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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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米国ゼロ金利入りの副作用が日本直撃…円高=需給悪を具現
 中小企業の社長さんの相談に乗っていたら、書き込みが遅れてしまいました。しかし、予想以上に状況は厳しいようですね。受注の減少もありますが、「カネ」が全然回っていないようです。昨日も、超一流企業でも銀行から借り入れするのが難しいと書きましたが、中小企業段階では回るという感じではなく、止まっている、という状態。場物崩壊の後も苦しかったが、今回はあの時以上の逼迫感だと言います。何かが、狂っているんでしょうね。今年の年末は、中小企業にとっては修羅場になるかもしれない…とのこと。一人10万円もする超高級料亭で財界人と会談する麻生さんには、分からないだろうな~。中小企業の社長さん、歯を食いしばってがんばれ~。

 さて、17日の日経平均は44円50銭高の8612円52銭、TOPIXは9.84ポイント高の838.46ポイントとともに小幅反発して終わりました。出来高概算は20億9000万株、売買代金概算は1兆6000億円。日経平均サイコロは7勝5敗、騰落レシオは96、RSIは54、25日線かい離は+3.6%でした。

★やはり円高が日本株の足を引っ張った
 米国のゼロ金利突入で、CME日経平均先物は9000円台に乗せて帰ってきましたので、せめて今日一日くらいは賑うのかな、と思ったら、さっぱりでしたね。米国のゼロ金利政策の副作用としてドル安が進行。結果的に円相場が上昇しましたので、輸出株がさっぱりでした。全体は内需株志向を強めましたが、問題は、海外投資家が実弾売りを出してきたこと…。円相場は一時10月の高値88円10銭に迫る88円22銭までありましたが、明日からの日銀政策委員会を控えて、円高のピークはこの一日二日だろうと読むのは自然の流れ。海外投資家にとっては、この円高は株を処分する絶好のチャンス。この動きが今日の寄り付き前からの大幅な売りこしにつながったんでしょう。円高が進めば海外投資家が日本株を売ってくることは、以前からこのブログでも書いてきました。

 やはり予想したようになって来ましたね。他のアジア諸国は素直に好感していますが、日本の場合は「円高」というアキレス腱と、「流動性に富む」という売りやすさがありますから、どうしても売り物が出てきます。日立建機やコマツといった外人持ち株比率の高い株が前場中は高かったものの、円が一段高した時に売り込まれたことをみても、海外投資家が売り物を出していたことが分かります。やはり、しばらくは、国際優良株といわれる主力株グループには手を出さない方がいいみたいですね。

★日銀は資金供給量を絞り、財務省は消費税引き上げ次期の明記に悪知恵…この国はどうしようもない 問題は、日銀の出方。短期の金利は0.1%~0.2%と、日銀の目標金利を下回っており、何とか戻そうと、市場から資金吸収を続けています。今日一時期、円が前回高値近くまで行ったのも、日銀のこんな姿勢を見て、利下げはないかも知れない…と読んだのかも知れません。おまけに、与謝野大臣は、「利下げをしても企業の借り入れや設備投資に影響を与えるものではない」と、日銀の利下げ見送りを擁護するような発言をしています。どうも、最近の官僚出身の同氏の行動には理解できないことが多すぎます。今の景気後退は全治3年とも言われているのに、麻生首相は、3年後に消費税を上げる…など、とんでもないことをいいました。先日テレビのニュース番組が、この背景には与謝野大臣が「3年後の引き上げを明記しなかったら、閣僚を辞任する…」と、首相を脅したとすっぱ抜いていました。
 結局、消費税の引き上げの確約がほしい財務省の意向を受けて、与謝野大臣が首相に迫ったものですが、日本経済がどうなろうと知ったことではない…とにかく、自分たちの意思を通すことが先決という官僚の意思が露骨に出ています。昨日の続きを書きたくはありませんが、正直、この国はどうしようもない状態に追い込まれてきているようです。まさかと思いますが、いまのようなセクト主義が横行していることを考えると、日銀が利下げしないこともリスク要因として考えておいた方がいいかもしれませんね。

★米国は日本のバブル崩壊後の金融政策をなぞってなんかいない…モット勇気があるよ
 ただ、今日産経新聞編集委員のブログを読んでいると、日銀の通貨供給が2007年の初めから絞り込まれ、現在はマイナスになってきていることがグラフ入りで指摘されていました。ただでさへ、資金供給が絞り込まれているときに、米国の銀行救済などに資金をまわしている国内銀行は、国内に回す資金があるわけはありません。本来なら、日本が輪転機を回して世界に流動性を供給しなければならないのに、反対にインフレを怖がって資金供給をどんどん絞り込んで言っているのが現状。世界の金融危機が深刻化する原因の一端を日銀はおうべきでしょう。結局、その負担をFRBがゼロ金利と量的金融緩和というドル安になるリスクを負いながらやらざるをえなくなったということです。

 日本としては、米国の利下げを手放しで喜べる状態ではないんですね。今日の利下げに関するマスコミの論調を見ていると、日本のバブル崩壊後の金融政策をなぞっている…など、馬鹿な解説をしているところがありましたが、金融当局が証券化商品を買い込んで資産が悪化することを覚悟で民間に資金を供給しようとする姿勢は、資産の劣化を怖がって不良資産の買取に二の足を踏んで、民間に資金を供給できなかった日銀の姿勢とは、根本的に異なっています。ややこしいようですが、日銀が今のような政策を続け、財務省が景気の足腰も定まらないときに、2011年実施を明記したことをたてに、消費税の上げを迫ったら日本経済がどうなっていくのか…。どちらも自分の領分を守ろうとするあまり全体にとって一番不幸な道を歩み始めているのかも知れません。本当に日本経済の先行きが
怖くなってきます。あさって、日銀が良識的な結論を出してくれることを望むばかりです。

★円高=需給の悪化…景気敏感株はとてものことに買えない
 とにかく、今の日本株にとって、円高=需給の悪化という流れがあります。以前から、外人の手垢がついた株はダメと書いてきましたが、今日の動きで図らずも証明されてしまいました。やはり、流れは、円高でメリットを受ける内需銘柄群。先週末に、主力株のリバウンドと先行株の反落がともに25日線に届き、主役が交代する…と書きましたが、今日あたりの動きそのままの動きになりました。25日線接近銘柄として、今日の朝、エービーシーマート、ニトリ、不二製油、BMLを取り上げておきましたが、エービーシーマートの110円高の3590円高値引けをはじめ、いずれもしっかりに終わっています。引けにかけて値をもどしているものもあり明日以降の動きが楽しみです。
 
 とにかく、世界中が景気刺激と輪転機を」フル回転させ流動性の供給をやっても日本だけは別…というのは、今日の説明でお分かりいただいたことと思います。だから、日本では景気敏感方の株は買えません。なにしろ、お上の皆さん方が景気を悪い方へ悪い方へと追いやっておられるのですから…。日銀の大株主にはロスチャイルド系のJPモルガンが入っているといますから、日本経済を追い込んで、再び海外企業に身売りさせろ…と指示が来ている…などと勘繰りたくもなります。

 当分は、材料仕手株、中小型増額修正期待株、ディフェンシブ株の路線を買えるつもりはありません。日銀が量的緩和に踏み切ったら話は別ですが…。
 


 
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大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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