大仏さんの「株やぶにらみ」
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今日の日本株は、ECB理事会の緩和策への失望を受けた欧米株安を嫌気。今晩の米雇用統計も不安視され売りが先行。全面安商状となり急反落して終了
 10月22日開催のECB理事会後の記者会見で、ドラギ総裁は「12月会合で、追加緩和策を改めて検討することになる…」と市場に向けて啖呵を切りました。この中で債券買い入れ策をさらに拡大する可能性があることを示唆。市場は、資産買い入れ枠の拡大を思惑し、「ユーロ売り・株買い」のポジションを積み上げ、シカゴIMM通貨先物市場の対ドルユーロ売りは、10月理事会以後、7万5000枚以上増加。結果がよほどのサプライズにならない限り、いったんは「ユーロ買い・株売り」として巻き戻される可能性は予想されたものでした。結果は、付利の小幅な引き下げと、QE期限の半年の延長、買い取り資産の地方債への拡大にとどまり、市場が最も期待した買い取り枠の拡大は見当もされなかった、といいます。市場では行き過ぎた期待感が醸成されていましたから、昨晩の動きも意外感はありません。

 日本も同様…。ユーロが対ドルで売られる動きに歩調を合わせ、対ドルで円売り越しを積み上げ、3000枚くらいだった売り越し残は、17日現在で7万8000枚まで増加していました。この売りには、株先物の買いが伴いますから、最近の上げは、この投機筋の動きにリードされたものだったことがわかります。ECBイベントが期待外れになった場合のことを想定して投機筋は動きます。最近になって、CTAの機関店とみられる欧州系証券が日経平均先物売りの残高を積み上げ、2万枚を超える水準まで増加していました。今日は、しっかり一部を買い戻していたようです。ただ、来週のメジャーSQを控え、まとまった売り玉を3月限りにロールオーバーするような動きも出ており、来週も投機筋の動きが焦点になってきそうです。レポートでは、裁定買い残の過去ピークへの接近やシカゴIMM通貨先物市場の売り越し残の増加を受け、ECB理事会付近では波乱も予想される、としましたが、ほぼ、想定通りの動きになりました。

 また、朝の書き込みで、昨日のCME日経平均先物レンジ下限が、16日から開けていた窓埋めや26週移動平均線に対応していたことから、今日の下値目途は、この両者のゾーンになりそう…としましたが、今日の先物安値は、CMEと同じ1万8430円。やはり、このポイントが意識されて買戻しが入り1万9500円を維持して終わったようです。まあ、米雇用統計を控えた週末でもありますし、国内投資家も無理して買うことはしなかったようです(出来高は1.8億株増にとどまった)。jただ、市場の関心は、ユーロからドルに移りますが、次回FOMCでは利上げは間違いないものの、市場が予想する利上げ幅は0.125%なのか0.25%なのか、また、次回利上げまでの期間を示唆すいるような動きがあるのかどうか…など、為替の変動につながる不確定要素があり、16日のFOMCまでは、投機筋の動きも強まりそうです。また、利上げで市場が混乱すれば、次は、18日の日銀金融政策決定会合に関心が移るなど、しばらくは不安定な動きになるかもしれません。ただ、いずれにしても円安方向に追い風が吹く可能性は強く、相場的には、それほど不安視することはないと思われます。

 結局、日経平均は、435円42銭安(2.18%)の1万9504円48銭、TOPIXは28.92ポイント安(1.80%)の1574.02ポイントと、ともに反落して終了。出来高は、1.83億株増の20億4719万株、売買代金は3175億円増の2兆4314億円。騰落状況は、値上がり160、値下がり1696と、ほぼ全面安商状。VI指数は、1.87ポイント上げ22ポインに上昇。なかなか20ポイントを割れなかったわけですね。業種別は全面安。水産・農林、石油石炭、鉱業の下落率が小さく、海運、不動産、金属、その他製品などが下落上位に…。

 今日の終値での日経平均サイコロは、7勝5敗(58%)、TOPIXは8勝4敗(66%)にともに低下。RSIは57%⇒47%に低下。底値ゾーンの40%割れに接近。25日線かい離率は、日経平均が+1.9%⇒-0.4%、TOPIXは、+1.28%⇒-0.51%に、縮小。ともに25日線を下回ってきました。ただ、25日線は対応点の状況から見て、当分上昇が続く見通し。この上げエネルギーがあり、よほど大がかりな売り仕掛けでもない限りは早期に上げトレンドに復帰しそう。騰落レシオは123%⇒113%に低下。依然、かさ上げ傾向が続きそうですが、来週以降は、FOMCの利上げ、日銀の追加緩和が思惑されてきそうで、今秋までのように小物中心が続くかどうかは流動的に…。今日も、レポート銘柄の人材派遣、中小企業経営支援が堅調。アイネットが81円高と値を飛ばし、値上がり第3位にランクされていました。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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