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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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日銀の利下げ見送りは国際協調体制に沿うのか…?
 なんだか体力勝負みたいな相場になってきましたね。ちょっと睡眠不足で思考回路がおかしくなりそうです。相変わらず、記者時代に付き合っていた中小企業経営者の方からの経営相談みたいな話は多いし、株は株で質問や泣き言ばかりの電話は来るし…「眠たい…」しで、ちょっと疲れ気味です。

 さて、世界中の政府が対策に動き始めた感がありますが、9日木曜日の日経平均は45円83銭安の9157円49銭と6日続落したものの、TOPIXは6.10ポイント高の905.11と6日ぶりに反発して終わりました。日経平均サイコロは2勝10敗、騰落レシオは59RSIは19、25日線かい離はマイナス20%と、いずれも「売られすぎ」ゾーンを暗示する数値になってきました。また、出来高概算は29億株、売買代金は2兆4750億円と、市場エネルギーとしては増加傾向にあります。

★日米とも土俵際の打っちゃりで負けた…
 どうも、日米とも、土俵際で打っちゃられて負けた…という感じですね。昨日のニューヨークダウも引け寸前(数分前)まで、プラスで推移していたのに、一気に売られて終わっています。日経平均だってGLOBEXの米国株先物が大幅高しており、プラス圏で推移していましたが、こちらも引け間際で売られています。明日のオプションSQに絡んだ仕掛けてきな動きがあったことや、先物を買いたてていた
連中がオーバーナイトのポジションを持ちたくない…ということで、手仕舞い売りを出したためでしょう。
 
★もしかしたら、物言わぬ投資家が動き出しているかも…
 ただ、IBMが第三四半期の業績発表を前倒しで行い、市場予想を上回る利益を公表したことから、日本でもハイテク株を中心にブルーチップが広範に買われるなど、打診買いを入れる投資家もいたようです。テクニカル指数の低下に加え、私も逆張り指標として信頼している信用取引の評価損率が、16年ぶりにマイナス30%を超えてくるなど、値ごろ感は別にして、「総悲観」を暗示するような指標も増えています。まだ投資家別の売買動向はわかりませんが、個人の現物買いが増加してきているかもしれません。株式市場には、株価の急落局面になると、どこかから大金をもって株を買いにきて、そして皆がわいわい言いはじめると、黙って市場からいなくなる投資家がいます。こんな人は、決して「儲けた…」とは言いません。私も何人かと付き合っていますが、彼らが一様に言うのは「底値なんて誰にも分からない…経験と勘で底値「圏」と判断したら、お金を捨てるつもりで買いに行く…」といっています。不思議なことに、いつも結果的に底値をひろっているんですね。しばらく連絡を取っていませんので、どうしているか、久しぶりに連絡をとってみましようか。

 いずれにしても、何かが変わり始めている気がしませんか…?

★世界の中央銀行が動き出したのに、何故日銀だけが…まだ金利へのこだわりが…しかし、世界の金融は大きな動きを見せ始めましたね。 まさかと思われた韓国まで利下げを実施してきました。同国は、通貨危機を迎えており、利下げはマイナス効果を及ぼしますが、中小企業向け対策費も加え、国内景気に配慮した施策をとっています。何故、日本だけが何もしなかったんでしょう。どうも今の白川日銀総裁も金利維持にこだわっているようです。でも、景気の状況には危険信号がともっていますから、先手を打つ意味でも0.25%程度の利下げが合っても良かったし、国際協調体制の強固さをアピールする意味でも引き下げの意味が合ったのではないでしょうか。

★米国のばら撒いたウイルスの資金源は日本…? 
世界の中で円が最強通貨になっていることを見ても分かるように、今回の金融バブルは、日本→米国→証券化レバレッジにより資金規模拡大→新興市場・商品市場・ユーロ市場への投資という経路をたどって拡大しています。それが崩壊して逆回転しているわけですから、円高になるのは当たり前ですね。それよりも、もっと問題なのは、日銀が国内景気の状況がよくないのに、無理やり「量的金融緩和の解除」をやり、「ゼロ金利の解除」もやるという引き締め政策を採ったことです。そのため、世界のバブルに供給していた資金の蛇口が絞られ、資産価格の下落を招いたわけです。

 日銀が金融政策を転換した翌年のはじめから米国の住宅販売戸数がピークを打っていますから、関連性がなかったとはいえません。また、旧共産圏諸国や韓国などでは、世界で最も低金利の円建て住宅ローンも組まれるなど、円資金は世界中にばら撒かれていたわけです。日銀の金融政策変更の影響がどれほど大きかったか、ということは、分かる人は分かっていたはずです。

★もし日銀が利下げをしていたら…?
 この図式が当を得ているのなら、日銀が利下げすることはそれなりに意義があったはずですね。今回の協調体制の発動の過程でどういう交渉があったか不明ですが、もし、海外から利下げの要請があったのに、金利水準を理由に利下げを渋った、としたら、ちょっと問題です。もし日本も利下げしていたら、市場の反応はずいぶん違ったものになっていたのではないでしょうか。まだしばらくは米国に資金が還流する動きが続きますから、当然円高も進みます。それにより輸出がダメージを受けますから景気の落ち込みはさらにひどくなります。ただ、輸出振興に注力し内需をおざなりにしてきましたから、景気悪化の受け皿は今の日本にはありません。おそらく、景気の悪化は予想以上にひどいものになり、最終的に量的金融緩和の段階まで追い込まれるのではないでしょうか。

 また、世界中が金利を低下させ実質マイナス金利になるなか、物価を加味した実質金利は世界で一番高くなりそうな感じです。白川総裁にも福井前総裁の「金利引き上げ」という背後霊が憑いているのではないでしょうか。今回の国際協調体制構築の裏側を知りたいものです。

★「お金を捨てるつもりで買いに行く…」ところに来た…?
 株価についてですが、世界中が動き始め、米国まで公的資金による資本注入に踏み切る姿勢を示しましたので、恐らく最悪期は通過しつつあるのでしょう。米国でも保険会社や銀行の合併話が急に増えてきました。これから最悪期を迎えるにしても、すでに織り込んだのかもしれません。もしかしたら「お金を捨てるつもりで買いに行く…」段階に来ているのかも知れません…。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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