大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
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本日の日本株は、欧米株安や円の114円台への上昇を嫌気した売りに加え、週末のオプションSQを意識した思惑的な売買に振らされ、換金売りが増加。大幅反落して終了
 複雑骨折みたいな相場になってきました。いろんな悪材料が多すぎて、何が本当の下げの理由かわかりにくくなっています。海外要因では、欧州の金融危機が再来するかもしれない…とどこかから流れてきています。以前から経営に問題ありと指摘されてきたドイツ銀行が、高リスク社債の利払いに、来年にも窮するかもしれないと、懸念されているほか、一部には、原油に関するデリバティブ商品で大きな損失を抱えているというもの。調べたらわかりそうなものですが、ご丁寧に、簿外で運用されている…との注釈付き。 また、ギリシャの、救済プログラムの審査が立ち往生していることから、南欧高債務国への懸念に拡大するなど、欧州が、「いつか来た道」をたどり始めてきたことから、銀行株を中心に売られ始めています。

 また、米国市場では、決算内容を見ると、EPSは自社株買いで予想を上回っているものの、売り上げが減少している企業が多く、景気への懸念が生まれています。また、先週末発表されたWEB関連企業の業績や受注が悪化したことから、米企業が守りの経営に転換。IT投資などの費用を節約し始め、米経済が後退期入りしたのではないか…との疑念も生じています。さらに、朝も書きましたように、大手シェールオイル開発企業の経営破たん懸念問題まで起きてきましたが、この点については銀行への規制強化で、融資にあたっては十分な担保が確保されていること。また、直接、開発にかかわるリスクの高い資金調達については、開発企業が社債(ジャンク債)を発行し、ヘッジファンドなどが引き受けており、破たん時の銀行への影響が限られることについては書きました。
 
 日本に関しては、円高への反転、株価下落の只中で決算発表シーズンを迎え、経営者の弱気見通しが相次ぎ、通期見通しが下方修正(日経平均予想EPS1270円→1136円)されたことに加え、円高の進行から来期見通しの下方修正の可能性も強まったことから、下方修正分を織り込む動きになっていること。また、日銀のマイナス金利採用による銀行経営の悪化(?)を売り材料にしたほか、一部には、三菱UFJフィナンシャルもドイツ銀行と同じように原油デリバティブで損失を抱えている…などの思惑材料も流されています。

 まあ、様々な弱気材料が流されていますが、何が本当のところかはわかりません。原油相場についても、このところ、強気と弱気が交錯。シカゴの先物取引所では、売り、買いとも過去最高水準に残高が積み上がり、綱引き状態で膠着状態を強めています。世界中が不透明感を強める中で、リスクオフの動きから、債券買いやリスク回避の円やスイスフラン買いを進めているのですが、日本株に関しては円高に弱い特長があり、不透明感に付け込んだCTAなど投機筋が売り攻勢を強めているという状態です。

 今日の日本株も、昨日の欧米株安や円の115円台への上昇を嫌気した売りが先行。CME日経平均先物終値(大証先物終値比540円安の1万6460円)にさや寄せする先物売りに、急反落してスタート。先物筋の売り仕掛け(株先物売り・円買い)にともなう円上昇で、あっさり壁とみられた115円40銭台の壁を下抜けると、ストップロスの円買いも巻き込んで一気に114円台まで上昇。外需株や主力株に換金売りが集中。裁定解消売りも加わりスパイラルに下落。日経平均は1万6025円と、大台割れ寸前まで追い込まれていました。相場の変動率の大きさから、まともな投資家の見送りが続くなか、ほとんど、この日の安値付近で終わっています。

 結局、日経平均は918円86銭安(5.4%)の1万6085円44銭、TOPIXは76.08ポイント安(5.51%)の1304.33ポイントと、ともに急反落して終了。出来高は、前日比4.35億株増の31億7335万株、売買代金は4565億円増の3兆586億円と、ともに増加したもののセリングクライマックスのボリュームとしては足りない感じ。騰落状況は、値上がり27、値下がり1904。8月24日の急落時の値上がり数8以来の数字。VI指数は、9.71ポイント上げ、42.47ポイントに上昇。投資家の先行き不安はピークに近づいています。

 日経平均とTOPIXサイコロは、ともに5勝7敗(41%)に低下。RSIは、日経平均が49%→47%、TOPIXは49%→46%に、それぞれ低下したものの、依然、調整未了感。25日線かい離率は、日経平均が-1.7%→-6.9%、TOPIXは-2.21%→-7.06%と、ともに反発が期待できる水準に拡大。騰落レシオは、63%→62%と売られ過ぎ圏で横ばい。この日の大幅安で、日経平均の三本新値は陰転、MACDも売りサインをだし、短期的な弱気相場入り…。ただ、今週このペースで行くと,日経平均の週足サイコロは3勝9敗(25%)、TOPIXは2勝10敗(16%)と、ここ数年無い低い数字をだしてきます。また、週足RSIも昨年9月底時の水準を下回ってくる可能性もあります。大台替わりに要した日数も減り、下げに勢いがついてきたことから、そろそろ、底入れ型に注意する必要がありそうです。先物手口を見ても、このところ、CTAの機関店の動きとみられる証券会社の買い戻しが続いているほか、今日は、先物の売り持ち水準が多い証券会社の買い越しも目立っており、手仕舞いをする動きが出てきたことにも注意。

 今回の相場では、内部要因と外部要因が交互に出てくることに絡めた投機筋の売り仕掛けがあるほか、裁定解消売りや機関投資家の換金売り、ヘッジの先物売りなどが複雑に絡み合っており、底値を計算ではじき出すのは困難。おまけに、今週はオプションSQがあり、思惑的な売買も強まることもあり、勇み足はご法度。以前から書いているように、裁定解消売りを吸収できる個人など国内投資家が本格的に動き出すことがカギ…。おそらく、年間に一度か2度しか売買しないような投資家は、買いのタイミングを計っているものとおもわれます。下値で商いが膨れだしたら要注意。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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