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大仏さんの「株やぶにらみ」
儲けるにはまず情報分析!。こってり濃厚に市場を分析中。
06 | 2020/07 | 08
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休み明けの日本株は、経済再開期待で上げた米国株の流れを好感。先物買い戻しや指数寄与度の高い値嵩株への裁定買いなどを受け大幅上昇して終了。
 世界の株式市場は、新型コロナ感染症治療薬「レムデシベル」の治験結果が良かったことを好感。経済の再開が早まるとの期待感から、大幅高しました。安倍首相は、いち早く、同治療薬が米国で認可を受ければ、日本国内でも特別承認する方針を出しています。薬効が認められた「アビガン」のことは忘れたかのようですが、米国で承認を受けたとしても、果たしてすんなりと日本に使わせてくれるのでしょうか。既に、大量生産へ向けて製造委託先も選定し量産化する方針のようですが、原末の調達などハードルも高く、当初は米国内で優先的に使われ、海外には回らない可能性があるといいます。それに備えて中国や欧州では、引き続き治療薬とワクチンの開発を進めているようですが、日本は独自に治療薬とワクチンを調達できるルートを確保できるのでしょうか。

 感染者を確実に治せる治療薬を開発した国が経済再開でも先頭に立てることができます。有望技術に思い切って公的資金を投入できない弱さが日本にはあるようです。今回の新型コロナ危機であぶりだされてきたことは、マスク一つをとっても国内で確保できなかったこと…。実際に戦争という問題が起きた時に原材料から自国で調達し、武器を製造する戦争遂行能力があるのかどうか…。国家安全保障の問題があぶりだされてきました。日本でも、PCR検査やインターネット授業などを行おうとしても、縦割り行政や慣行、官庁による規制などが邪魔をしてスムーズな対応ができない「硬直性」が明らかになりました。以前から問題点として、指摘されてきながら数々の抵抗に遭い放置されてきたモノ。アベノミクスの失敗も、まさにこの壁を崩せなかったことによります。まあ、この国が変われるか、それとも官僚が天下り先をどんどん増やし、お金を流し込むことで、ますます硬直的な国を作っていくのか…。もう期待することにも疲れましたね。

 本日の日本株は、経済再開への期待感で上げた米国市場の流れを受け、買いが先行。大型連休を前に日本市場に積み上がった弱気ポジションを解消する動きもあり、終日堅調に推移しました。ロングアンドショート戦略で売られていた日本株先物がCME市場で買い戻され大幅高して帰ってきたことから、朝方はこれにサヤ寄せする先物買いが入り、日経平均は334円高の20105円と2万円大台を回復して始まりました。指数の上昇とともに円が下落しており、海外先物筋が売り仕掛け(株先物売り・円買い)を手じまったこともあり、先物買いが増加。裁定取引でユニクロや東京エレクトロンなど指数寄与度の大きい銘柄が買われたことも指数の押し上げに寄与。日経平均は、後場寄り後まもなく、この日の高値2万0385円(前日比594円高)をつける場面もありました。ただ、月末に伴うポジション調整売りもあり、引けにかけては上げ幅を縮める展開に…。結局、日経平均は反発、TOPIXは3日続伸して終了。

 日経平均終値は422円50銭高(2.14%)の2万0193円69銭、TOPIX終値は14.88ポイント高(1.03%)の1464.03ポイント。NT倍率は13.64倍→13.79倍に上昇。再び、レンジ上限付近にきました。日経平均先物の買い戻しが増えたことで日経平均の上昇率はTOPUXの倍になっていました。出来高は、月末のポジション調整の売買を受け4.84億株増、売買代金は2794億円増の3兆0584億円にともに増加。騰落状況は値上がり1490、値下がり630と、買いが優勢。
 日経平均サイコロは5勝7敗、TOPIXは7勝5敗と、ともに上昇。日経平均RSIは55%→59%(TOPIXは、56%→61%)に、ともに上昇。日経平均25日線かい離率は、+3.2%→+5.3%に拡大。騰落レシオは112%→108%に低下。NT倍率の上昇から、TOPIXに売り圧力がかかったことで物色範囲が狭まったようです。

 日経平均、TOPIXとも日足一目均衡表の雲抜けを期待しましたが、結局、抑え込まれて終わっています。日経平均の場合、下落中の13週線が頭抑えになった格好。朝も書きましたように、現在のゾーンは、1997年に政府、日銀、大蔵省の政策失敗で日本がデフレの淵に落とし込まれて以来20数年間上抜けなかった壁でもあります。一時、上抜け、日本経済も正常化すると思わせましたが、今回のコロナ騒動で再びデフレゾーンにおしもどされています。このゾーンを上抜けるか、押し戻されるかは今後の相場を売らないうえで非常に重要なポイント。立ち直りかけては、何度も同じ失敗を繰り返してきており、今回も繰り返すのではないか…と心配していますが…。やはり、間違えるんでしょうね。

 まあ、成長の止まった企業が多い指数のことなんか気にせず、各論相場で臨むのがベスト。このところ、米国で始まったITバブルバージョン⒉を受け、半導体関連に注力してきましたが、ローツェ、東京応化工業、イビデン、日本電子などが上昇。米国株でもインテルを注目しました。また、新型コロナで増加する事業や企業の再編から日本M&Aセンターを防護服など商品調達力に注目したモノタローなどが、介護、看護師関連で注目したエスエムエスが今日値を飛ばしてきました。まあ、しばらくは各論重視で往くことですね。このところ、新たな不透明材料になっている北朝鮮の金正恩委員長の消息問題があります。心臓手術の失敗で植物状態になっているとか後継に妹を指名した…などの話がありますが、明日1日に姿を現すのではないか…という話もあります。極東の緊張状態を増すかもしれず、ポジションを持ったまま大型連休に入るのはリスクが大きいとして、買い戻されている側面もありそうです。引き続き、米国株の動向と、これを受けた弱気ポジションの解消が全て…。今日発表された裁定取引の売り残は、約520億円増え、2兆4000億円をおおきく超え過去最高に積み上がっています。まだまだ、弱気が多いですね。
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プロフィール

大仏さん

Author:大仏さん

国立大学卒業後、大手証券会社に入社。
その後、投資顧問会社に転出。調査・分析部に所属し、上場企業調査、マクロ経済分析、株式レポート作成などのかたわら、株式講演会講師、地方ラジオ局株式番組コメンテーターなど。地方経済紙、スポーツ紙などに株式記事執筆。地方新聞投資相談コーナー担当。
その後、関西地方新聞に移籍し、政治経済部記者として地方経済の活性化に注力。
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