大仏さんの「株やぶにらみ」
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08 | 2017/09 | 10
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週末の日本株は、円高を嫌気した主力株への売りや、債券上昇を受けた仕掛け的な株先物売りもあり、日経平均、TOPIXとも続落して終了
 欧米、日本と先進国で債券への買い圧力が強まっています。昨日の米国市場では、ムニューチン財務長官が、「金利が長期にわたって推移すると見込まれる…」とし、50年債や100年債の超長期国債発行の検討を指示したことから、債券が買われ、10年債金利は2.4%を割り込む2.374%に低下。このところの米金利低下傾向を受け、ドイツ10年債金利は、0.503%から、直近は0.221%と、半分の水準まで低下しています。欧州の場合、フランス大統領選、イタリア政局不安、ギリシャ支援の先行き不透明などから、安全資産としてのドイツ国債が買われている側面もあります。日本でも状況は同じ…。日銀の国債買取りによるゼロ金利付近での金利安定策の限界を市場が意識。2月初めに10年国債金利は0.155%をつけましたが、その後の日銀の差値による無制限買入れなど、従来の国債買い入れによる金利の低位安定策持続への意思を示したことから金利が落ち着きを取り戻したところに、米金利低下が国債への買い圧力となり一段の金利低下を促しています。また、28日に予定されているトランプ大統領の議会での施政方針演説は、今や、「材料出尽くし」や「失望売り」のリスクになりつつあり、リスクヘッジとして債券が先行されはじめています。

 週末を控えた今日は、昨日実施された定例入札への応札倍率が高かったことから、一段と買い圧力が増し、後場から債券先物が急伸。歩調を合わせるように、後場から株先物売りが出て日経平均は下げ幅を拡大していました。おそらく、「債券先物買い・株先物売り」の仕掛け的な商いが行われたんでしょう。ただ、先物価格がCME日経平均先物のレンジ下限(1万9220円)に接近すると、先物が買い戻され、日経平均も下げ止まっていました。トランポノミクスへの市場の信頼感が厚ければ、債券が売られてもいいはずですが、買われているということは、市場の信頼が無いことの証明のような気がしますが…。28日に向けて市場の緊張感が高まりそうです。

 今日の日本株は、円高を嫌気し、外需株に売り圧力がかかり、3日続落。資金は新興市場に向かい、連騰を続けるという、二極化した相場になっています。朝方は円高を嫌気し安寄りして始まったものの、日銀ETF買いを期待して前引けにかけ下落幅を縮小。一時プラス圏に浮上する場面も…。後場からは債券先物の急伸を受けた株先物売りや週末のポジション縮小の動きから下落幅を広げる展開に…。一段と売り込む動きはなく、今日の寄り付き付近に接近すると買い戻しが入り、下げ止まっていました。その他製品、その他金融、食料品など7業種が上昇。鉄鋼、機械、非鉄、海運などを上位に26業種が下落。

 日経平均は、87円92銭安(0.45%)の1万9283円54銭、TOPIXは6.11ポイント安(0.39%)の1550.14ポイントと、ともに続落。出来高は、前日比1.5億株増の21億1283万株、売買代金は、同683億円増の2兆0729億円と、薄商い状態。騰落状況は、値上がり708、値下がり1144。
 今日の終値での日経平均サイコロは、5勝7敗(41%)に低下、TOPIXは6勝6敗(50%)に低下。日経平均RSIは、63%→59%に低下。25日線かい離率は、+1.01%→+0.526%にかい離が縮小。物色の広がりを見る騰落レシオは113%→109%に低下。指数、物色意欲とも下向き。

 週明けは、どうしても28日の米議会での施政方針演説が意識されてきそう。相場の方は外資系を中心にする短期的な動きが支配していますが、相場の持続性に問題のあるものも増えています、。一方、増益や増配を発表したものは継続的に買われており、荒れ相場でもファンダメンタルを重視した流れも並行して進んでいる点は注目されます。今週は、順番待ちの動きからさえないものもありましたが、引き続き、ファンダメンタル重視の流れは変わりません。3月相場の動きなど、詳しいことは注目株を含め、日曜日発信のレポートで解説します。それにしても、米国発のドル高牽制の動きを昨年から警戒してきましたが、「やはり…」という感じ。想定通り、金利と為替がカギを握ってきましたね。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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