことですが、FRBは昨年12月17日のFOMCで、「相当な期間」ゼロ金利を維持する…という表現と新たに加えた「利上げに対して忍耐強くなれる」という表現を併記。市場に利上げへのサインを送りました。また、続く1月28日のFOMCでは、「相当な期間」という表現を削除。2月初旬に発表された予想を上回る雇用統計結果の後、長期金利は上昇、公共株が下落する、など、市場は利上げを織り込む動きを強めていました。しかし、冴えない景気指標や物価指標が続いたことから、2月中旬以降、金利は足踏み、公共株は買いなおされるなど、市場は、FOMCが市場に送ったサインを無視。勝手に利上げ時期を先送りする予想のもとに動いてきました。しかし、3月に発表された雇用統計で失業率は5.5%に低下。過去の引き締め再開の事例から見ても、当初の想定通り年央の利上げの確立が上がった…として、改めて織り込む動きが始まったと見られます。市場は動揺していますが、FOMCとしては市場に利上げのサインを送り続けてきており、次回FOMCでは、予想通り「忍耐強く…」という表現をはずし、6~7月利上げへの布石を売っていくことになるんでしょう。ただ、今回の場合は、いったん引き上げた後は、しばらく据え置いて様子を見ることとし、前回2004年上げ以降のように連続して17回も引き上げるようなことにはならないのではないでしょうか。FOMCで、予想通り「忍耐強く…」という表現が外れれば、案外あく抜けとなるかも…。

 10日の米国市場動向
 ニューヨークダウ      1万7662ドル94セント     -332ドル78セント(1.85%)
 NASDAQ総合指数     4859.80ポイント        -82.64ポイント(1.67%)
 S&P500            2044.16ポイント        -35.27ポイント(1.70%)
 CME日経平均先物     1万8540円           -130円
 10年物国債金利       2.1260%            -0.0690%
 ニューヨーク原油      48.29ドル            -1.71ドル
 GOLD             1160.10ドル           -6.40ドル
 ドルインデックス       98.74               +1.06    
 

 昨日の米国株は、ギリシャ支援問題がこじれ欧州株が下落した流れを受け売りが先行。反落してスタートしました。ECBの国債買取が始まったことや、次回FOMCで年央利上げへ向けての動きが出るとの見方から、ドルが急伸。ドル建て価格で見た原油価格が下落したほか、ドル高が多国籍企業の業績の足を引っ張るとの予想から、資源・エネルギー株や輸出企業などが幅広く売られ、終日、だらだらと下げる展開になりました。ニューヨークダウは、今月2日に史上最高値を更新したばかりで、利食いのタイミングを計っていた投資家も多く、FOMC前に、いったん利益を確定しておこうという動きが強まり、引けにかけ売りが加速。主力3指数とも大幅反落して終わりました。ニューヨーク市場の騰落状況は、値上り872、値下がり2320(NASDAQ市場は、675-2098)。VIX指数は、10.8%上げ16.69に上昇。水準的には、落ち着いた動きです。

 ダウ30種は値上がり1(デュポン 0.25%)、値下がり29。 ユナイテッドテクノロジーが3.57%、インテルが3.12%、3Mが2.78%、それぞれ下落。ドル高の影響が大きい企業の下落率が大きかったようです。また、GSが2.78%、JPモルガンが2.5%、VISAが2.3%下落するなど、金融関連の下落も目立ちました。採用銘柄中の9銘柄が2%超えの下落となり、指数の足を引っ張りました。業種別は、ほぼすべてが下落。非鉄金属、貴金属、鉄鋼、生保、金属などが下落上位。水道、電力など公益事業の下落率が僅少。

 NYダウは、多国籍企業が多い関係から、下落率は主要3指数中最大。当面の下値抵抗線とみられていた50日、75日線を下回り100日線に接近しています。日足サイコロは5勝7敗と整理未了感が残るほか、RSI水準なども過去の調整局面から見ても、まだ高い水準にあります。過去の例では200日線付近で反転している例が多く、当面は、200日線での反応を見る展開になるのでしょうか。ニューヨーク市場の52週来安値更新銘柄数は130と少なく、この数字の推移が注目されます。

 米国株は急反落。円は、対ユーロでドル高が進んだものの、米株下落や、金利低下を受け対ドルは121円10銭台とやや強含み、対ユーロは、129円70銭台に上昇。CME日経平均先物は、大証先物終値を130円下回る1万8540円で帰ってきました。レンジは1万8500円~1万8920円。出来高は、8万7170枚と前日から倍増。6月限りと合わせると14万枚近くに急増しています。本日の日本株は、昨日の下げで一部織り込んだ動きはあるものの、欧米株安を受け引き続き波乱含みの動きになることが予想されます。米債券上昇による国内債券の持ち直し、日銀ETF買い、押し目待ちの個人資金などが支えとなり大きく崩れることはなさそうですが、決算期を控え機関投資家の動きが鈍っており、先物筋の影響が強まっていることが懸念されます。当面、米国市場の落ち着き待ち…。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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