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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
07 | 2020/08 | 09
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高値からの「半値、八掛け、二割引き」に達した新日鉄…
 週明け8日の日経平均は465円05銭安の1万473円09銭、TOPIXは48.92ポイント安の999.05と、ともに大幅続落して終わりました。日経平均サイコロは4勝8敗、騰落レシオは63、RSIは25、25日線かい離はマイナス12.6%になりました。出来高概算は25億6600万株、売買代金は2兆3763億円でした。週初めのGLOBEX市場で米国株が大幅安になっていることや、円相場が一時102円台をつけるなど、悪材料が多く、全面安で終わっています。
 
 TOPIXの1000ポイント割れは03年の12月以来…。25日線かい離はとうとう10%を超えてきました。先週末にすったもんだして成立した「金融安定化法」の評価が世界市場で始まりました。正直、大したことは無いや…というのが実感でしょう。それより、「景気の落ち込みの方が気になる…」として、現物売りが相次ぎ、それに先物売が追随するといういつもとは逆パターンの動きになっています。また、本来なら、これだけ現物と先物とのサヤが開けば裁定買いが入っても良いのですが、まったく入ってきません。そのため、相場は一方通行で下げています。市場関係者によると、主力株に現物でまとまった売りがドカン、ドカンでてくるのでどうしようも無いといいます。やはり年金やヘッジファンドなど換金売りを急ぐ連中が売っているようですね。

★はやくも「半値八掛け二割引き」に達した主力株
 以前から、昨年7月に高値をつけた主力株グループ(資源、素材、輸出、船舶など)は、いまや金融収縮の影響をまともに受けている連中が大量に持っているので、しばらくは売られる…と書いてきました。ただ、全体が底入れするときには、先行して売られたグループも、後に天井をつけたグループも一様に売られる…ともしてきました。今日の新安値銘柄数は900銘柄を超えてきており、やや全面安みたいな動きが出ています。日本を代表するブルーチップが軒並み新安値をつけていますが、昨年、中小型株を叩き売って、大型数量株に乗り換えた玉は一体でれくらい合ったんでしょうかね。

 やっていたのが、投機筋ですから、売ると決めたら、値段なんぞお構い無しに叩き売ってきますので、玉の整理にはそんなに時間はかからないものと思われます。新日鉄でも今日は320円台にぶん投げられていましたが、アッと言う間に「半値、八掛け、二割引」の水準に来てしまいました。案外、整理は早く出来ているのかもしれませんね。海外年金からの売りも出ているようですが、円高や世界の景況感の悪化から「世界の景気敏感株」である日本企業の株はもてない…と、比較的長いスタンスの投資をする年金ファンドが売っているのは気になります。輸出主導型経済と米国への資金還流を確かなものにするために、円安路線をとってきた日本の経済政策にも「しっぺ返し」が来ています。

 そろそろ、日本経済の将来を展望する「グランドデザイン」を海外投資家に示さないと、米国とともに沈没する…とみなされて株を売られ続けることになります。政治の能力が問われることになりますが、やっていることといえば…。

★金融安定化策は動き出した、ここからはステップを踏んで対策を上乗せへ
 とにかく、金融安定化法は動き出しました。GSE2社が不良資産の買取に動くようですが、これが機能すれば、次は資本不足に対応する「公的資金による資本注入」。その前に、資金の流動性を増すための協調利下げの実施…と、政策を発動してはそれを補完するために、次の政策を発動するというスタイルで、すこしづつ病を治療していくことになるんでしょう。資本注入をしても金融収縮が続くなら、景気対策の発動も課題になってきます。市場は、結論を急ぎすぎるようですが、危機克服の第一歩は確実に歩みを進め始めました。米国政府は、取っ掛かりで、リーマンブラザーズを破たんさせるという大きなミスを犯し、銀行間貸借市場の機能麻痺を招きましたので、今後、必死に流動性を供給し、信用回復に努めてくるはずです。

★マスコミの脅しに乗ってはいけない…1929年のようなおろかなミスは、繰り返さない…はず
 今日の、日経で経済誌の広告がたくさんありましたが、「金融大破局」や「大崩壊」など刺激的な見出しが躍っています。わざわざお金をはらってまでネガティブな気持ちになりたくないので買いませんが、もう少し冷静な論議が必要ではないでしょうか。出版社の意図としては1929年の「大恐慌」とイメージをダブらせることを狙っているのでしょうが、大恐慌時に当時の大統領や金融政策担当者は、今回反対票を投じた共和党議員と同様に、市場には介入すべきでないとして、危機を放置するという大愚行をしました。今回はちょっと危なかったものの、流動性の供給を柱に適切な手が打たれており、当時とは、まったく状況が異なります。

★どこかで反発の動きがでるかも…?
 むしろ、どこかで過剰流動性が発生し、株価が急反発する可能性すらあるのではないでしょうか。これから、いろんな対策が打たれてきます。どの時転になるか分かりませんがどこかで上昇に転じるはずです。今日の引け値で計算した日経平均の予想PERは12.8倍になります。今日の朝のブログで書いた下値めど9500円を使うとPERはさらに低下して11.6倍台という、とんでもない数字におちてきます。つまり、景気悪化が表面化してきた7月安値で、株価は今期の減額修正を織り込みましたが、現在は、すでに来期の収益悪化を織り込みにかかっているのかも知れません。

 何かでみた中国株のPERは13倍台といいましたが、日本株はこれを下回っています。明らかに売られすぎの水準に入ってきました。株式レポートでは、今週から来週にかけてを来年の新春相場にかけての好仕込み場になるとして、出動準備をするようにと、していますが、今日の引け値でもめどとする9500円までもう1000円を切ってきました。今晩のニューヨーク次第では、案外早く実現するかも知れませんね。乞うご期待というところでしょうか。

 日本株については今日の朝の書き込みを、ニューヨークダウについては、9月30日の朝の書き込みをそれぞれ参考にしてください。
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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