大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2017/07 | 08
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本日の日本株は政策の先行き不安を受けた米株安や円高を嫌気。トランプラリー銘柄などが売られ全面安。日経平均、TOPIXとも3日続落して終了。
 日本株は自律性を欠いており、指数は米国の状況、特に債券市場の動き次第…としてきましたが、市場の金融引き締め加速懸念に対し米FOMCは、昨年12月会合で想定した年3回利上げ方針を継続。ドル買い、債券売りのポジションを積み重ねていた投資家は梯子を外された格好となり、債券の買い戻しが加速。ドルの売り戻しから円高が加速する一方、債券の買い戻しで米金利が低下。日米金利差の縮小から円買いが促されたことも、円高に拍車を開けています。昨晩も、市場にたまり込んだ円売り残が円高要因になりやすい…としましたが、今日は、当面の壁だった111円50銭台の壁を突破。さらに、ドル円週足一目均衡表の雲上辺(111円375円)もあっさり突破。円売り持ち筋のストップロスの買い戻しも入り、円高はさらに加速。ドル円相場は111円10銭台まで上昇。今晩の米市場での債券の動き次第では、投機筋の円買い戻しから、110円台に入る可能性も出てきます。円が当面の壁を突破してきたことから、先物筋も動きだしたようで、短期的に波乱する懸念も出ています。まあ、メジャーSQも終わり、企業や機関投資家は決算を確定。売買ともに手控えていますから、その隙間を狙った売り仕掛け…という側面もありますが…。

ただ、警戒したいのは、これまで金利低下に対し、反応してこなかった米国株が、今日になって急に下げた点。金利低下を嫌気して米銀行株の動きは鈍っていますが、昨日は、金融規制改革を担当する民主党議員が、大きな規制改革はできないと発言。金融規制規制改革は、金利上昇と並び金融株買いの背景になってきただけに、これが嫌気された側面もあります。でも、金融規制にこだわる民主党サイドからの話であり、それほど影響があったとは思えません。やはり、23日にも議会への提出が予想されている医療保険制度改革案に対し、共和党内に反対派が多く、成立が危ぶまれていることを気にしているようです。同法案が成立しないと、予算の詳細が決まらず、5月の詳細版の予算教書提出も危ないかもしれません。遅れれば遅れるほど、税制改革やインフラ投資が先送りされることになります。特に、身内の共和党内から造反議員(茶会党系?)が出ており、市場が気にしたのは、共和党が一枚岩ではなかったことなんでしょう。まあ、あまりに期待が先行しすぎていた部分もありますし、いったん、行き過ぎた期待分をはがしておくのは相場的には良いことかもしれません。

 ただ、日本の場合は、株価押上げ要因だった円安に急ブレーキがかかることから、あまり好ましいものではありません。今日は、米10年債金利が2.4%割れに接近。ドルが主要通貨に対し売られ、円高が進んだことを嫌気。朝方から、CME日経平均先物終値(1万8970円)にさや寄せする先物売りが先行。裁定解消売りや外需株売り、金利低下を嫌気した銀行株売りなど幅広く売りが入り、日経平均は前日比約310円安でスタート。寄り付きの売りが一巡した後は、膠着した動きになりましたが、後場に入り、円が111円50銭台の壁を抜けて買われると、先物売りが入りだし、再び下げ幅を拡大。引け近くに、この日の安値1万9026円(同426円安)をつけていました。明日、国会で森友学園疑惑の証人喚問を控え、押し目買いを入れる投資家もなく、安値圏でこの日の取引を終えています。

 結局、日経平均終値は、前日比414円50銭安(2.13%)の1万9041円38銭、TOPIXは33.22ポイント安(2.12%)の1530.20ポイントと、ともに3日続落。出来高は、前日比4.6億株増の20億5553万株、売買代金は、値上がり107、値下がり1854と、全面安商状。業種別で値上がりしたのは任天堂の上げを受けた、その他製造のみ。保険や銀行、証券、鉄鋼などトランプラリーで買われた業種の下げがきつくなっています。

 今日の終値での日経平均サイコロは4所8敗、TOPIXは5勝7敗と、ともに変わらず。日経平均RSIは62%→38%に低下。底値ゾーン(40%割れ)入りしてきました。25日線かい離率は、+0.315%→-1.8%と、25日線を割り込んできました。騰落レシオは110%→104%に低下。指数は、陰の極が近づいてきた感じです。
 この日で日経平均3本新値は陰線2本目。日経平均日足MACDは売りシグナル発信、週足で13週線を下回ってきたほか、同移動平均線が下落に転換。今週末の終値次第では13週線が上値抵抗に代わる可能性も…。テクニカル的には嫌な感じですが、今回の下げの要因は、米国市場、特に、債券市場での金利低下の動き。景気状況を映し短期金利は上昇しているものの、長期金利が低下してきたことから景気の先行きを懸念する動きも出ているようです。朝も書きましたように、どうやら市場はトランプ大統領について「張り子のトラ」のレッテルを貼ろうとしている感じです。政策期待の行き過ぎた分が今の株価のどのくらいを占めているか…。日米とも需給の整理がカギ…。注目株選定の2つの要件を満たす株、この荒れ相場の中でもしっかり。
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Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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