大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2009/07 | 08
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米国金融当局の方針転換を、あらためて織り込み始めた…?
 なんだか世の中が、殺伐としてきましたね。背景は良く分かりませんが、厚生労働省の幹部へのテロ的な行為が行われました。日々伝えられる公務員や官僚の暴走行為、自らの身を削る前に安易に行われる国民負担の増大、所得税軽減後にいきなり恒久減税を廃止して実質増税を実施しただまし討ちみたいな行為、団塊の世代の退職にともない巨額の退職金が支払われるので、この税率を上げたら税収増が図れると検討するなど、国民の鬱積した不満が増加している時に行われた蛮行です。定額給付金の支給にしても、飴を舐らせた後に消費税の引き上げというムチが待っていることを国民はよく理解しています。
  
 年金も税金も官僚はわざと複雑なシステムにして、国民につけこまれないようにしています。なんだか、これまでに出来上がってきた日本と言う国のシステムは、国民を豊かにする…というより、いかにして国民を統治し、官僚という幕藩体制に代わる統治システムを維持継続していくか…に、最大の力が注がれているような気がしてなりません。最近の、数多い行政のトラブルは、時代に合わなくなったシステムが崩壊してきたのではないかと思われます。今回の蛮行は、許されるものではありませんが、国が国民に対して行ってきた蛮行に対し、どうしようもないという閉塞感から来たものであれば、これからも続く可能性があることは過去の歴史が証明しています。そろそろ、国民目線の政治や行政が必要になってきたんではないでしょうか。

 さて、20日木曜日の日経平均は570円18銭安の7703円04銭、TOPIXは45.15ポイント安の782.28と、ともに大幅続落して終わりました。出来高概算は、21億株、売買代金は1兆6043億円と、ともに市場エネルギーは低迷したままです。また、日経平均サイコロは4勝8敗、騰落レシオは87、RSIは36、25日銭かい離はマイナス9.6%と再び二桁かい離に近づいてきました。

★デフレの影がちらつきだした米国経済
 米国では、消費者物価が1947年の統計開始以来最大の落ち込み幅を示し、いよいよデフレ色が鮮明になってきました。おまけに、出てくる経済指標がいずれも記録的なものばかりで、米国経済が急速に後退へ向かって突っ走っていることが分かります。住宅着工件数件数も4.5%も減少。過去最低になるなど、住宅の不振は目を覆うばかりです。サブプライムローンの証券化商品は再び下落し、限りなくゼロに近づいている、といいます。また、消費不振を受けて、大型量販店の経営破たんや撤退が相次ぎ、商業用不動産価格が下落。この債権を担保にした証券化商品もここにきて急速に値下がりしています。今後、雇用情勢が一段と悪化すると消費者ローン、教育ローンなどの証券化商品が一段と下落。

★証券化商品の下落範囲が拡大…金融機関の財務がさらに悪化へ
 さらに、株価の下落はM&Aの資金調達に使われたLBOローンの金融商品の価値も下落させます。本来は、金融安定化法により、これらの不良資産を買い取り、金融機関の財務を健全化する予定だったんですが、あまりに複雑すぎて買い取り価格が算定できず、結局、資本注入だけに対策を絞ることになってしまいました。政府が方針転換したために、もしかしたら政府が買い取ってくれるかも…との期待から、値を戻していたものが、はしごをはずされ値をくずしてきたことが、再び、金融機関やファンドの財務内容を悪化させ、市場の売りを誘う結果になっています。

★米金融当局の方針転換を改めて織り込みへ
 最近の下落には、米国金融当局の方針転換が影響しているものと思われます。肝心な不良資産のところにメスが入れられないと、資産価格が下落するたびに資本注入が必要になりますから、まさに「いたちごっこ」が始まることになってしまいます。ここにきて、シティバンクなど金融株が下げ始めてのは、市場がこのことを読み取ったからでしょう。結局、元に戻ってしまった、ということですね。景気が後退色を強めている分、今回の方が深刻かも知れません。まったく、ブッシュさんというのは、最後の最後まで、足を引っ張ってくれますね。GMやフォードが破たんしたときの衝撃は予想できませんが、変な救済の仕方をするよりも、一旦は株主責任を問い、その後に再建するという道を選択した方がいいのかもしれません。

★時間との戦いになっても動かない現政権
 とにかく、現在の米国は消費の落ち込みをカバーする、景気対策が必要な時期に来ています。それも出来るだけ早いうちに…。それを現政権が渋っているのですから、結局、市場から催促されてもしかたがありません。チャート的には、まだ、先月10日の安値7773ドルをきったわけではありませんので、ダブル底の期待が消えたわけではありませんが、株価の立ち直りが政策動向にかかっているだけに、軽々しく算定はできません。今晩が焦点になりますが、果たしてブッシュさんが動くかどうか…。とにかく、大統領就任式までの2ヶ月間の無作為がどんな結果を招くか、神ならぬ身では予想もつきません。

★三本新値は陽転しているものの、下降トレンドの継続が心配…
 さて、日本株のほうも、今日は貿易収支が2ヶ月ぶりにマイナスになったほか、欧米株安で円が上昇。GLOBEXの米国株安も手伝い寄付きからほぼ下げ続けました。とりあえず、3本新値が陽転しているという安心感はあるものの、10月15日の戻り高値9601円を、11月5日の戻り高値9521円で上回れなかったため、下降トレンドが継続したまま…という不安材料があります。一部に、逆三尊底というはなしもありましたが、高値を更新できなかった以上、真正ではなく、むしろ下降トレンドの継続を注意し無ければなりません。PBRなどを使い米国株離れを期待する向きもありますが、欧米ではグローバルファンドが多く、自国の株が下落すると同時に、海外株のウエートも落とさねばならず、どうしても同時株安になってしまいます。

 海外短期投資家が日本株を売り切ってしまうまでは、現在の状況が続くのは仕方が無いこと。米国株が落ち着かないと、日本株の先行きも予想が困難です。ブッシュ政権の無作為引き伸ばしはちょっと警戒した方がいいかもしれません。とにかく、今晩の米国株次第…。



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Author:大仏さん
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