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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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大手ファンドの清算、原油価格の急反発、インドの利上げ…今日は色々ありました…
 12日木曜日の日経平均は294円88銭安の1万3888円60銭、TOPIXは26.89ポイント安の1363.14と、ともに反落して終わりました。日経平均サイコロは6種6敗、騰落レシオは96、RSIは47、25日線かい離はマイナス1.4%と、指数の調整は順調に進んでいます。RSIの40台入りは良いですね…。出来高概算は22億株、売買代金は2兆4500億円でした。

 昨日の後場に慌てて買った投資家が投げてきたようですね。このコーナーでは、裁定取引だか、ロングショートポジションだか、ややこしいデリバティブ(派生商品)がからんだものより、PERやPBRでみて割安な中小型株を狙うように…と書いてきましたが、これだけ、下げた相場でも値上がり銘柄は756もあります。先行したものは、売られていますが、大氣社やソランなど、先に行っていたものが切り返しに入っています。次号のレポート銘柄の候補に上げていたサンワテクノス(8137)やユーエスシー(9844)などPERが10倍を割り込んでいる銘柄が個別に買われていました。

★個人投資家の動きが活発になってきた…
 これまでにも書きましたように、個人投資家の買い姿勢が高まってきました。原子力、電池など代替エネルギー関連や地震対策特需がありそうな橋梁関連などテーマ株が買われたことが、個人投資家の買い意欲を刺激しています。将来の夢を買っていますから、現在の業績は関係ありません。この「夢」を買う相場が戻ってきたことは、株式市場にとって非常に明るい材料です。

 これまでは、裁定取引など個別企業の将来への夢や業績など何の関係もなしに、機械的に現物と先物のサヤだけを追いかけている連中が主導権を握り、無機質な相場が展開されてきました。個人投資家が株式市場から逃げ出す気持ちも分かります。せっかく、「夢」を追いかける株式市場本来の姿が戻ってきたのですから、取引所や監視委員会のかたがた、「業績の裏づけの無い株をこんなにたくさんかってどうしたのですか…」とか、証券会社に電話して「お宅の関与率が高いですが、誰が買っているんですか…?」など、口先介入して相場(夢)をつぶすようなことだけはしないでください。

 どうせ、あなたがたのやることなすこと、失敗だらけなんだから、せめて、足を引っ張ることだけはやめてほしいのですが…無理でしょうね。「個人投資家保護のために…」と錦の御旗をたなびかせて、相場をつぶしにくるんでしょう。それを、読んでいる投資家は、彼らから邪魔されないように、バリュー面で割安な株をしこしことやっているようですね。よく探せば、今期が増益で、PERは10倍以下、PBRも1倍を切っている銘柄もありますよ。また、今期の業績予想のベースは1ドル100円、1ユーロ155円で算定していますから、107円、165円なら、輸出企業の予想算出の根拠は大きく狂っていますね…。ちょっと、調査力を生かしてみるところと違いますか…。

★原油在庫の減少に関する勝手な解釈
 さて、米国でいろんな動きが出始めました。まず昨晩は、原油価格が急騰しました。市場予想に反して、原油の在庫が大幅に減少したことが引き金になったようです。米国の原油市場については、たびたび書いてきましたが、私なりの勝手な理屈で考えてみたいと思います。米国の精油所は、安い原油を仕入れ、それをガソリンなど関連商品に精製して売ることで利益をあげています。ところが、最近の、原油高で原料はどんどん高くなる一方、製品価格も高くなっていますが、原油の上昇率には追いついていません。つまり、儲からなくなっていたのです。だったら、「作るな」ということになりますね。

 それが、精油所の稼働率が落ちている原因。また、稼働率をおとすのなら「そんな馬鹿高い原油など買わなきゃ良いじゃないか…」ということになります。だから輸入が減少する…。とりあえず、安値で仕入れた在庫分から使おうか、ということで在庫が減少した…という図式ではないでしょうか…?最近、灯油やデイーゼル燃料、ジェット燃料など中間溜分の価格が上昇しましたが、稼働率がおちておいるから、製品供給量が落ち価格を押し上げた、ということでしょう。

 米国の精油所の数は1980年のピーク時の320箇所から最近は150台まで減少しています。またあれだけ儲けているにもかかわらず、精油能力を増強する投資をしていません。ここに、根本的な米国の石油業界のウイークポイントがあるわけです。この投資をしっかりやっていれば、トウモロコシを燃料なんかにする必要は無かったはず…(もっとも、トウモロコシ農家を丸め込んで選挙の票につなげなければならないし、世界シェアの40%を持つエタノールエンジンの大手、GMを救済しなければなりませんから、やっぱりやったんでしょうね…)。

 まあ、いろりろありますが、原油の輸入が減っていることは良いこと…。いざとなれば、ロッキー山脈の下やニューヨークのセントラルパークの下に眠って入る原油を掘れば良いしね…?

★今晩のニューヨークはどう変わる…?
 毎度の脱線をまたやってしまいました。昨日も書いたように、米国の輸入も減少、中国、インド、新興国はインフレ退治で金利上げ…いまから世界の景気がどうなるかわからないのに、よく原油を買いますね。おまけに、今日は、ドルが再び107円台に入り、ファンドはユーロを売ってドルを買っています。今晩の原油価格は一体どうなるんでしょう…。原油価格が下がっても、ニューヨーク株はさがるんでしょうか…。今日の朝、臨時に書き込みをし、株式レポート今週号の二ユーヨークダウの見通しを掲載しました。日本株については、各論相場とし、総論は13週移動平均線がめど、としてきましたので説明は不要と思います。

 問題は、やはり米国金融機関の決算。世界の金融機関をダマシまくって損失を押し付けた「ツケ」が回ってきています。がんばって払ってもらわないと、今度は「金を貸せ」とすごまれて迷惑をかけられることになるかもしれません。とにかくがんばってください。

★週末の大波乱はやはりファンドの破綻だった…?
 さて、先週末の「原油急騰」「ドル急落」「株価急落」の説明がつかない…と市場でも話題になりました。市場の噂では、大手のファンドが金融機関から清算を迫られて、反対売買をしたのがおかしな乱高下の原因という噂が流れていました。この欄でも紹介しましたが、今日、WSJが伝えるところによると、シティ(またお前か…)の最高経営責任者が創立にかかわった大手ヘッジファンド「オールド・レーン・パートナーズ」の閉鎖が決まった、といいます。これで種明かしができましたね。まだ真偽のほどは分かりませんが、これからも閉鎖や資金回収に追い込まれるファンドが増えるものと思います。

★好業績の好需給株を狙おう…
 だから、指数売買などヘッジファンドに絡むものを持つのがいやなんです。昨年の夏、流動性が無いという理由だけで、日本の好業績中小型株は彼らから徹底的に売られました。だから、彼らの持ち株が少なくなっています。もし何かあっても、全体的な流れに影響は受けますが、直接的な投げに会うことはありません。需給面からも、中小型株のほうが安心感がもてるのです。

 昨日も書きましたように、長期金利はこれから20年以上かけて上昇していきます。そのなかで、にじみ出るように株式市場から資金が出て行くことになります。そのとき、最後まで市場に残るのは、出るに出れない投機マネーと金利上昇に打ち勝つ成長性を維持している企業に投資されたお金だけ…。それを考えると、今からの長期方針が分かるはずです。

 今日は、ある人の要望で、大きな流れを書きました。一匹狼の勝手な遠吠えですから、メジャーな人から見れば「何を馬鹿なことを書いているんだ…」とさげすまれそうです。ただ、「鰯の頭も信心から」という、ことわざがあるように、間違っていても、結果オーライならそれでよし…。

今日は、長文を書いてご迷惑をおかけしました。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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